夜中、気分転換に街に行ったら大通りの一部が通行止めになっていてパトカーが何台も停まっていた。
何があったのかと思ったら交通事故が起きた直後だったみたいで物々しい雰囲気が漂っていた。
フロントガラスが半分大破した事故車輌のボディーには血がべっとり付いていて、辺りには靴とか鞄が散らばっていた。
帰り際に交通誘導をやっていた一人の警官が「ライト点けた方がいいよ。撥ねられるといけないから。」と声を掛けて来たから「亡くなってませんよね?」と聞いてみた。
「まだわからない。搬送されたんだけどね。」と返って来た。
昼起きてから県内ニュースでその事故の事がやっていた。
撥ねられた人は搬送先の病院で亡くなったらしい。
普段はムカつく奴に対して死んじまえとか殺してやりたいとか不謹慎な事をしょっちゅう思う俺もこういう時には生命について考えてしまう。
自分で自分がわからなくなるわ。