矢島慎の詩

詩作をお楽しみください。

花模様 (抒情詩)

2005-04-14 18:25:33 | Weblog
藤の花咲く ころおいに
八重の桜の 風舞いて
異こくの旅は 空の青
そぞろ歩くは 芝のみち

紫あわき 花房に
薄紅香る 一輪の
見上げし春は 嬉しくも
人の情けの 香りあり

ただ立ち止まり 目に僅か
浮かびし珠の たどれしは
あつき吐息や わがために
織られし糸の 花模様

木立をわたる 吹く風に
見ゆる草木は 変われども
瑞々しくも 我が胸に
枝もたわわに 咲きにける

愛する人へ

2005-04-12 12:51:49 | Weblog
愛とは育むものと知り
あせらず
あきらめず
相手の気持ちを尊重し
自分の気持ちはさりげなく伝え
失礼のない範囲で積極的に
傷つけたら素直に謝り
男らしく
向上心を持ち
体を鍛え
学習し
自信を持ち
露骨にならず
自らを精神的に高め
愛の本質を見失わず
素直に
自然を愛し
人に優しく
嵐に向かう勇気を持ち
自分のキャラを信じ
悪い時ばかりじゃないと希望を持ち
欠点を指摘されたら直し
前向きに
明るく
相手に求めるものは精神の共有とし
運命を信じ
特技を伸ばし
チャンスをいかし
センスを磨き
努力し
人生を楽しみ
自分が何のために生きているかを考え
思慮深き態度で
あなたと付き合います



愛する人へ

2005-04-12 12:39:54 | Weblog
愛とは育むものと知り
あせらず
あきらめず
相手の気持ちを尊重し
自分の気持ちはさりげなく伝え
失礼のない範囲で積極的に
傷つけたら素直に謝り
男らしく
向上心を持ち
体を鍛え
学習し
自信を持ち
露骨にならず
自らを精神的に高め
愛の本質を見失わず
素直に
自然を愛し
人に優しく
嵐に向かう勇気を持ち
自分のキャラを信じ
悪い時ばかりじゃないと希望を持ち
欠点を指摘されたら直し
前向きに
明るく
相手に求めるものは精神の共有とし
運命を信じ
特技を伸ばし
チャンスをいかし
センスを磨き
努力し
人生を楽しみ
自分が何のために生きているかを考え
思慮深き態度で
あなたと付き合います



忘れしもの

2005-04-12 12:22:40 | Weblog
部屋を出る玄関で私の靴に紙が一枚かぶせてある
指に糸を巻くことのように忘れないようにとの印だ
いつもならば「買い物のことだね」と声を掛けるのだが
口論をしたばかりのこの時に私が何を忘れると言うのだろうか

部屋の奥では彼女が気持ちを荒げ当たり散らしている
出て行く私に何の忘れもだと言うのだろうか
靴の紙を払いのけてバターンとドアを開け放つ
興奮の息づかいをさせたまま夜の街に出て行った

売り言葉に買い言葉のやりとりは何が発端かも分からぬまま
季節を幾つも過ごし愛を深めてきた二人
それがちっぽけな口論で崩れてしまうのは愛の気まぐれとでも言うのだろうか

自分の心を見つめなおし愛の深さを思い起こして見ると
私には過ぎたる人だと直ぐ結論付けられた
やっぱり必要な人だと分かり心の乱れを整えると

足は自然と部屋の方角に向いていた
ドアの前にはひらひらと白い紙が一枚あった
再びドアの前に立ちノブに手をやった



恐竜ワールドへのワープ

2005-04-12 12:20:17 | Weblog
恐竜の世界に足を踏み込んだ私
シダ植物の細く伸びた葉が天を覆い
僅かな隙間から紫外線の毒矢が降り注ぐ
なるほど過酷過ぎるし哺乳類にとっては地獄だ
僅かな望みは一億年を生き延びるであろう証
過酷な世界で一途に生き延びることが唯一の使命
かって現代に生きていたときに喜びを感じた
興奮と小脳が支配する感覚がずーっと続くエクスタシー
それが一億年をさかのぼる原始の地球には常に用意されている
時間の経過を計ることもなく人生の意味を思うこともなく
遠くで肉食恐竜の叫び声を恐怖の聴覚で聞き
地変の振動を雷鳴を立ちすくむ肌で感じ
やっと夜の闇で食料と水と一時の安らぎを求める
幸せとか不幸とか一番とかビリとかの感覚もなく
死から必死で逃れ続けることが生の意味だった
私にとって同類の雌に出会えることは偶然だ
あっという瞬間に雌に出会い必死で雌に飛び掛る
雌が私に応じてくれるかどうか考える余裕はない
ただ結果がうまくいけばそれが私に与えられた運命
そして運よく相手が身ごもれば二人で必死に育てる
この時の自信はやはり一億年を生き抜くであろう証
もう私は現代には戻れない遠い過去への突入者
現代に生きていた頃出兵者の話を聞いた
戦場で銃声が聞こえたら幸せに思え生きている証だから
恐竜の世界でも同じことが例えられた
仲間が恐竜に食べられるのを見るときは自分が生きている証
自分が食べられる時は一瞬にして意識を失せるという
生きることに必死の者のいくらかが生を与えられる
明け方のしじまの湿りが一日の眠りにつく安らぎ
葉の影に潜り僅かな空気の流れの中で体を横たえる
意識が眠りに落ちるとき体の細胞が呼吸のリズムを整える