ゆうさんの自転車/オカリナ・ブログ

飛田雄一の個人的なブログ、オカリナ、登山、自転車のことなどを書こうかな・・・

自転車生活<15>済州島1

2007-09-19 22:46:03 | 自転車生活
9月6日(2007年)、済州島一周サイクリングだ。私はこの日のために昨年10月から自転車を始めたのだ。昨年8月の「アジア・太平洋戦争の時期に日本軍が作った軍事施設フィールドワーク」に参加したが、そのときの参加者、Bさん、Hさんがすでに4回達成したという済州島一周サイクリングをしてみたくなったのである。(軍事施設フィールドワークについては、『むくげ通信』218号の参加記を参照のこと)


(神戸王子公園あたりの朝焼け)

私は今年正月、むくげの会ソウル合宿ですてきな「済州島自転車旅行地図」をゲットしていた。ソウルの観光公社でサイクリング地図を求めたら奥からだしてきてくれたのがこれ。驚くべきことに日本語版だ。発行は、社団法人自転車21。2冊もらい、翌日更に2冊もらった。詳細な自転車専用道路のほかに、コース案内もある。「シリーズ16」とあるので、外の地図もあるらしい。全部ゲットしたいものだ。(http://pable.or.kr/DataRoom/Publication3.aspx)をみると他にも地図がある。今度はソウルオリンピック公園内にある自転車21に自転車で乗りつけるぞ!!)

さて、朝5時15分、鶴甲の自宅を自転車で出発。三宮から関空行きのリムジンに乗るのである。途中、きれいな朝焼けをみたので、パチリ。こんな時間に自転車でうろうろすることはないので感動。


(関空のカウンターに自転車を預ける)

6時のリムジンに同行のKさんと乗車。自転車の前輪だけをはずして輪行袋に入れるのだ。もうだいぶ慣れているのですぐできた。ただ今回は飛行機で運ぶので、少しは丁寧にパッケージし、重要な部分には登山用マットのハギレ?をあてた。マットは登山仲間のス-さんの意見を聞いてだいぶ短くしているので、ハギレがでてたのである。


(関空で特別扱いの自転車たち)

関空には7時過ぎには着いた。出発は9時30分、時間は充分にある。でもBさんが我々のパッケージを点検してくれて、OKがでるまで不安である。なにしろ、初めて飛行機に自転車を積み込むのである。

ほどなくBさんが着いて、点検をしてくれる。ツメモノを他にも考えてくれて、「なんとかこれでいいだろう」ということになった。参考にBさんの輪行バックの中をみせてもらうと、古いチューブなどを使いばっちりと固定している。先輩は違う。

関空からは神戸の2人組を含めて7名。現地合流があって最終的には10名になる予定だ。
KALのカウンターに自転車をもっていく。けっこう目立つ「こわれもの」の札もらってつける。私は自転車とリックを預けた。なにしろ自宅から三宮まで自転車だったので、リックしかない。リックも軽くして10キロぐらいにした。

カウンターの中をのぞいていると、自転車を特別待遇で扱ってくれている。なにしろ大きいので普通のコンベアに載らない。危なっかしかったが、KALスタッフが動いているコンベアの上を自転車をもって歩き、別のところに自転車7台を運んでいる。そして特別列車(大きなリヤカー)に載せて運ばれていった。自転車って、えらいのだ・・・。

時間通りに出発した飛行機には、台湾人が多い。大阪、韓国と団体旅行しているようだ。落ち着いた機内で、まずカンパイ。済州島一周サイクリングの成功を祈った。そして、済州空港に到着した。いよいよ始まる。


(済州空港に無事着いた自転車)


(済州空港に着いたが雨が)

が、雨だった。それもとてもすごい雨だ。それでも小降りになったら走ろうと、レストランで昼食。コムタンがおいしかった。これからの食事も楽しみだ。

1時30分まで、雨の様子をみて待機だったが、ダメだ。走れそうにない。断念して、自転車を組み立てすにそのまま飛行場の荷物コーナーに預ける。1日5000ウォン、あすまでで10000ウォン(1200円?)だ。

今回のサイクリング、Hさんの手配でバスをチャーターしている。18人乗りだ。10名の済州島一周サイクリングでは何が起こるか分からないし、サポート車が必要なのである。


出発を断念した我々は、そのバスで済州自然史博物館にでかけた。「なにもない」という風説もあったが、それなりに勉強になった。


(耽羅木石苑)


(木石苑/憂いを解く場所)

次に耽羅木石苑を訪ねた。ここは10数年前に訪ねてとても印象に残っているところだ。我々があずまやでわいわいと喋っていると1人の女性が近づいてきた。神戸出身の韓国人でこの木石苑のオーナーの奥様だという。灘温泉(阪急六甲)がなかなかいい、などとローカルな話題もでてきた。


(木石苑、苑内)


(木石苑、苑内)

また、韓国の巨大スーパーEマートに買い物にいった。私は、自転車用の手袋を買った。どうゆうわけか、片方の手袋がなかったのである。私のショックはその片方がつい2、3日前まで使っていたのに狐につままれたように消えたことである。こんなときは、忘れたことを忘れるに限る。

今回のサイクリング、当初の予定は3泊4日。済州市に泊まらずに、西の高山あたり、南の西帰浦あたり、東の城山に泊まる予定だった。それぞれ毎日5~60キロの行程だ。初日の大雨で予定がだいぶおかしくなった。


(夕食のための魚釣り?)

夕方になって、あすの天気に気をもみながら宿舎に移動。空港近くの海岸沿いの小さなホテル?だ。すぐ近くに魚料理屋がある。刺身ほかほかの夕食だ。しま鯛18万ウォン、名を知らない魚10万ウォン、最後はメウンタン(辛い汁)だ。二次会は、それなりにして眠りにつく。


(さあ、あしたからばんばるぞ!)

<2日目/9月7日(金)/済州市~高山~中文>
朝、雨がやんでいる。7時50分、バスで空港にでかけ、自転車をひきとり組み立てる。飛行機輸送にはタイヤの空気を一部抜いておくのが定番で、その不足分の空気をいれる。わがBさんは、携帯用の時間のかかるポンプの外におおきいポンプも持ってきてくれている。みんな輸送にともなうトラブルはなかったようだ。着いてみたら大事な部品が壊れている、ということも、かつてあったようだ。

8時40分、いよいよ出発だ。7名で午後から3名大阪から追いかけてくる予定だ。済州島一周サイクリングは、国道12号線を単純に走ると180キロ程度だが、我々は極力海岸沿いを走るので250キロほどになる。


(天気がよくなってきた。風車発電で海岸をライトアップしている。)


(道端にゴマをほしている)

島を時計と反対に回る。空港から右に済州独特の黒い火山岩がごろごろとしている海を見ながら、快適に走る。満を持してのサイクリングで、二日酔いもなんのそのだ。道頭(トヅ)、下貴(ハキィ)、涯月(エウォル)、翰林(ハルリム)と進む。海岸道路があるときには原則的にそこを走る。そこには自転車専用道もついているが、ほとんど車が来ないので海岸道路の一般道をそのまま走る。飛揚島(ピアンド)の見える風光明媚なところもある。沖縄のようなエメラルドグリーンの海が済州島にあるとは思っていなかった。大感動だ。


(エメラスドグリーンの海)


(オットセイのおたけび)


(チャンスンという守護神)

昼食は、島の最西端にあるは高山。カルチチョリム(太刀魚の煮付)が、メチャうまい。ここに3名が合流した。チャーターしているバスが空港まで3名を迎えに行ってくれたのだ。機動力のあるチームだ。


(大きな風力発電機のしたを、ひた走る)


(心づよいサポートバス)

昼食後、まさに海沿いの道を通る。泉も湧いている。
しばらく行くと山房山(サンバンサン)が見えてくる。このあたりは昨年の日本軍施設フットワークで訪問したところだ。日本軍が飛行場をつくって1937年の南京爆撃に使用している。南京爆撃の第1機こそは、無理をして長崎の大村から飛ばしたがその後はここ済州島から飛ばしている。目を凝らしてみると掩体壕(格納庫)が見える。


(山房山をみながら走る)


(こんなのが9つ見える)



(このあたりは、済州4・3事件の地でもある。記念公園の工事中。)

そして松岳山にでる。ここも日本軍が特攻潜水艦の基地などを作ろうとしたところだ。かの大長今のイヨンエが、朝鮮で最初に帝王切開手術をした洞穴も、日本軍がつくったものだ。実際は朝鮮人労働者を動員して作らせたものだが・・。このあたりのことは、先に紹介した昨年のフィールドワークの記録を参照のこと。


(チ・ジニ(ミン・ジョンホ役)の前にたちはだかり、イヨンエとツーショット)


(松岳山の展望台から山房山をのぞむ)

山房山は海岸沿いのいい山だ。お寺もある。我々はこの山を時計の反対周りに回り込んで、今夜の宿泊地・中文(チュンムン)に向う。中文は「中文リゾート」として有名だ。道は、結構アップダウンのある道だったが、がんばってペンションに到着した。中文では山側のペンション村のようなところだった。


(山房山をみあげる)


(中文へ激走、漢拏山山頂がみえる)


(ペンション・グッモーニングハウス到着)

サイクリング初日の走行距離は、97キロ、平均時速18.5キロ。いい線である。済州島の強い風を追い風にして快調に走ることができた。

夕食は、済州島名物の黒豚(ホッテージ)。五枚肉(五層肉、オギョプサル)とも言う。三枚肉(サムギョプサル)より上手だ。

二次会もそこそこにおやすみする。

<自転車生活16/済州島2に続く>



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1 コメント

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ええなぁ (青ひょん)
2007-09-22 15:28:06
わぁ、堺のアブジや、見知ってる大先輩たちじゃないですか! 皆さんお元気ですねぇ。うらやましい。同世代の僕のアブジも羨ましがるだろうなぁ。見せときますわ
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