あともう少しだけ

日々の出来事綴ります。やらずに後悔よりやって後悔。

対話 冬支度の須川岳

2014-11-16 15:22:39 | コラム
「今日は須川岳に行ってきました」
「ああ、温泉ですか?いいですねぇ。こう寒いとお湯の暖かさが五臓六腑に染みるというものです」
「温泉には入ってません。山の写真を撮ってきました」
「今の時期ですか?」
「うん」
「紅葉は終わってますよね」
「終わってたね。もう冬支度ばっちりだよ。葉っぱは枯れ落ちて、動物もいなくて、後は雪が降るのを待つのみって感じ」
「それはそれで風流なんですかね」
「俺だって紅葉シーズン真っ盛りの時に行きたかったよ!だけど今秋は仕事で全然休み無かったんだもの!せめて!雪降る前に一度行っても罰は当たらないでしょう!?」
「まあ、好きにすればよろしいとは思いますが。あれ、須川って最近入山禁止になりませんでした?」
「うん、重厚なバリケードが敷かれていた。だからその周囲をうろついてきた。積もっていた雪も触ってきた」
「マジで何してるんですか・・・」
「車から降りてカメラ構えてうろついてみたんだけどさ、笑っちまうくらい誰もいないんだよ。人気のない山道って怖いのね。熊出てきそう。なんか山全体が眠っている雰囲気でさ、下手な事したら山の神を怒らせてしまいそうで」
「冗談抜きに気をつけてくださいよ。場所が場所だから何かあっても誰も助けてくれませんし」
「大丈夫。これでも引き際は心得ている」
「一人で山に入って捜索願出される青年男子とか恥ずかしいにも程がありますからね」
「須川と言えば、道中にポラーノあるじゃん?アイス屋。紅いもとかぼちゃのダブル、あれはおすすめ」
「何で野菜縛りなんですか」
「野菜の甘さを侮ることなかれだよ。そうだ、最近山菜にも興味があったんだ。もっと山の中探してみればよかった」
「だから山菜探して遭難した例が全国で沢山あるんですから気をつけなければ駄目ですって。しかも秋も終わるこの時期に」
「まぁ、正直今の季節に山は無かった・・・。わかってたんだ・・・せめて温泉には入るべきだったかなぁ」
「遅かろうと意味が無かろうと行っておきたかったんですね、それはわかります」
「よし、来年は然るべきシーズンに登山する」
「大丈夫ですか?登山用具揃えるにもお金がかかるんですよ?」
「確かに初期投資はネックだ。だが確固たる目的があれば話は別!」
「目的?」
「最近は山ガールとかブームらしいじゃん?共通の趣味を持った子と知り合いになっていい雰囲気になってとかの展開を考えれば・・・費用対効果もばっちり!」
「山の神の罰が当たるといいですね」

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