先日書きました記事、南紀・白浜≪その1≫(9月2日付)の続きです。
≪瀞峡(どろきょう)めぐり≫
瀞峡(瀞八丁とも呼ばれる)とは、熊野川から北山川へ進むと現れる、川の両側を巨大な岩々に囲まれた迫力満点の渓谷で、日本でもこういった険しい谷で運行しているのは多分ここだけというウォータージェット船で観光して来ました。
参考→http://www.kumakou.co.jp/dorokyou/dk004.html
この船に乗るには、新宮から本宮方面へ行く道(168号線)の途中にある「志古ドライブイン」から乗船する方法が最も一般的です。
ここで乗船チケットを購入するのですが、熊野交通HPに割引チケットがあるのでそれを是非印刷して持っていきましょう。お得です(笑)
こちら→http://www.kumakou.co.jp/dorokyou/dk006.html
勢い良く水しぶきを上げながら船は川を上って行くのですが、かなり水面をスレスレのところを進んでいくので窓から手伸ばせば水に触れそうなほどです。
川の途中では、腰の辺りまで水につかり釣り(鮎釣りかな?)を楽しんでいる方々が沢山いました。
しかし一歩間違うと、釣り人が川に流されてしまわないか?という私の無用な心配をよそに、船はどんどん熊野川を進んで行きます。
上流に向うに従い次第に景色は険しくなり、巨大なゴツゴツした岩の隙間を船で通り抜けて行くといった感じで、亀岩、獅子岩、こま犬岩、松茸岩などと名づけられたユーモラスな岩も登場し、まさに熊野の大自然を肌で感じる事ができます。
不思議な事に、時々でこぼこした岩の一部に人の顔らしきものが見えるような気がしてきて、やはりここには神が沢山いらしゃるのかな・・なんて考えてみたりもしました。
一つ気を付けたいのは、この観光コースは乗船所から瀞峡往復で(途中で下船して休憩あり)約1時間50分かかるという事。
なので食事の時間なども考慮しつつ、計画した方がよろしいかと思います。
実は私達は船が出発する時間ギリギリに到着してあわてて乗り込んだため(お昼11時30分)、ドライブインでお弁当を買って乗船しようと思っていたのですがとてもそんな暇は無く、腹ペコの状態で2時間近く船に乗るはめになってしまったのでした(笑)

結局は、1時30分頃に船を降りた後、そのまま志古ドライブインの食堂で軽く昼食をとったわけです。
この地方の名物の一つに、大きく広げた高菜の漬物でご飯を巻いて俵のように握った「めはりずし」がありますが、ここで食べためはりずしはとても美味しかった!
漬物とあったかい白いご飯が絶妙に合っていて、運ばれてきたものを最初に見たときは「うっ、こんなにめはりずしってデカイの?」と思ったのですが、これがぺろりと食べられるぐらい食が進む美味しさでした。
このめはりずしはお土産でも売っているのですが、やはりお弁当などに入っている冷たいものより、出来立てほかほかの温かいものが断然お勧めだそうです。
もし良かったら、皆様もぜひご賞味あれ♪
≪熊野三山≫
熊野三山、紀伊山地の霊場と参詣道といえば2004年7月にユネスコの世界遺産に登録された事で、新たに注目が集まっている聖地ですね。
熊野古道といえば、古来より人々が神に詣でる為に険しい山道を歩いて参拝したことは良く知られています。苦しくつらい熊野詣での途中で、社にたどり着く事ができずに旅人が命を落としてしまうことも、決して珍しくなかったそうです。
熊野三山とは、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の3つの社の事を言い、特に本宮近くの山道は「聖域」を通り越して「神域」と呼ばれるほどに神聖な場所なんだとか。
ちなみに、熊野三山詣では昔から本宮→速玉大社→那智大社の順にめぐるのが習わしだったそうで、今回私達もそれに習って巡って参りました。
本来なら熊野古道を頑張って自分の足で歩くべきところですが、時間的余裕も無く、また子供連れであったため体力的にもそれは無理と判断。
もし熊野古道を歩いてみたいという方は、山道の途中でバスに乗り換えたり、少しだけ歩いて雰囲気だけでも味わうなど、色々コースが用意されているようですので、頑張って挑戦してみてくださいね。
旅行1日目は、ウォータージェット船観光をした後、そこからさらに30分程車を走らせて熊野本宮大社へ向いました。
まずは立派な一の鳥居が私達を迎えてくださり、杉並木が両側にそびえる158段の石段を上っていくと境内に到着します。
もとは熊野川中州に鎮座していた本宮大社ですが、明治22年の大水害で被害にあってしまったため、流失を免れた古材を使って現在の場所に移築復元されたのだそうです。
横一列に長く並んだ檜皮葺きの美しい社殿は、やはり長い歴史を感じさせる威厳に満ちたお姿でした。
娘も、自分のお小遣いの入った、たまごっち型小銭入れ(ちなみに、めめっちの顔型です・笑)をお気に入りのバッグから嬉しそうに取り出し、そこからお賽銭を賽銭箱に入れて何やら懸命にお願いをしているようでした。
さて、一体彼女は何を神様にお願いしていたのでしょうね?(笑)

そして娘は、可愛い赤いランドセルの形をしたお守りがいたく気に入ったらしく、自分のお小遣いでこれも買っていました(画像参照)。
このお守りには、熊野の神の使いと言われている3本足の八咫カラス(Jリーグのシンボルマークでもお馴染み)のマークもちゃんと書かれていて、今もランドセルにぶら下げて毎日元気に学校に通っています。
ここで一つ気になったこと。
重要文化財にも指定されているこの風雅な社殿は、入り口の門の所に
「一般参拝者の社殿写真、ビデオ撮影などは禁止」と大きく注意書きがされていました。
にも拘らず、「そんなの関係ないよ。知らないよ。」とばかりにお構い無しにシャッターを押すマナーの悪い観光客のまあ多いこと。
おそらく文化財保護の為に写真撮影などが禁止されていたのだろうと思いますし、「禁止」という指示があるからにはそれに従うのは当たり前でしょう。
誰か1人がカメラを取り出すとみんなが撮影し始めるこの光景には、非常にガッカリさせられましたね。
参拝した後、参拝道脇にある御茶屋さんでちょっと一服しました。
数年前にNHK朝の連続ドラマ「ほんまもん」でも登場したという「もうで餅」とお抹茶のセット(315円)がお勧め。
この饅頭はとても美味しいです!
やわらか~いお餅の中身はこしあんで、表面には玄米粉がまぶしてあり、ほんわり香ばしい香りがして甘すぎず素朴な味わいでした。
このお餅は熊野三山でしか買えないそうですので、訪れた際にはぜひ一度味わってみてくださいね。
もうで餅が味わえるお店「珍重庵」さんの紹介はこちら
→http://www.kumanokaido.com/chinchyo/index.htm
さて、本宮大社を後にして再びもと来た道を約1時間ほど車を走らせ、今度は熊野速玉大社へ向かいます。
先ほどの本宮とはうって変わって、こちらはあでやかな丹塗りの社です。
速玉大社は明治26年に火災で焼失してしまいその後新しく建て直された為、社殿も比較的新しく綺麗なのだそうです。
しかし境内に立つ樹齢千年の神木「ナギ」の巨木や神宝類は大切にされ、やはり長い歴史を感じさせられます。
ここまで来た時点で、時刻はたしか午後4時を回っていました。
さあ、この後いよいよ今回の旅の目的の一つでもあった「ホテル浦島」へ向かいます♪
長くなりましたので、続きはまた。。。