
韓国ドラマ「青い海の伝説」第8話⑩
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 8 ⑩
第8話⑨
シアは嘲笑を浮かべる。
「そういうことなの…ジュンジェは単純よ」
左手で髪をかきあげるしぐさを見せる。
「単純」
「そうよ。ジュンジェは…遠くにいる人を恋しがるタイプなの」
「…」
「こうしてずっと一緒にいるのは逆効果よ。飽きられてしまうから」
「そうなの?」
「そうよ」
セファは口を曲げた。クックックと笑った。
「この嘘つき!」
「何ですって?」
「話してる時、目を合わせないし耳や髪を触ってた。嘘をついてるのが見え見えだわ」
「…」
「要するにいま言ったことの逆をやればいいのね。わかったわ」
セファは進む道をあけた。
「帰っていいわよ。私は彼のそばを離れないことにする」
横目できっぱり言い放った。
★★★
シアは外に出てきた。胸がムカムカした。セファにコケにされた気分だった。
「呆れた…。純情ぶってるくせに…あざとい女だわ。ああ、ほんとムカつく」


ジュンジェが部屋から出てきた。
セファが前に立つ。シアに教えられたことを早速実行に移す。
ジュンジェの身体にベタリと張り付く。ジュンジェがどう動いてもそばに張り付く。
ジュンジェはセファの異変に気付く。
「何やってる?」
「どこへ行くの?」
「図書館だ」
「トショカンって?」
「本を読むところ」
行こうとするとビターっと身体を寄せてくる。
ジュンジェは足を止める。
「どけよ。まつわりつくな! どうして付きまとうんだ?」
セファはテオが見てないを確かめ、小さな声だ訊ねる。
「私を好きになる予感はまだ?」
「そんな簡単に出てくる…」
大きな声を出してジュンジェはテオを気にする。テオはこっちを気にかけていない。
ジュンジェは小さな声になった。
「わけがないだろ」
「時間をあげるわ。それはいいから、私も図書館に連れてって」
「お前は家にいろよ」
行こうとするが、セファはさっとジュンジェに張り付いて動こうとする。
離れようとしないセファにジュンジェは呆れる。
「まったくもう…」
「ナムドゥ兄貴は?」
「出かけたわ」
「そうなのか?」
ジュンジェはテオに目をやった。
「テオは出かけないのか?」
「出かけない。家でゆっくりする」
「ああ…家でゆっくりか…」
ジュンジェは思案する。考えを切り替える。
「確かにお前は図書館に行くべき人間だ」
「そうなの?」
「何にも知らないからな」
「ええ、何も知らないわ」
テオに聞こえるよう、快活口調でジュンジェはいう。
「仕方ないから一緒に行こう」
「嬉しい」
「くっつくなって」
しかし、セファは身体を寄せてついて行こうとする。
「ああ、もう…いいから着替えて来い。ほら急げ」
ジュンジェを気にしながら部屋に向かうセファに言う。
「ちゃんと待ってるから心配するな」
二人は図書館にやってきた。大きな図書館だった。
机を見つけるとジュンジェは言った
「ここで本を読んでろ。俺は調べ物がある」
「ジュンジェ!」
大きな声で呼ぶセファにジュンジェは指を立てる。
「静かに!」
セファのそばに戻ってジュンジェは小さな声でいう。
「ここでは静かに」
「どうして?」
セファは顔を近づける。
「みんな勉強してるじゃないか」
「私、ここが気に入ったわ」
「どうして?」
「いつもよりあなたに近づけるから」
ジュンジェが気分よくして本を探しに行こうとしたら、後ろから肩を叩かれる。若くて感じのいい女性が立っている。
彼女は紙を差し出すとニコッと笑みを残して立ち去る。
「何だ?」ジュンジェは気分をよくする。「来る早々にコクられるのか? これだからモテる男はつらい…」
余裕の笑いで紙切れを開く。
しかし紙切れには”勉強の邪魔です。静かにしてください”と書かれてあった。
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