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(チェ・ジウ、イ・ボヨン)若いおばさんにチャレンジ



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 「若いおばさん」キム・ナムジュの独占体制が揺れている。チェ・ジウとイ・ボヨンがおばさん演技に第一歩を踏み出したためだ。1993年デビューしたキム・ナムジュは、2001年のMBC週末ドラマ『その女の家』でターニングポイントを迎えた。美貌と実力を兼ね備えたキャリアウーマンを演じた。以後、「女王」シリーズのMBC『内助の女王(邦題:僕の妻はスーパーウーマン)』、『逆転の女王』などでミッシー女優の代表走者の印象を固めた。
 演技歴18年のチェ・ジウは、MBCの水木ドラマ『負けてたまるか』で気さくな既婚の女弁護士を全身で熱演している。2009年のSBS『スターの恋人』以後、約2年6ヶ月ぶりのドラマ出演だ。清純な雰囲気を主に強調してきたチェ・ジウが、まともに「はじけて」いる。結婚1周年の記念日に夫がイベントで準備した床に置かれたロウソクを足でけって火事になりそうになっても堂々としているばかりだ。黒ぶちメガネ、適当に結んだ髪、ジャージなどがイメチェンの小道具だ。
 デビュー10年目に入ったイ・ボヨンは、MBCの週末ドラマ『愛情万々歳』で「バツイチ女」になった。信じていた夫との離婚に直面したが、強く自分の人生を切り開いている。イ・ボヨンはSBSの『ゲームの女王』、KBS第2の『セレブの誕生』、映画『悲しみよりもっと悲しい物語』などを通じて清純、あるいは洗練された印象を人々に植え付けてきた。『愛情万々歳』では過激な生活力豊かなおばさんだ。やはり黒ぶちメガネと「おばさんパーマ」で新しい出発を知らせた。イ・ボヨン、チェ・ジウ、キム・ナムジュ トリオが歳月に順応してドラマにリアリティーを加えている。
(エンタメニュースより)

 チェ・ジウ(1975年生)が日本のドラマファンの前にお目見えしたのは、ペ・ヨンジュン(1972年生)と共演した「冬のソナタ」によってだった。
 このドラマは2002年の1~3月に韓国KBSテレビで放送され、翌2003年4月からBS2で放送された。あまりに反響が大きかったため、年末に再放送された。ドラマはさらに人気を呼び、NHKの地上波でも放送され、高視聴率を記録した。
 そして翌2004年は「冬ソナ」「ヨン様」が流行語となり、チェ・ジウも「冬ソナ」のヒロインとして「ジウ姫」の愛称を冠され、彼女の主演した「美しき日々」「天国の階段」なども高視聴率を記録した。
 しかし、30代に入ってからの彼女は難しい役どころで仕事しているとの印象を持っていた。
 理由ははっきりしている。世間的な意味で子育ての年代(30代)にさしかかると、女優は一気に一般的女性イメージの世界から遊離していかざるを得なくなる。30歳くらいまでは気持ちを一緒に寄り添って生きても、30代にさしかかると大半の女性は普通の結婚をして子育て女に変身してしまう。少数派として仕事一途の独身女、インテリージェンスな女、社会的地位のある男の愛人として生きている女、水商売の女、といった異端風な役どころだけが限られて残ることになるからだ。
 ここを二十代イメージの仕事で乗り切ろうとしても無理がある。

 イ・ボヨン(1979年生)は2004年、チソンとユジン主演のSBSドラマ「ラストダンスは私と一緒に」で、ユジンの恋敵を演じて印象を強くしたが、彼女の代表作は大河ドラマ『薯童謡』(ソドンヨ)と「ゲームの女王」ということになろうか。
 年齢的にはチェ・ジウより4、5歳ほど下でまだ30歳を少し出たところだが、彼女も若手女優の台頭に遭ってそこから押し出されそうになっているのであろうか。
 いずれはそうなる身だ。押し出されるくらいなら自分から出ていった方がいいだろう。
 
 しかし、隣のおばさん風じゃなく、ヒロインタイプとして三十代(中年)の女を演じるのは難しい。チェ・ジウも最近のドラマは視聴率も上がらず、もうひとつ精彩を欠いていると思われるが、演技を云々する前にガラガラポンの更地みたいになった世代の心の空洞をどう埋めていくかが課題となってくるかもしれない。
 ここではハイヒールをはいた女もはだしで地面に立つ女もごっちゃになる。美女も醜女もごっちゃになる。痩せた女も太った女も建前も本音もごっちゃになる。
 女優の品位を保ちつつ、そこをどう演じきっていくかだ。キム・ナムジュはそこをうまくやりこなしているように見える。
 まさか、キム・ナムジュ風に始めるわけにはいかない。二人はどのようにこの領域を開拓していくのであろう。
 どうやるにしろ、二十代の華やかな美貌はかなぐり捨てなきゃいけないであろう。
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