久留米市 いむた小児科 あいあい通信

福岡県久留米市の地域小児科医療のあいあい通信

日脳ワクチンで備えよう

2011-07-02 | 日記

 蚊のシーズンを迎え、日本脳炎が気になる季節となりました。日本脳炎はブタの体内で増殖したウイルスを蚊が人に運んで感染します。蚊に刺されても必ず発症するわけではありませんが、免疫をもたない乳幼児は感染リスクが高まります。日本脳炎は発症すると高熱、頭痛、嘔吐などを伴い、二~三割の人が死に至る怖い病気です。たとえ命を取り留めても重い後遺症が心配されます。
 まだ、予防接種がなかった昭和二十五年頃は年間千人以上の患者が発生、その大半は十歳前後のこども達で、後遺症で身体にし支障が出た人も少なくありませんでした。今は予防接種の普及や生活環境、衛生状況の改善で患者数は激減、年間十人程度で推移しています。

蚊の多い西日本は要注意
 近年の患者減少はウイルスがいなくなったからではなく、ワクチンの普及や衛生環境の改善などが主な要因です。日本は東西に長い地域のため日本脳炎の発生には地域差があり、患者はやはり暖かい西日本地区に集中しています。感染症情報センターにおけるブタの血液調査では、福岡、佐賀、長崎、熊本県のいずれもブタ80%にウイルス抗体が確認されています。免疫を持たない乳幼児は対象年齢になったら、なるべく早く日脳ワクチンを受けて備えましょう。

ワクチン接種の現状は
 日本脳炎ワクチンは「一期」として、生後六カ月~七歳半未満(標準は三歳)二回、その一年後(同四歳)一回。「二期」として九歳~十三歳未満(同九歳)に一回接種が基本です。この年齢であれば定期接種として無料で接種を受けることができます。一時期、副作用の恐れで積極的接種を勧めないとの方針が出されましたが、今は新ワクチンで安全性と有効性が確認されています。


 
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油断禁物、食中毒

2011-06-04 | 日記
 
 先月、焼き肉店やまんじゅう屋で発生した病原性大腸菌による集団食中毒。いずれも重症者が多く出て、焼き肉店でユッケを食べた人の中には死亡者まで発生しました。犠牲になったのは抵抗力の弱いこどもとお年寄り。この時期、小さいこどもへの食中毒予防は欠かせません。
 毎年、食中毒は気温の高くなる五月頃より多くなります。それは原因の大部分が細菌性のため、夏場の高温で菌が増殖しやすいからです。そして、罹患者の大半が乳幼児から高校生までのこども達。細菌性の食中毒は下痢を伴い、原因菌によっては腹痛・発熱・嘔吐などの症状も加わります。小さいお子さんは激しい下痢や嘔吐が続くと、脱水症を引き起こす場合もあるの十分な注意が必要です。

食中毒を起こす細菌
◇サルモネラ菌 患者数の最も多い細菌です。けいれんやショック、血便なども起こして重症になりがちです。イヌ、ネコ、トリなどの腸にいる細菌が食品や卵の殻などを介して感染します。

◇カンピロバクター こどもに多い食中毒菌です。激しい腹痛や下痢が特徴で、小鳥などのペットから経口感染することもあります。

◇腸炎ビブリオ 主に魚介類から感染します。生で食べる生鮮食料品は新鮮なものを選んで、時間が経ったものは必ず火を通しましよう。

◇病原性大腸菌 菌は40種あり生肉やミンチ食材に多く存在します。現代は冷凍食品の増加で季節を問わず注意が必要です。重い中毒症が出る腸菅出血性大腸菌O-111やO-157もこの中に含まれます。

早目の治療が大切
 何時頃からどんな症状か、何を食べたか教えてください。細菌検査による抗菌薬の投与が必要な場合があります。また、乳幼児は脱水を起こしやすく、点滴による輸液補給が必要なことも。食中毒が疑われたら早めに受診しましよう。


 
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細菌性髄膜炎に備える

2011-05-12 | 日記
 
 こどもが罹る細菌性の疾患には、急性中耳炎、溶連菌感染症、細菌性胃腸炎、尿路感染症、伝染性膿痂疹(とびひ)などがありますが、これらは適切な治療をすれば重症化することは少ないようです。でも、乳幼児期にもっとも注意したい細菌性疾患が、まれに起こる細菌性髄膜炎。発症してしまうと抗菌薬で適切に治療しても治癒が難しく、難聴、水頭症、神経の発達遅延などが起きてしまいます。命を落とす確率も高く乳幼児期には油断できない病気のひとつです。年間に約一千人の小児が細菌性髄膜炎に罹患していると言われます。その原因菌の三分の二はインフルエンザ菌b型(ヒブ)、四分の一が肺炎球菌。細菌性髄膜炎の怖さを知って、しっかり予防することが大切です。

ヒブと肺炎球菌
 ヒブとはヘモフィルスインフルエンザ菌のことで、くしゃみなどで人から人へ飛沫感染します。感染後は鼻咽腔に保菌され、ときに肺炎や敗血症、喉頭蓋炎、髄膜炎などの重大な疾患を起こします。
 
 肺炎球菌は鼻や喉にいる身近な菌です。普段はおとなしくしていますが、体力が落ちたときなどに活動して髄膜炎、菌血症、肺炎、中耳炎などを引き起こします。

 髄膜炎の初期は風邪症状と同じで、早期診断が極めて難しいのも厄介。そのためワクチンでの予防が欠かせないのです。諸外国での実績からその有用性は確立しています。

ワクチンで予防しよう
 いずれのワクチンも世界の百カ国以上で導入されていて、ヒブはすでに過去の病気とも言われています。国内ではやっと今年から公費負担で接種できるようになりました。接種はヒブ・肺炎球菌とも生後二カ月~四歳児が対象で、受ける年齢によって接種回数が違います。接種を受けられる際は予約の際にお尋ねください。


 
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こどもの発疹に注意

2011-04-07 | 日記
 
 こどもの病気には発疹の出るものも多く、発熱も伴えばまず感染症が疑われます。発疹は身体のどこにできても不快なもの。昨日まで元気だったのに急に機嫌が悪くなったり、熱が出て食欲がなくなることもあるようです。同じような発疹が出ても原因ウイルス等によって感染症の種類も違います。対処法も異なりますので、まず診断をうけることから始めましょう。発疹を伴う代表的な疾患には、はしか(麻疹)、風疹、水ぼうそう(水痘)、手足口病、突発性発疹、りんご病(伝染性紅班)、じんま疹、溶連菌感染症、あせも、オムツかぶれ等があります。発疹が出たときは身体のどこに現れたか、色や形、かゆみはあるか、熱やその他の症状はないかを調べてみましよう。そして、受診の際に具体的な症状を詳しく伝えてください。かゆみがある場合は汗をかくと更にかゆみが強くなります。厚着は避けて汗が出たらこまめに下着を取替えましよう。また、乳幼児の場合はかゆいので爪で発疹をかき壊して症状を悪化させることもあります。爪を短く切ったり、手袋をさせるなども予防法のひとつです。

熱が高いときは脱水に注意
 乳幼児の場合は高い熱や下痢が続くと、脱水症状を起こしやすいので注意が必要です。嘔吐や下痢の症状をみながら水分補給はこまめに行いましよう。また、症状が悪化するようであれば、必ず受診して合併症の発生をを予防してください。

集団生活を始める春先から増加
 春は幼稚園や保育園での集団生活が始まる時期です。いろんな病気をもらってきて、急に身体が弱くなったのではと思われるかもしれません。でも、こどもは病気に罹ることを繰り返しながら、免疫をつけて丈夫な身体を作っていくのです。病気に罹ったら重症化しないように注意して、病気と上手にお付き合いしましよう。

 
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小児の病気は予防の時代へ

2011-03-01 | 日記
 
 少し古い話になりますが、戦後間もない頃は、病気を予防するワクチンは殆んどありませんでした。そのため、個々の病気に対する免疫がない小さいこども達は、はしか、ポリオ(小児マヒ)、小児結核、日本脳炎など毎年数千人単位で命を落とし、例え命を取り止めても重い後遺症が残りました。
現代は医療水準の向上とワクチンの発達普及で、死に至るような重い病気に罹る人は殆ど見当たらなくなっています。ポリオ(小児マヒ)のように、国内ではほぼ発生が無くなった病気もあります。そのため、接種ワクチンがどんな病気のものか知らなかったり、受ける必要があるの、と思われる方があるかもしれません。でも、ワクチン接種が普及してないアジアやアフリカなどでは、まだ流行を繰り返している地域が沢山あります。国内で流行していないのはみんなが予防接種を受けているおかげなのです。初期の予防接種の考え方は、病気から社会全体を守る(集団防衛)との立場で、一斉に予防接種を行っていました。今は個人をいかに安全に感染症から守るかの観点から、日頃の健康状態を把握している、かかりつけ医による個別接種になっています。他の先進国と比較すると「ワクチン後進国」と言われる日本。近年は少しずつ公費でのワクチン接種が広がっています。お子さんが小さい間は信頼できるかかりつけ医を持ち、予防接種を含めた健康管理型の受診で望みましょう。



予防接種は計画を立て就学前に済ませましょう
 現在、定期接種(公費)行われているのは、三種混合、BCG、ポリオ、MR、日本脳炎です。その他、任意接種(自費)となっておりますが、水ぼうそう、おたふく、インフルエンザなどがあります。また、ヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がんワクチンは、二月より公費で受けれますので、対象の方はこの機会に接種しましょう。

 
 
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感染性胃腸炎が流行

2011-01-22 | 日記
 
 毎年、この時期になると流行を繰り返す感染性胃腸炎。今冬は十一月中旬頃より各地で患者数が増加中で、大流行が心配されています。感染性胃腸炎を引き起こす病原体には細菌性とウイルス性がありますが、冬場に流行するのはウイルス性が中心。主にノロウイルス、サポウイルス、ロタウイルスなど、冬に元気なウイルス群が主役です。免疫力は年々低下していくため数年おきに流行しやすく、前回は四年前に大流行しました。主な症状としては吐き気、発熱、腹痛、下痢などです。小さいお子さんの場合は激しい嘔吐や下痢が続くと、体力が低下して脱水症をおこしやすいので十分注意してください。この時期に下痢や嘔吐の症状がみられたら、早目の受診で対処しましよう。

乳幼児は脱水に注意
 発病したら嘔吐や下痢の症状は、一般的に数時間から数日間続きます。症状がひどいときは飲食は控えて様子をみてください。症状が落ち着いてきたらお茶や薄いリンゴジュース、アルカリ飲料などで、まず水分を補給します。また、ミルクや母乳しか飲めないお子さんの場合は、一度の量を少なくして回数を増やしましよう。一般に下痢の症状は水様便が続いて次第に柔らかい便に変わってきます。水様便のときは水分を中心に与え、便が柔らかくなったらお粥や野菜の裏ごしなど、消化の良いものに変えていきます。乳幼児は体力に余力がないので、激しい症状が続くと脱水を起こしてしまいます。口から水分補給や食事が間に合わない場合は輸液補給(点滴)等も必要になりますので、お子さんの様子に注意しましょう。うとうとぐつたりして反応が鈍い、機嫌が悪く苦しそう、唇が乾燥している、などが見られたら脱水の症状です。急いで受診して治療を受けてください。

 
 
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冬場はこどもの誤飲に注意

2011-01-06 | 日記
 
 寒い冬場は室内で過ごすことが多くなります。また、お正月でお母さんが忙しくなると、お子さんから目が離れることもあるようです。この時期、小さいお子さんのいる家庭では特に誤飲に注意しましょう。
 誤飲は〇歳~一歳頃の乳幼児が最も多くなります。これは、この頃のこどもは自分の周りにあるもの全てに興味がわいてくる時期だからです。怖いもの知らずで何が危険なのかまだ解りません。目につくものは何でも口に入れてしまいますので、こどもの手の届くところに物を置かない気配りが大切です。正月に床の間のお酒を飲んで、真っ赤になってひっくり返ったケースもあります。誤飲物で多いものはタバコ、ボタン、クリップ、薬、硬貨、小さいおもちゃ、化粧品など様々。また、漂白剤、殺虫剤、化粧水などの液体は飲みやすいので要注意です。タバコの灰皿の水、灰皿がわりに水を入れた缶ジュースなどはさらに危険が増します。水に溶けたニコチンは体への吸収が早いのです。こどもができたらタバコを止めるのがベストですね。
 その他、乳幼児は食べることがまだ苦手で、ときに食物を気管に詰めてしまうことがあります。気管異物は三歳未満が八割を占め、その代表物はピーナッツです。少し大きくなるまでは枝豆やピーナッツなどの豆類、ゼリー菓子等は避けた方が無難です。

「もしもの場合は」
 誤飲物があまり喉の奥に入ってないなら、口の中に指を深く入れて取り出します。それで取れないときは、こどもを逆さまにして背中を叩いて吐かせます。タバコは美味しくないので大量に食べることはないようですが、灰皿の水などを飲んだ場合は胃の洗浄が必要なことも。その他の液体の場合も吐かせることが基本ですが、強酸や強アルカリ、石油製品などは無理に吐かせて気道に入ると、症状が悪化することもあるので急いで病院へ行きましょう。

 
 
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成人T細胞白血病(ATL)の知識

2010-09-01 | 日記
 
 主に母親の母乳を介して感染する血液のガン、成人T細胞白血病(ATL)。この病気は幼児期に感染したHTLV-1というウイルスによって引き起こされ、感染から長期の潜伏期間を経て発病します。治療法には抗がん剤や骨髄移植がありますが、ウイルスを抑える効果的な方法がなく根治がきわめて難しい病気です。このウイルスは、難病の脊髄症(HTM)も引き起こします。全国的にキャリア(ウイルス保有者)数は百万人以上いて、ATL発症数は年間約一千人を超えていると言われます。感染経路は主に母乳でウイルスをもった母親が四カ月以上は母乳で、母乳で育てた場合の感染率が15~20%。治療が難しいこの病気には、ウイルスに対する感染予防が最も有効な方法です。
 
「白血病の死亡率、九州は全国比二倍」
 九州に感染者が多い理由はよくわかっていませんが、妊婦がキャリアであることを知らず、感染を繰り返していることも一因のようです。仮に母親がキャリアであれば、母乳をやめて人工乳にするなどの対策をすれば、こどもへのウイルス感染を予防することが可能です。長崎や鹿児島の一部では公費で検査が受けられるところもあるようですが、全国的にはまだ普及していないのが現状。

 「妊婦の全てが検査を受ければ根絶は可能」
 発病すれば治療が難しい病気ですが、感染経路がわかっているので病気の予防はできます。全ての妊婦が検査を受けて、対策を施せばニ世代で病気を根絶できるだろうと言われます。国も(厚労省母子保健課)全ての妊婦が公費で検査を受けられるように検討していると聞きます。病気の知識をしっかり持って、予防できる病気は未然に防ぎましよう。



 
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こどもの夏カゼに注意

2010-08-04 | 日記
 
 暑い夏場は水の飲みすぎで下痢になったり、過度の冷房で寝冷えを起こしやすい時期。体調を崩して体力が落ちると、夏カゼウイルスに感染してダウンしてしまうこともあるようです。夏カゼとひとくちに言っても病気を引き起こすウイルスは多彩で、感染後の症状も違います。また、冬場の風邪が呼吸器疾患中心なのに比べて、夏場のカゼは高熱、発疹、腹痛などが主な症状。なかには口の中や喉にプツプツができて、水分や食事がとりにくい場合もあります。特に乳幼児は喉が痛くて高熱が続くと、機嫌の悪さはピークに達します。ケアで夜も十分寝れずに親の方が参ってしまうこともあるようです。この時期は夏カゼかなと思ったら早目の受診で軽く済ませましよう。

「主な夏カゼ」
ヘルパンギーナ(乳幼児に多く、高熱、喉痛、口の中の水ほう)
手足口病(乳幼児に多く、発熱、手足口に水ほう)
フール熱(幼児~小学生に多く、高熱、喉痛、目の充血)

 
感染時の注意点
 大半の夏カゼは症状が軽い場合が多いのですが、高熱が続く、下痢が止まらない、顔色が悪く様子がおかしい、などのときは合併症を併発しているかも知れません。たとえば、熱が続くなら肺炎などを起こしていたり、手足口病を起こすウイルスの中には脳炎や無菌性髄膜炎を起こしやすいものもあります。また、高熱や喉の痛みが伴うものが多いので、油断すると水分補給が間に合わず脱水症を起こすことも。水分はこまめに補給して脱水症の発生に注意しましよう。兄弟がいる場合は家庭内での感染予防も大切です。手洗いやうがいを習慣づけ、シャワーなどで肌を清潔に保ってください。下着はこまめに取り換えて洗面所やトイレのタオルはしばらく共用を避けましよう。
 
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手足口病が流行の兆し

2010-06-05 | 日記
 
 初夏から秋にかけて乳幼児の間で流行する手足口病。今年は西日本地区を中心に四月頃から患者数が増加しています。県別では愛媛、福井、広島、鳥取、鹿児島、岡山、山口などですが、これから全国的に広がる恐れがあります。手足口病はエンテロウイルスやコクサッキーウイルスが原因する急性感染症。1~2歳頃の乳幼児を中心に感染が広がり、口の中や手足に水ほう性のプツプツができて発熱も伴います。手足口病を引き起こすウイルスには様々なタイプがありますが、今回流行中のタイプは髄膜炎や脳炎を引き起こしやすいエンテロウイルス71が主流。流行はこれから夏にかけてがピークなので、高熱や吐き気、手足のプツプツなどが見られたら十分な注意が必要です。

 
初期治療で重症化を防ごう
 手足口病は名前が示すように手のひらや足の裏、口の中に小さな水ほうができます。熱は数日間続き手足の水ほうは3~4日ほどでかさぶたになり、1週間程度で消えるのが一般的です。口の中の水ほうは多少厄介で、痛くて飲食できずに体力の低下を招くことも。感染は飛沫、接触、汚物などから起こります。手洗いやこまめな衣服の取り換えなどでウイルスの持ち込みを減らしましょう。原因ウイルスに対する予防接種は今のところありません。今回流行中のウイルスが中枢神経系の合併症を引き起こしやすいタイプであることを十分認識して、手足口病の症状が現れたら素早い対応が望まれます。
 
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