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珪藻土ってどんな素材??

珪藻土ってどんな素材??

『珪藻土』って聞きますと、なんとなくカラダによさそう、壁を珪藻土で塗れば自然素材の家になる、というイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか?
珪藻土は、自然素材、健康素材のフラッグシップ的な存在になっていますね。

しかし私は現在、珪藻土は使用しておりません。

と申しますのも珪藻土は壁材として使用する際に、焼成しますが、1000℃以上で焼成しますと一部、先鋭化する性質があります。
そのためヨーロッパでは1000℃以上で焼成した珪藻土の使用を自粛するところもあるようです。また採掘による環境への影響も指摘されています。

加えて珪藻土は壁材のように薄く塗る場合、それ自体では固化しにくい性質があります。そのため接着成分が含まれている製品があります。


古い情報で恐縮ですが、いまから約7年ほど前に私が調べた情報によりますと、当時の珪藻土の壁材の種類は62種類。そのうち、人工的な接着剤を含んでいない壁材は2種類だけでした。
ほとんどの珪藻土製品には、接着成分が含まれておりました。
その接着成分が経年変化で弱まり、チョーキング現象を起こさないとも言えません。

私は予防原則にのっとり、使用する素材を選択しておりますが、なにかしらの危険性が考えられる素材は極力使わないようにしております。

もちろん1000℃以下の焼成温度で商品化している珪藻土もございます。その珪藻土ならば、私も使う可能性はあります。

しかし焼成温度の低い珪藻土は、水分を含むとまた柔らかくなってしまう性質がありますので、修復にはもってこいかもしれませんが、普段使いでは少々、考えてしまうところもあります。

現在は情報がとても多い世の中ですね。健康素材、自然素材で検索しますと様々な建材(塗壁材や木材など)を見つけることができます。


しかし自然素材とうたっている建材の中にも人工的な接着剤等の化学物質が含まれていたり、先鋭化する恐れのあるものもあることは、あまり知られていません。もちろんホームページ上の製品説明に明記しているところもございません。

ご自宅で使用する場合は、その風合いが好きなのか、安全な空気質を求めているのか、塗りやすさなのか、価格の安さなのか、使用する目的を明確にしましょう。

目的が安全な空気質や製品の安全性の場合は、本当にその目的にあった製品、商品かどうかをメーカーに問い合わせた上でご使用ください。後々、後悔しないために。


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