
韓国ドラマ「青い海の伝説」第5話②
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 5②
第5話①
男は怒りで声を震わせた。
「この不届き者めが!」
と酒膳をひっくり返す。
しかしヤン氏は平然としている。
「やはり、独占仲介権が目的だったか。そなたの私腹をこやしてやるつもりはない」
「…」
「この蛮行を世にしらしめてくれるわ」
男は吐き捨てるように言って背を返した。
「それはそれは困りましたな…はっははは」
ヤン氏は男の背に笑い声を送り、悠然と酒を飲んだ。
飲み干した後、床に叩きつけて杯を割った。
★★★
翌朝、浜辺へ網を抱えてやってきた漁師たちは、そこで人が仰向けに倒れているのに気付いた。
死んでいるようだった。
「大変だ」
漁師たちは動揺した。
「早く役所に知らせろ」
死んでいたのは昨晩、ヤン氏のところにやってきて文句をいい毒づいた商人だった。
タムリョンは配下をつれて死体現場へやってきた。
「背丈は7尺9寸、頭髪は2尺5寸です。外傷は見当たりません」
「毒殺なのか?」
医員は答えた。
「銀菅は変色しませんでした」
「…」
「持病もなかったそうです」
タムリョンを補佐する役人も言った。
「死因がわからぬため、人魚の呪いだと噂を立てる者もいて…民は怯えております」
タムリョンは目を落とした。表情に苦悩が滲んだ。
「迅速に検視を終え、遺体を埋葬し、混乱を鎮めましょう」
死体を見にやってきた領民らも怯えを口にしている。
「怖いわ」
「人魚のしわざだ」
「人魚の呪いか―」タムリョンはヤン氏を見て言った。「それとも…民の恐れを利用したはかりごとか。真相を明らかにするまで葬儀は行わぬ。律管とオジャギンはそのつもりで動け」
ヤン氏はタムリョンの言葉に不敵な笑みを浮かべて頭を下げた。
ヤン氏の夫人が領民らを引き連れて役所に押しかけた。
「お役人様。この巫女によると、凶悪な人魚がこの役所に隠れているそうです」
「何をいう。馬鹿げたことを申すな」
「信じられないのでしたら、中を検めさせていただきますよ」
「ふざけるな。県令様は留守でおられるのだぞ。ダメだ」
夫人は役人の耳元に顔を近づけた。
「県令様とヤン氏…どちらの味方を?」
伝令役人がタムリョンのもとに走った。
「県令様、大変です」
タムリョンは彼の話を聞いた。
「人魚を捕まえようと民が役所に押しかけております」
タムリョンの顔色は変わった。思い切り馬の腹を蹴った。




セファは外の騒ぎをよそに、男と人魚の描かれた壷をしんみり眺めている。そうしてタムリョンが話した言葉を思い返していた。
「このところ、妙な夢を見る…別の世界で暮らす夢だ」
「…」
「そこには…そなたもいる。その絵は夢の中の私たちだ」
「…」
「ただの夢か幻か。…いずれ訪れる世界なのか…知る術はない」
タムリョンは役所へ急いだ。
ヤン氏夫人に率いられた領民は強引に役所へ押し入ろうとしていた。
「勝手に入るんじゃない」
しかし、多勢に無勢。領民は夫人の後に続いてどんどん屋敷内に入ってくる。役人は彼らを押し止めることはできなかった。
タムリョンは馬にムチを入れ続ける。点
「この世界とあの世界は…必ずつながっている。…運命が絡み合い、同じことが繰り返されているのだ。
警察官に変装したマ・デヨンはジュンジェの家の門を叩いた。応接に出たシムチョンに切り出した。
「殺人事件のことでお話を伺いたいんです。中に入れてください」
その時、車の走る音が急速に近づいてくる。ジュンジェの家の石段の上で止まった。ジュンジェが車からおりた。石段を駆け降りてきてシムチョンの前に立つ。
「あんたは誰だ?」
「…」
「聞き込みは普通二人で行う。警察手帳を見せてくれ」
「…」
「無線もない…あんた、本当に警察官か?」
石段の上に警察官の姿が現れる。検問を車で突破したジュンジェを追って駆け下りてくる。
マ・デヨンは背を返した。
「ちょっと待て!」
ジュンジェが叫ぶ。やってきた警察官に告げる。
「怪しい男です。追いかけてください」
しかし警察官はジュンジェに言った。
「何言ってるんです。怪しいのはあなたですよ」
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