柏崎百景

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俳句の中の柏崎 其九

2006年02月02日 | 景観




比角柳塘

 引き水や柳に残る蜆の髭      筌 滉
 一堤何万石の青田かな       松 滴

 現「白竜公園」周辺。以前はこの場所より南側の鏡が沖一帯の灌漑のためのため池で、「ねずみ塘」と呼んだ。「比角塘」が訛ったともまた、盗水を警戒して寝ずに見張っていたところから「不寝見塘」と言われたのが初めとも言う。
 白竜公園は新潟国体のハンドボール会場の予定で作られたが、新潟地震の影響で結局使われなかったと記憶している。

閻魔堂夜灯

 稲守や十王の火を後楯       阿 成
 知恵の灯に燃えて舎利とや夏の虫  筌 滉

 東本町二丁目の「閻魔堂」。往古ここに木戸が設けられていた境界地で、閻魔堂は木戸の外。江戸の中期頃から馬市がこの周辺で行われるようになり、現在も「えんま市(六月十四日から十六日)」として多くの観光客を集める。
 リンク先「特設ステージ」というタイトルのお姉さん(?)達は「ハモ娘(ね)ーズ」というゴスペルグループで、本来は四人組です。私はこの時後でスタッフしてました。今年もやる予定ですすので……。




諏訪遊蛍

 音しるや蛍飛来る宮太鼓      道 寿
 今朝や星蛍を連れて佐渡渡     悠 水

 今の「柏崎神社」は明治九年に改称され、それ以前は諏訪社として、現西本町一丁目にあった。現在の大光銀行脇の小路を諏訪小路という。「無量山蓮池」といい夏の風情が偲ばれる。

石橋暮蛙

 獅子の気や子を江に落す夕蛙    筌 滉
 晩鐘を跪て聞く蛙かな       秋 夕

「広小路を南に下がり柳橋に入り、不二屋旅館の手前に下水かと思はれる程の小さな流れがある。之を石橋と呼んでゐる。(今は昔四十八題(九))」不二屋は新橋にあって、この指す所は別の旅館だと思うのだが? 蛙の声が聞えるとほっとする私は旧人なのかな。

(陸)



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