塗装
サンディングシーラーが完全に乾燥して空砥ぎペーパーでの研磨が
終わったらセラックニスでの中塗りをする。
中塗り?
セラックを使うならそのままフィニッシュして仕上げにしたいのだが
セラックは塗りあがって完全に乾いているようだが、塗膜がなかなか硬く
ならないので完全に塗膜が硬化するまでそうとうな時間がかかる。
以前仕上げた後、10日ほどでギターを弾き始めたら側板にくっきりと
ジーンズの布目が付いた事がある。
また、セラックは極端に水に弱い。
フラメンコギターを造る場合、最後にゴルペ板を貼る時、中に空気を
入れないように水を使って貼るため、いずれの場合も最後はラッカーで
フィニッシュしている。
ギターを造り始めた頃は、塗料専門店でセラックを少量取り寄せてもらい
工業用アルコールで溶かし、コーヒー用のペーパーフィルターで濾して
使用していたが、最近ではホームセンターで市販しているビン入りの物を
使用している。

市販のセラックニス・溶剤・タンポ・タッパー
塗料専門店によれば、このセラックは黄褐色の物と、茶褐色の物の2種類
あるらしいが、市販のビン入りの物は茶褐色の物しかない。
黄色っぽく仕上げたければセラックの粉末を取り寄せて溶かし、濾過して
使用するしかない
塗装方法はセラックニスのタンポ擦り。(フレンチポリッシュ)
使用する物は。
セラック (ホームセンターで購入)
溶剤 (ホームセンターで購入 ギター1本を仕上げるのに
最低3本は使う。手に付いた塗装材を落とすためにも
必要。)
タンポ (自作)
オリーブオイル (タンポを滑りやすくするために必要。
マーケットで購入)
竹串又はつま楊枝 (タンポにオリーブオイルを付けるために必要
マーケットで購入)
脱脂綿 (薬局で購入。 タンポに使用)
小さめのタッパー (セラックを入れる。ホームセンターで購入)
空砥ぎペーパー (1000番 ホームセンターで購入)
当て木 (ペーパーを巻いて平面を磨くために必要・端材)
最初にタンポを作る。
古着の綿のTシャツを7~8cm角ぐらいに四角く切り、中に脱脂綿を詰め込み
てるてる坊主を作るようにしてひも(糸)で縛れば出来上がり。
古い下着でも作ったことがあるが、塗り面にはっきりと布地の跡が線で残るので
綿のTシャツを使うほうが跡が出ない。
大きさは広い面用に親指の先より少し多き目の物と、角面や接合部用の
小指の先ほどの大きさの物の2種類。
タンポはこすっているうちに布地が磨り減ってボロボロになるので、複数個
作っておく必要がある。
塗装手順
最初にタンポを溶剤に浸け湿らせる。
セラックをタッパーに少しだけ入れ溶剤で薄める。
薄める倍率はいつも目分量で薄めているのではっきり明言は出来ないが
30~50倍程度。
塗ってもほとんど色が付くか付かないか程度の薄さにしている。
溶剤からタンポを出して硬く絞る。
セラックにタンポを浸けまた硬く絞る。
竹串の先にオリーブオイルをほんの1滴浸けててタンポの面に浸ける。
ギターの面にすり込むようにして塗る。
全体を5~6回塗ったらタンポの塗り跡やオリーブオイルを取り去るために
耐水ペーパー1000番程度で磨く。
ただひたすらこれを繰り返す。
塗り方のポイント
まずセラックに浸したタンポを指先で絞れるだけ硬く絞る。
動かす軌道は円運動か八の字運動など。

全体を塗るのではなく場所をいくつかに分けて部分的になん往復かして
次の場所に移っていく。
絶対に塗り始めたら手を止めない。
一度タンポに浸けたセラックが無くなるなるまで塗り続ける。
タンポが乾いて塗装面からタンポを離す時はスーと一気に最後の運動で離す。

タンポ擦り塗装
セラックはタンポ擦り塗装をすると塗装面が角質化して固まり、タンポを離す
頃には塗った部分はすでに乾いた状態になっている。
ただ、タンポに多量の塗料が付いていると重ね塗りした下の塗装が溶け出して
しまう。
またあまりにも同じ所ばかり塗っていても下の塗装が溶け出してしまう。
加減は慣れるしかない。
ただ世間が言うほど難しい仕事ではない。
ギターの仕上げをセラックニスのみで仕上げるなら塗りの回数は
だいたい、40回~50回ぐらい。
最後にラッカー仕上げをするなら塗りの回数は
だいたい、20回~30回ぐらい。
と言うところか?
もちろん塗り重ねるほど色は濃くなっていくので、ラッカー仕上げの場合
好みの色になった時に止める場合もある。
また、つなぎの塗装として2~3回で止め、ラッカー塗装をする場合もある。
この時のギターの仕上がりの色はほとんど木そのものの木地の色になる。
私の場合、ほとんど20回~30回は確実に塗り重ねている。
15回も塗り重ねると光沢が出てきて透かして見ると鏡面のようになってくる。
一日に塗れる回数は、平日の夜なら全体を2回、休日なら全体を5回程度が
限度かな。
そんなにあせって塗る必要もないのだが!
時間がかかる工程だ。
多分セラックニス塗装が終わってブリッジを接着するのは、来週の
日曜日ぐらいかな?
セラック塗装をする時はいつも指が汚くなる。
ギターを弾くのでつめを伸ばしているため、爪の間に塗装材が
入り込む。
溶剤で指を拭いて、ブラシで爪の間を掃除するがなかなか
取りきれない
手袋をして仕事をするわけにもいかず困ったものだ。
塗装をしている時は、あまり人前で汚い指を出さないように
している。
つづく
サンディングシーラーが完全に乾燥して空砥ぎペーパーでの研磨が
終わったらセラックニスでの中塗りをする。
中塗り?
セラックを使うならそのままフィニッシュして仕上げにしたいのだが
セラックは塗りあがって完全に乾いているようだが、塗膜がなかなか硬く
ならないので完全に塗膜が硬化するまでそうとうな時間がかかる。
以前仕上げた後、10日ほどでギターを弾き始めたら側板にくっきりと
ジーンズの布目が付いた事がある。
また、セラックは極端に水に弱い。
フラメンコギターを造る場合、最後にゴルペ板を貼る時、中に空気を
入れないように水を使って貼るため、いずれの場合も最後はラッカーで
フィニッシュしている。
ギターを造り始めた頃は、塗料専門店でセラックを少量取り寄せてもらい
工業用アルコールで溶かし、コーヒー用のペーパーフィルターで濾して
使用していたが、最近ではホームセンターで市販しているビン入りの物を
使用している。

市販のセラックニス・溶剤・タンポ・タッパー
塗料専門店によれば、このセラックは黄褐色の物と、茶褐色の物の2種類
あるらしいが、市販のビン入りの物は茶褐色の物しかない。
黄色っぽく仕上げたければセラックの粉末を取り寄せて溶かし、濾過して
使用するしかない
塗装方法はセラックニスのタンポ擦り。(フレンチポリッシュ)
使用する物は。
セラック (ホームセンターで購入)
溶剤 (ホームセンターで購入 ギター1本を仕上げるのに
最低3本は使う。手に付いた塗装材を落とすためにも
必要。)
タンポ (自作)
オリーブオイル (タンポを滑りやすくするために必要。
マーケットで購入)
竹串又はつま楊枝 (タンポにオリーブオイルを付けるために必要
マーケットで購入)
脱脂綿 (薬局で購入。 タンポに使用)
小さめのタッパー (セラックを入れる。ホームセンターで購入)
空砥ぎペーパー (1000番 ホームセンターで購入)
当て木 (ペーパーを巻いて平面を磨くために必要・端材)
最初にタンポを作る。
古着の綿のTシャツを7~8cm角ぐらいに四角く切り、中に脱脂綿を詰め込み
てるてる坊主を作るようにしてひも(糸)で縛れば出来上がり。
古い下着でも作ったことがあるが、塗り面にはっきりと布地の跡が線で残るので
綿のTシャツを使うほうが跡が出ない。
大きさは広い面用に親指の先より少し多き目の物と、角面や接合部用の
小指の先ほどの大きさの物の2種類。
タンポはこすっているうちに布地が磨り減ってボロボロになるので、複数個
作っておく必要がある。
塗装手順
最初にタンポを溶剤に浸け湿らせる。
セラックをタッパーに少しだけ入れ溶剤で薄める。
薄める倍率はいつも目分量で薄めているのではっきり明言は出来ないが
30~50倍程度。
塗ってもほとんど色が付くか付かないか程度の薄さにしている。
溶剤からタンポを出して硬く絞る。
セラックにタンポを浸けまた硬く絞る。
竹串の先にオリーブオイルをほんの1滴浸けててタンポの面に浸ける。
ギターの面にすり込むようにして塗る。
全体を5~6回塗ったらタンポの塗り跡やオリーブオイルを取り去るために
耐水ペーパー1000番程度で磨く。
ただひたすらこれを繰り返す。
塗り方のポイント
まずセラックに浸したタンポを指先で絞れるだけ硬く絞る。
動かす軌道は円運動か八の字運動など。

全体を塗るのではなく場所をいくつかに分けて部分的になん往復かして
次の場所に移っていく。
絶対に塗り始めたら手を止めない。
一度タンポに浸けたセラックが無くなるなるまで塗り続ける。
タンポが乾いて塗装面からタンポを離す時はスーと一気に最後の運動で離す。

タンポ擦り塗装
セラックはタンポ擦り塗装をすると塗装面が角質化して固まり、タンポを離す
頃には塗った部分はすでに乾いた状態になっている。
ただ、タンポに多量の塗料が付いていると重ね塗りした下の塗装が溶け出して
しまう。
またあまりにも同じ所ばかり塗っていても下の塗装が溶け出してしまう。
加減は慣れるしかない。
ただ世間が言うほど難しい仕事ではない。
ギターの仕上げをセラックニスのみで仕上げるなら塗りの回数は
だいたい、40回~50回ぐらい。
最後にラッカー仕上げをするなら塗りの回数は
だいたい、20回~30回ぐらい。
と言うところか?
もちろん塗り重ねるほど色は濃くなっていくので、ラッカー仕上げの場合
好みの色になった時に止める場合もある。
また、つなぎの塗装として2~3回で止め、ラッカー塗装をする場合もある。
この時のギターの仕上がりの色はほとんど木そのものの木地の色になる。
私の場合、ほとんど20回~30回は確実に塗り重ねている。
15回も塗り重ねると光沢が出てきて透かして見ると鏡面のようになってくる。
一日に塗れる回数は、平日の夜なら全体を2回、休日なら全体を5回程度が
限度かな。
そんなにあせって塗る必要もないのだが!
時間がかかる工程だ。
多分セラックニス塗装が終わってブリッジを接着するのは、来週の
日曜日ぐらいかな?
セラック塗装をする時はいつも指が汚くなる。
ギターを弾くのでつめを伸ばしているため、爪の間に塗装材が
入り込む。
溶剤で指を拭いて、ブラシで爪の間を掃除するがなかなか
取りきれない
手袋をして仕事をするわけにもいかず困ったものだ。
塗装をしている時は、あまり人前で汚い指を出さないように
している。
つづく
どなたかもコメントされていましたが、
見る見る内に仕上がってますね。
メープルの端材、お任せください。
近日中にお持ちします(笑
ところでUJでも建材ばかりではなく、ギター用材も扱われてはいかがですか?
ほんのわずかなら確実に売れると思います。
間違いなく確実にほんのわずかは売れます。
保証付き!
いかがでしょうか?
そんなに手間隙がかかるものかということです。
以前にプロの製作者に10万で製作してもらいましたが割に合いませんよね。
ずっと見ていただいているようですね。
ありがとうございます。
確かに塗装の工程は長いです。
作家の中には木地に吸い込み止めとしてセラックを一度だけ塗ってスプレーガンでラッカーを一気に吹き付けている方も多くいます。
まだまだ完成までは先が長いです。