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名もなきアフリカの地で

2020-09-20 11:51:41 | 映画

思ってた以上にかなり面白かった。
最初は単なる若草物語系かと思いきや、戦時中の疎開から、その後の情勢に合わせた物語となっていて、
少女の目線から見た世界観が広がる。

特に、アフリカの大自然な部分はとても、面白い。
できれば、ここらあたりの尺がとても長いと良かったが、焦点はこの家族のあり方だから。そこそこに。
その無邪気さと、自然とアフリカの地での暮らしの快活さが出ているが、

背景に、ユダヤ迫害していたドイツのヒトラー政権があって、残してきた家族の心配が・・・・
っていう実に暗い話がのっかっていた作品である。

疎開的とはいえ、もともと裕福だったのか、リゾート地で暮らすかのような家族であるが、
徐々にアフリカの地を受け入れるか、いれないかの葛藤に大人はなっていく。

特に、父と母のほうは、やはり戦時中さながらの動き。
映画:マレーナを思い出させるんだけど。大丈夫かな、この二人。

救いなのが、娘が無邪気でいい子でかわいらしい。
飼ってた草食動物が襲われてたシーンは、もうそんなのわかってることなんだから、夜は自宅内に囲わないと。って誰もが思ったでしょう。

そこから、徐々に娘の成長が楽しくもあり、親たち大人の関係はぎくしゃくし始めて。
女学生になったころの、娘と母の確執。父と娘の融和。母と父の意見相違。となって、家族の在り方として、どうなっていくのか心配になってきたら。

案外、最後、お母さんがおれて。家族全員で戻ることに。
やれやれ、よかったよかった。お手伝いさんも家族のもとにかえっていったし。

特別、波乱が起きたわけではないけど、実に有意義な物語だった。
あ、ちょっと感動的なのは、家族よりも自分のことに集中していた父が、イナゴの襲撃に戻ってきて参加したあたりとか。
見た目よりも良い父なんだな、と思いました。

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