オリンピックのトリビア

古代・近代オリンピック、北京冬季五輪2022等について #olympicstudies #オリンピック学習

アジアのオリンピック開催地 (漢字と仮名のトリビア)

2018-01-06 | オリンピック
 
□アジアのオリンピック開催地は 以下の通りです
1940 東京市 (中止)
1964 東京都(*1)(初のアジア開催五輪)
1972 札幌市(冬)
1988 ソウル市
1998 長野市(冬)
2008 北京市
2018 平昌郡(*2)(ピョンチャン)(冬)
2020 東京都(*1)
2022 北京市(冬)
オリンピックは 「市」で開催される催しですが、
(*1)東京市は 昭和初め(1932)に七倍に膨張 十一年後 戦争中(1943)に廃止
   「東京特別区(東京二十三区)」に → 1964 2020の東京オリンピックは 東京「都」が代行開催
(*2)2018は 平昌「郡」が開催



□アジアのオリンピック開催地を 地図上で見てみましょう...


アジアは ギリシア対岸のασια(アスィアー:今日のトルコ)から 日本に至る地域
アジアのオリンピック開催地六ケ所は、アジアの右端 東アジアの 漢字文化圏 三カ国に集中しています



さて ここで問題です。地図上の アジアのオリンピック開催地の名前は それぞれ何でしょう



解答例

アジアのオリンピック開催地は、左から順に

「北京市」

「ソウル市」「平昌郡(ピョンチャン郡)」

「長野市」「東京市 (東京都)」「札幌市」


各国の国語表記では 次の様に表記されます

(中国語は漢字表記) 「北京市」

(朝鮮語は仮名表記) 「서울시」「평창군」

(日本語は漢字/仮名表記) 「長野市(ながのし)」「東京市(とうきょうし) (東京都(とうきょうと))」「札幌市(さっぽろし)」

(*)札幌は アイヌ語地名に 漢字二字を当てたもの


---

(解説)

1.朝鮮に於ける 漢字と 仮名

朝鮮語は 基本的に漢字で表記されてきましたが

今日 朝鮮では(北では1948以降 南では1970以降) 国語としての漢字(真名)は廃止され

仮名(15世紀に生まれ 漢字廃止以降 一般に普及)のみの表記となっています (仮名の一覧はこちら等)

①朝鮮語地名「서울시(ソウル市)」
本来は「漢城(ハンソン)」等々と漢字表記して「ソウル(都市)」と訓読み
2005年 漢字(中国語)表記を 訓読み「ソウル」を漢字に置換した「首爾(首尓 ショウアル)」に変更

서울시 (ローマ字翻字 seo ul si)の 読み方は...
「s  ɔ」「(ng) u l」「sh i」 (翻字「eo」は「ɔ (お)」 「si」は「shi (し)」と発音)
「ㅅ ㅓ」「ㅇ ㅜ ㄹ」「ㅅ ㅣ」
「ソ  」「   ウ ル」「市」
「首  」「   爾  」「市」

②漢字地名「평창군(平昌郡 ピョンチャン郡 ローマ字翻字 「pyeong chang gun)」

평창군 の 読み方は...
「平」    「昌」    「郡」
「ph yɔ ng」「ch a ng」「g u n」 (翻字「yeo」は 「yɔ (よ)」と発音)
「ㅍ ㅕ ㅇ」「ㅊ ㅏ ㅇ」「ㄱ ㅜ ㄴ」
「ピョン」  「チャン」  「郡」

「仮名部品」を組合せて「漢字一字」に対応する「仮名一字」が作られています


2.日本に於ける漢字と仮名

真名(漢字)と 真仮名(真名による仮名)

日本語で口遊(くちずさ)まれた口述を
真名(漢字)と 真仮名(真名(漢字)による仮名=万葉仮名(万葉集の仮名))で書き留めた『古事記(八世紀 712)』から
大和勃興の象徴である応神天皇と 職人誘致(漢籍指導等)についての記事の例
  cf.アテーナイ市勃興の象徴であるソローン(σόλων)と アテーナイ市への職人誘致

『古事記』は
・本文は 基本 漢文(中国語)
 以音(音を以て)」と注のある部分は 真仮名(真名(漢字)による仮名)で 表記
御歌曰(みうたはしけらく)」に続く 歌部分も
 日本語で歌われたそのままを 真仮名(真名(漢字)による仮名)で 表記しているのが 特徴です

  → ここに挙げた 江戸時代の『訂正 古訓 古事記』は
    ほぼ全文に渡って 片仮名による振仮名(送り仮名を含む)を 付け加えて 補ってくれています


具体的に 見てみましょう
↓叩くと 大きくなります


(江戸時代の振仮名を使った翻刻例。一行目 五文字目から)
此の 御代に 定め賜ふ / 海部 山部 山守部 伊勢部を。

(水の制御技術)
亦 作る / 剣の池を。亦 新羅人(しらぎびと) 參渡り來つ(まゐわたりきつ)。
是(こヽ)を以て 建内の宿禰の命(たけうちのすくねのみこと) 引き率て、
役(え)だたせて / 堤池に、 作る / 百濟(くだら)の池を。

(海外の馬)
百濟(くだら)の 國主(こにきし) 照古王
牡馬 壹疋(をま ひとつ) 牝馬 壹疋(めま ひとつ)を 阿知吉師(あちきし)に付けて 貢上りき(たてまつりき)。
(此の 阿知吉師(あちきし)は 阿直(あちき)の史(ふみびと)等が 祖(おや))

(横刀と大鏡)
亦 貢上りき(たてまつりき) / 横刀(たち) 及(と) 大鏡とを。

(漢籍指導『論語』『千字文』)
又 科せ賜ふ(おほせたまふ) / 百濟(くだら)の国に「若し 賢し人(さかしびと)有らば 貢上れ(たてまつれ)」と
故(かれ) 命(みこと)を受けて 貢上れる人(たてまつれるひと) 名は 和邇吉師(わにきし)。
卽ち『論語(ろむご)』十卷 『千字文(せむじもむ)』一卷
幷せて(あはせて)十一卷(とをまり ひとまき)を 是の人に付けて 貢進りき(たてまつりき)。
(此の和邇吉師(わにきし)は 文(ふみ)の首(おびと)等が 祖(おや))

  (*)『古事記』の後に成立した『日本書紀(八世紀 720)』には
    菟道 稚郎子(うぢ の わきいらつこ)が 王仁(わに)を師として 諸典籍を習得したことが記されています

      「(応神天皇の)十六年春二月、王仁(わに)來之。
       則 太子 菟道稚郎子 師之、習 諸典籍 於王仁 莫不通達。
       所謂 王仁者 是 書首(ふみのおひと)等 始祖也。」

(手工人 韓鍛冶工人 呉の服織工人)
又 貢上りき(たてまつりき) / 手人(てびと) 韓鍛(からかぬち) 名は卓素(たくそ)
亦 呉(くれ) 服(服織 はとり) 西素(さいそ) 二人を。

(醸造技術)
又 秦造(はだのみやつこ)の 祖(おや)、漢(あや)の直(あたへ)の 祖(おや)、
及(また) 酒(みき)を醸(か)むことを知れる人 名は仁番(にほ)
亦の名は 須々許理(すヽこり)等 參渡り來つ(まゐわたりきつ)。
故(かれ) 是の 須々許理(すヽこり) 大御酒(おほみき)を釀(か)みて 獻りき(たてまつりき)。
是(こヽ)に 天皇(すめらみこと) 宇羅宜て(うらげて) 是(こ)の獻れる(たてまつれる)大



御酒(おほみき)に (宇羅下の三字は音を以て(「うらげ」)) 御歌曰(みうたはしけらく)

 (真仮名(万葉仮名)表記による歌)
 須須許理賀 迦美斯 美岐邇 和禮惠比邇祁理、許登那具志 惠具志爾 和禮惠比邇祁理

 すヽこりが かみし みきに われゑひにけり、ことなぐし ゑぐしに われゑひにけり
 須々許理が 醸みし 御酒に 我 酔ひにけり、事 無酒  笑酒 に 我 酔ひにけり

如此(かく) 歌はしつヽ 幸行(いで)ませる時に
御杖(みつゑ) 以(も)ちて 打ちたまひしかば / 大坂の道の中なる大石を、 其の石 走り避りぬ。
故(かれ) 諺に曰ふ(いふ)なる「堅石(かたしは)も 醉人(ゑひびと)を避くる」とぞ


□『古事記』で紹介されている
歌になった 基本漢字 千文字の 一覧『千字文(六世紀)』
漢字文化圏における 最も基本的な 書道手本/漢字教科書の ひとつ。

(書道手本版)

行書 千字文』日本橋通四丁目 舛屋伝兵衛版 「天地玄黃 宇宙洪荒


欧陽詢 千字文』日本橋北 室町三丁目 須原屋市兵衛版 (pdf版冒頭頁の複写不良→直っています!)


書道手本版のひとつのスタイルとしての 石碑の拓本風の 黒バックに 白い文字

(漢字教科書版)
傍訓大寳 千字文 里やうか奈徒き(両仮名付き)
平仮名で 音読みと 訓読みの 振仮名が振られた
音楽芸能産業集積地 よし町おやぢ橋東角(日本橋人形町三丁目) 榮久堂 山本平吉版



cf.基本漢字一覧『千字文』に対応する 様々な 仮名一覧

真仮名による仮名一覧「阿女都千(あめつち)」「大為尓(たゐに)」
七歳の松雄君の口遊(くちづさみ)用に書かれた
口遊(くちづさみ)』(十世紀 970 リンク先は江戸時代の模刻)の 書籍門に収録の「阿女都千」「大為尓」

後ろから五行目 真仮名による仮名一覧「大為尓(たゐに)」。46文字を 重複なく使った 歌

 「大為尓伊天 奈従武 和礼遠曽 支美女須土
 「たゐにいて なつむ われをそ きみめすと

  安佐利 比由久 也末之呂乃 宇知恵倍留古良 毛波保世与 衣不弥加計奴
  あさり ひゆく やましろの うちゑへるこら もはほせよ えふねかけぬ」

  謂之 供名文字(cf.借名文字)

後ろからニ行目 真仮名による仮名一覧「阿女都千(あめつち)」の冒頭

  今案 世俗 誦曰「阿女 都千 保之 曾」里女之訛説也 此誦為勝
            「あめ つち ほし そ」
            「(天 地  星  空 ...)」
cf.天地玄黄 宇宙洪荒 ...(『千字文』)


(*)『口遊』には 他にも こうした一覧が多く収録されています
例えば 掛算の 九九
九々 八十一。八九 七十二。七九 六十三。六九 五十四。五九 卌五。四九 三十六。三九 廿七。二九 十八。一九 々。
八々 六十四。七八 五十六。六八 卌八。五八 卌。四八 卅二。三八 廿四。二八 十六。一八 々。
七々 卌九。六七 四十二。五七 卅五。四七 廿八。三七 廿一。二七 十四。一七 々。
六々 卅六。五六 卅。四六 廿四。三六 十八。二六 十二。一六 々。
五々 廿五。四五 廿。三五 十五。二五 十。一五 々。
四々 十六。三四 十二。二四 八。一四 々。
三々 九。二三 六。一三 々。
二々 四。一二 二。
一々 一。
謂之 九々。



真仮名による仮名一覧「以呂波(いろは)」「五十音」
『金光明 最勝王経 音義』(十一世紀 経の文字の解説)の冒頭 凡例部分に収録の「以呂波」「婆゛毗゛父゛倍゛菩゛
前の頁の「先 可知 所付借字」に続けて 真仮名の借字による「以呂波」
「次 可知 濁音借字」に続けて 五十音順の濁音借字「婆゛毗゛父゛倍゛菩゛(バビブベボ)...」
念のため 平仮名で書き出しておきます
「いろはにほへと / ちりぬるを わか / よたれそ つねな /
 らむ うゐのおく / やま けふこえて / あさきゆめみし / ゑひもせす」
「ばびぶべぼ だぢづで□ / がぎぐげご / ざじずぜぞ」



真仮名を崩して平仮名に 「安→あ」
五十音配列で並べられた 様々な平仮名の一覧
平凡社世界大百科事典 平仮名一覧』 真仮名を崩して 平仮名にする過程を 確認することができます
また この一枚があれば 平仮名で振仮名の振られた 絵本等を 楽しむことができます

  「う」の項 二行目 下から三文字目の かすれている漢字活字は「于(う/を 於の異体字)」(手書きの「雲」の上)


□『古事記』に挙げられている渡来系氏族については
嵯峨天皇の命による 京とその周辺(畿内(*))の 有力氏族一覧
新撰姓氏録(しんせんしょうじろく 九世紀 815)』(『群書類従』に抄録)等参照。
合計1065氏の内
皇別(神武天皇(初代天皇)以降 天皇家から分かれた氏族)は 335氏
神別(神武天皇以前の神代に分かれた氏族)は 404氏
諸蕃(渡来系氏族)は 326氏 : 中国系163氏 百済系104氏 高麗(高句麗)41氏 新羅9氏 任那9氏
どこにも属さない氏族は 117氏

(*)古来の日本の地名一覧表の冒頭が「畿内」
三十代中半で亡くなった勤子内親王(904-938)の命による 源順編の漢和辞典『倭名類聚鈔(十世紀)』
巻五-九 (十二部)国郡部の冒頭に (五十二類)畿内の五国
各地名の読みが 真仮名(万葉仮名)で 示されています

  「山城(夜萬之呂)」「大和(於保夜萬止)」「河内(加不知)」「和泉(以都三)」「摂津(☓)
   (アジアのオリンピック開催地の地名もそうですが 漢字文化圏の地名は 基本 漢字二字地名
    様々な長さの読みを 漢字二字で表記するのが 漢字文化圏の 暗黙の決まりになっています)

   江戸初期の版の例 三冊目の 10/64から
   江戸初期の 階層構造の表示が親切で 片仮名で振仮名が振られている版の例 二冊目6/47から



3.中国に於ける 漢字と 様々な文字

中国は漢字文化圏の中心であり かつ 様々な文字の宝庫でもあります
デジタルシルクロードによるアジア地図

例えば 唐の都 長安の西側 敦煌 莫高窟(ばっこうくつ)の 敦煌文献には、
漢語文献の他に、印欧語文献(サンスクリット語・コータン語・クチャ語・ソグド語...)
セム語文献(シリア語・ヘブライ語...)、チベット語文献(チベット語・西夏語(一見漢字の西夏文字)...)
トルコ語文献(ウイグル語...)、モンゴル語文献... 等々が含まれます
琵琶譜等の 楽譜資料も

例えば 後代14世紀 近隣の諸文字で刻まれた敦煌 莫高窟(ばっこうくつ)の石碑の写し
一行目 漢字で 莫高窟
二行目 インドのブラーハミー系の文字 ランツァ文字
三行目 チベット文字
向かって左の左側の枠内 トルコ語を表記する
右から左に書くセム系文字(シリア文字 ヘブライ文字 アラビア文字等)のひとつである ウイグル文字の縦書
向かって左の右側の枠内 モンゴル語表記の為の チベット文字系のパスパ文字
向かって右の左側の枠内 チベット語表記の為の 西夏文字
向かって右の右側の枠内 漢字


cf.アジアの様々な 楽器 音楽と その伝播
日本の「雅楽」の形成と伝承 : 朝鮮半島からの伝来(雅楽の高麗楽へ)
中国大陸からの伝来(中国の燕楽や ベトナムの林邑楽 → 雅楽の唐楽へ)(今日の西安 = 唐の都 長安)
楽器 音楽の一覧
源順編の漢和辞典『倭名類聚鈔(十世紀)』巻四 (十部)音楽部
楽器の紹介に続いて 曲の紹介(四十九類)曲調類 44-50/50 53-57/57
源順の弟子によって 七歳の松雄君の口遊(くちづさみ)用に書かれた
『口遊(十世紀 970)』 音楽門 十六曲 31-33/40




4.訪日客と 漢字

今日 訪日客の多くを占める 漢字文化圏からの訪日客(*)

朝鮮 ベトナムでは 国語としての漢字は廃されていますが
中国と地続きの両国は 漢語の占める割合が 日本より 多く、

母語の漢字表記を確認することを通して 漢字文化圏の共通基盤に戻ることも 可能です

(*)直近の報道発表から拾ってみたところでは 例えば...
①2017年12月27日発表 文部科学省
日本における外国人留学生在籍状況調査(日本学生支援機構調査版 2017年5月1日時点)
1.中国   107,260 (漢字(hanzi)文化圏)
2.ベトナム  61,671 (漢字(hantu)文化圏)
3.ネパール  21,500
4.韓国    15,740 (漢字(hanja)文化圏)
5.台湾    8,947 (漢字(hanzi)文化圏)
cf.日本からの主な留学先は 英語圏と 漢字文化圏
②2017年12月27日発表 観光庁
日本における外国人延べ宿泊者数(2017年10月分)
第1位 中国 22.9% (漢字(hanzi)文化圏)
第2位 台湾 15.7% (漢字(hanzi)文化圏)
第3位 韓国 15.5% (漢字(hanja)文化圏)
第4位 香港 7.5% (漢字(hanzi)文化圏)
第5位 米国 6.7%
等々



5.中国 朝鮮 日本に於ける 漢字の読み方の違い

例えば 中国 朝鮮では 漢字の読みは 基本一つ

日本では 仮名の読みは 基本一つですが
漢字は 倭名類聚鈔のような正典的な諸辞書の読みの引用等も含めた
多様な読み(様々な時代の音読み 訓読み 自由な振仮名等)を許容する「しるし」としても 使いこなされてきました

基本的な漢字教科書『千字文』の振仮名も 版毎に かなり違っています
cf.江戸時代の漢字教科書の一つ『小野篁[竹冠+皇]歌字盡 おのの たかむら うたじづくし』の替歌絵本
日本橋本町の 薬屋/化粧品屋さんでもある 式亭三馬の
小野[竹冠+愚]譃字盡 おのの ばかむら うそじづくし』日本橋通四丁目 上総屋忠助 1806
13駒目 おならから飛び出る (ばかむら)の文字)
14駒目に 嵯峨天皇出題 小野篁(おのの たかむら)解答と伝えられる頓智
「子子子 子子 子子子子 子子子」は 何と読む?
「ねこのこ こねこ、ししのこ こしし(猫の子 子猫、獅子の子 子獅子)」と読む...についての言及...等々...
cf.漢字字形の共有サイト「glyph(刻み/字形)ウィキ」に纏められた 『譃字盡(うそじづくし)』の譃字(うそじ)一覧




6.漢字と仮名の 文字情報基盤の 整備

□時空を越えて 気軽に 元資料画像を呼び出し その翻刻本文を読める環境が 次第に整いつつあります

2017年12月25日報道発表 情報処理推進機構「文字情報基盤整備事業」で推進していた漢字六万文字の
国際標準化機構/国際電気標準会議 10646(情報技術『国際符号化文字集合』)(*) 第五版
(2017年12月版 全2702頁 「i accept / j'accepte」釦を押下)への 掲載
様々な平仮名についても 2018年3月末迄に 第五版に追補される予定

(*)international organization for standardization/international electrotechnical commission 10646
  (information technology - universal coded character set)

『国際符号化文字集合』には
古語 死語 楽譜等も含め 世界中の様々な文字/記号が 網羅的に収録されていますが、
中日朝統合漢字(chinese, japanese, and korean unified ideographs)は その大きな部分を占めています
(中国 日本 朝鮮 ベトナム(cf.林邑)の漢字の 網羅的な 一覧表)

この標準は 情報処理業界標準のunicode
(unique, unified, universal encoding 唯一, 統一, 国際 符号化)とも 重なっています

□今日 差し当たり 元資料画像を読むのに役に立つのは

仮名に関しては 例えば 先にも挙げた 平凡社世界大百科事典「平仮名一覧

上の表で分からない仮名や 漢字に関しては 史料編纂所『電子くずし字字典』等。

これらは 対応する仮名や漢字を 人力で探す必要がありますが、

類似画像検索で 対応する仮名や漢字に自動翻刻する様々なソフトが試作されつつあります

漢字と仮名の 文字情報基盤の 整備に伴う 自動翻刻の更なる展開が期待されます



 

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1 コメント

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danial (car ac repair services in alabama)
2019-01-04 19:34:30
Great post I would like to thank you for the efforts to writing this interesting and knowledgeable article.

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