![]() | ギャラリーフェイク (Number.002)小学館このアイテムの詳細を見る |
内容は、題名の「ギャラリー(画廊)、フェイク(贋作)」からも想像できる通り、簡単に言うと美術関係のお話です。
贋作(フェイク、つまり偽物)を専門に扱う美術画廊「ギャラリー・フェイク」のオーナー藤田は、元メトロポリタン美術館の学芸員(キュレーター)であり相当な目利きである。
表向きは贋作専門で商売をしているが、裏では真作(本物)の絵画や美術品、骨董品なども扱い相当汚い商売をしているとの噂だが・・・という設定で、そこから色々ストーリーが膨らんで行きます。
主人公の藤田は、普段億単位の金を取引する画廊のオーナーでありながらも、私生活ではボロっちいアパートに住みカップ麺をすすり、蟹とパチンコが好きな30代後半のちょっと渋めのオヤジです(憎めないキャラですが・笑)
文庫版で現在10巻まで、単行本では32巻で完結だそうで、私は文庫10冊を大人買いしてしまいました。
何が凄いって、まず表紙をみて「えっ、これってホントに漫画・・だよね?」と思いましたよ。
表紙には実に美術好き、芸術に興味のある人の心をくすぐる絵ばかりが目白押し!
1巻はゴッホの「ひまわり」、2巻は「モナリザ」、3巻は「ミロのヴィーナス」
以下、能面、エミール・ガレのランプ、ルソー、ゴヤ・・・などの名のある美術作品が各巻の表紙を飾っています。
実は、私はこの本(文庫版のみ)を書店で初めて見て、作者がどんな人か、どんな内容なのか、絵柄は自分の好みなのか・・など何も知らなかったのですが、ただ表紙を見て
「きっとこれはタダモノでは無い本に違いない」と思い、とりあえず1巻のみ最初は購入してみました。
(さすがに10冊一気に買うのは冒険し過ぎかなと思ったしね・笑)
で、1巻を読み終えて
「これはなかなか面白いではないか!私の勘はどうやら当たっていたらしいな♪」
と思い、次の日には結局10巻まで揃えちゃいました(笑)
買った後でネットでちょっと検索してみたら、数年前にはアニメ化もされていたらしいですね。現在DVDも発売中だそうです。
絵柄は、まあ私としては可も無く不可も無く・・という感じで、特に1人のキャラに入れ込むという事も無いのですが、内容は実に濃いです。
読み応えは十分あると思います。
ここで登場する美術作品は世界中の有名な絵画から彫刻、仏像、焼物、建築、果ては化石まで本当に幅広く、作者の方の知識、美術品に対する関心の深さにビックリします。
また、美術界の裏側、絵画などの修復の方法、学芸員の仕事、仏像などが国宝や重要文化財に指定されるに至るには・・などなど、美術に興味のある方には特にお勧めしたい漫画ですね。
今の所文庫版では10巻までしか出ておらず、途中の巻から単行本を買うのも中途半端なので、
最終巻まで文庫化されたら全巻買い揃えようかな~♪
