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【English Tips】 ”You Complete Me”

2005年02月07日 | Weblog

こんばんわ。廣瀬です。

English-Tips ですが、結構その場で考えて書いている内容が多いです。
間違っている内容を垂れ流すつもりはありませんが、改善の余地がある部分は残っ
てしまうと思いますので、疑問・不明点・突っ込み・質問、大歓迎で質を上げて
いこうと思います。ので、厳し目の突っ込みも是非にお願いします。(廣瀬がモ
ティベーションを失わない程度だとありがたくもありますが、基本、お気遣い無
用で。)

さて、

この "You Complete Me" は映画「ザ・エージェント」
(原題:Jerry Mcgwire 主演:Tom Cruise)のラストシーンの台詞です。

この映画が公開されたときに
「最後の最後の良いシーンで字幕の日本語訳が良くわからない、意味を教えてほ
しい」と言われて、旧English-Tipsで説明をした記憶があります。

あらすじ(Amazon.co.jpより)
------------------------------
仕事の理想に燃えるスポーツ専門のエージェントをトム・クルーズが好演した、
ロマンティックなヒューマン・エンタテインメント。提言書を出したばかりにエー
ジェント会社をクビになったジェリーは、彼に賛同するドロシーとともに独自
のエージェント活動を開始しようとする。しかし、そもそも彼が抱えていたスポー
ツ選手はほとんど元の同僚に奪われ、残ったのは落ち目のアメフト選手ロッドだ
けだった…。
------------------------------

で、ドロシーとは仕事を通じた信頼関係もあって結婚します。

当然ながら落ち目の選手を売り込むには苦労します。
ジェリーはロッドとの信頼関係構築も含めて、全身全霊で仕事に打ち込みます。
そんな仕事に没頭するジェリーを横で見ているドロシーは自分の存在に疑問を持
ち。ジェリーの元から身を引いてしまいます。
(ドロシーの連れ子を連れて実家に帰ってしまう)

ジェリーは悩みますが、まずは仕事を放り出すわけにもいかず、
艱難辛苦を乗り越え、ロッドとの信頼関係も作り上げ、ロッドはスランプから復
活、見事プロチームからの契約も取ります。

仕事は大成功。契約が取れた瞬間はロッドも、ロッドの家族も号泣。大感動シー
ンです。ロッドはその感動をジェリーとも分かち合いますが、家族・妻への感謝
と愛情表現(I Love You の連呼ですが)も惜しみません。ジェリーはその場に
いて、何か寂しい気持ちを否定できない。

そこで、ジェリーは何かに気づき、ドロシーの元へと走ります。

ドロシーは離婚妻サークルのようなお茶のみ会で、元奥様たちと一緒に談笑とい
うか、男性の愚痴を言い合いしているところへ、ジェリーが飛び込んできます。
そこで、ジェリーがドロシーに向かって思いを伝える場面で、表題の台詞がでて
きます。

以下は廣瀬のリスニングなので、完璧ではありませんが、、、、
(そのうちDVD借りてきて、日本語字幕と英語字幕の両方を検証してみるつもり
です)

ちょっと通して英語文を読んでみてください。後で改めて解説します。
(台詞はすべてジェリー)

If this is where it has to happen,
I'm not letting you get rid of me. How about that?

This used be my specialty.
I was good in the living room.
They send me in there, and... I'd do it alone.

ここまではあまり深く理解しなくても大丈夫です。すごいキザなくどき文句を言っ
てるのですが、そんなことを言いたいんじゃなくてさ、なんて事を言ってます。
(全部解説しきろうとするとキリがないので・・・)

Tonight, our little project, our company had a very big night,
very very big night.

But it wasn't complete. It wasn't nearly close to be in the
same vicinity as complete.

Because I couldn't share it with you.
I couldn't hear your voice, or lough about it with you

I miss my.....
I miss my wife.

We live in a cynical world, a synical.... world.
and we work in a business of tough competitors.

I love you.
You complete me.

I'm not just....

(ここでドロシーがジェリーを制する)
Shut up... Just shut up.

二人は抱き合います。






さて、解説です。

Tonight, our little project, our company had a very big night,
very very big night.

ここは難しくないでしょう。
今日まさに仕事が大成功を収めた訳です。

ちなみに大成功の瞬間、記念碑的な瞬間を Bigを使って表現します。
Bid Day、Big Time、Big Play、Big Moment、などなど。

But it wasn't complete. It wasn't nearly close to be in the
same vicinity as complete.

まずここですよね。なぜか一部の日本語字幕では、ここの It wasn't complete
を「僕たちは完璧じゃなかった」と訳してしまっています。これがそもそも、僕
へ質問をくれた方の疑問だったんですけど。作品を愛する立場からするとかなり
残念な和訳です。

ちょっと辞書を参照してみましょう。

complete
<形容詞>
1 全部の; 完璧(かんぺき)な.→
2 (比較なし) +with+(代)名〔…を〕完備して.→
3 完全な,まったくの.→
4 完成して,まとまっていて.→
5 【文法】 完全な.→
<動詞>
1 〈…を〉完了する,終える,仕上げる
2 〈…を〉完成させる,完全なものにする,完結する

皆さんご存知だと思います。「完全に」「完成させる」など。
もちろんそれで間違いないんですが、イメージで感じて欲しいのは、
「全部そろってる」「欠けてない」というイメージです。

○○コレクションの「コンプリートセット」とか、

あと、研究社の英和に良い例がありました。

complete the requirements for a B. A. degree
文学士の学位を取得するための条件を満たす

B. A. = Bachelor of Art
Requirement は条件というより要件・必要条件と言ったほうがより正確なニュア
ンスになります。

で、ここでのCompleteは意訳して「条件を満たす」となってますが、
イメージでは、必要な単位がずらっと一覧であって、横に取得済みチェックが
ずらっとならんで「漏れが無い」なんて感じです。

 科目名  取得済み

一般教養1   ○
一般教養2   ○
一般教養3   ○
一般教養4   ○
一般教養5   ○
文学史1   ○
文学史2   ○
フランス語1   ○
フランス語2   ○
・・・・・   ○
・・・・・   ○
・・・・・   ○
・・・・・   ○
・・・・・   ○

コンプリート!って感じ。
この「気持ちいい」感じが Complete のイメージ。


で、もう一回台詞に戻りますが、

But it wasn't complete. It wasn't nearly close to be in the
same vicinity as complete.

「でも、それじゃ駄目だったんだ。それだけじゃ、
とてもやり遂げたなんて気持ちには程遠いものだったんだ。」

これくらいの感覚でしょうか?

だから Complete 云々を説明したいのは、僕らの昔の関係じゃなくて、
仕事をやり終えたときのジェリーの気持ちだったわけです。
ものすごく仕事を成功した喜びは大きかったのだが、同時に何かが足りなかった。
「欠けている」「揃っていない」という気持ちに襲われた。

(人生論をこの回で語るべきではありませんが、何もかも「無い」時って、逆に
何が足りないのかまったく見えないのかななどと思ってしまいます。危機的な状
況を抜け出して、そこで初めて全体に注意を向けることができる事ってあるよな、
などと思ってみたり)


Because I couldn't share it with you.
I couldn't hear your voice, or lough about it with you

それは何でか?と言う誰もが思う疑問に答えてます。
(映画を見てる人は既に素敵な答えがトムの口から出てくるのを期待し始めてま
すが)

一人でうれしくてもうれしくない、と。
(修辞法的に正しくないですが、そういうことです)


I miss my.....
I miss my wife.

ここは単純なはず。上の言い換えです。

We live in a cynical world, a cynical.... world.
and we work in a business of tough competitors.

この文章なんですけど。直訳するとすごく簡単です。

世の中ってすごく皮肉的だ。
僕のビジネスも競争が激しくて厳しい仕事だ。

なんですが、Cynical には日本語で「皮肉」という意味から
さらにもう一歩深い意味があるはずです。
で、台詞の流れ上、ここに Cynical World という表現をはさむ意味があるはず
だと思うんですが、(次に You Complete Me という重要な台詞が続く)廣瀬の
英語能力では、今これを言葉に説明することができません。

# 思いついた方、是非廣瀬に教えてください。
# 個人的に「おっ!」と気づかせてくれた方には
# 食事 OR 呑み 、おごらさせていただきます。

なんとなく予想はついてるんですけどね、、、仕事は厳しいのに、、仕事がうま
くいっても、、、とか、、、
ただ、100%納得できてないので、まだ説明はできないです。
これもある日突然、英英辞典とか見ながら「はた」と気づくと思いますので、
その暁にはここで必ず説明します。

I love you.
You complete me.

クライマックスです。

映画の台詞の間(ま)は、

You complete me...

くらいの感じです。完璧。もう泣くしかないですね。

既に余計な気がしますが、敢えて説明すると
仕事で成功しても、埋められない空虚を埋めることができるのは、
(僕の気持ちに「漏れ・穴」を無くすことができるのは)
君しかいないんだ。ということ。

ここまで考え抜いてたら、伝わるよなー。としみじみ・・・


I'm not just....

(ここでドロシーがジェリーを制する。
ジェリーが何を言おうとしたかはわかりません)






以上、一発目のEnglish-Tipsでした。
やっぱりどうしても大作になってしまいます。

相変わらず頻度は低いと思いますが、止めずに続けていこうと思います。
感想、ご意見、是非お願いします。




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