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南天に輝く星たちよりも明るい星が僕らの前を通過している。四年前、その星はシリウスのすぐそばからポッと点のように出現した。冬の終わり頃のことだった。星は少しずつ光量を強めてきた。まるでシリウスと明るさを競うようにだ。
するうち星はいつしかシリウスをしのぐ明るさになった。当然の話だった。その星は僕らに向って近づくハレー彗星だったからだ。
僕らに向って近づくばかりだったその星は、やがて夜空いちばんの明るい星となって、尾っぽできれいな夢を描きだしてくれた。それはフィギュアスケートの名演の数々。
しかし、ハレー彗星はひとところにとどまることができない。
この冬、その星は中天から東へと向きを変えた。もうこれ以上、大きくなることはない。あとは遠ざかるだけだなのだ。目的のかの地で燃え尽きた後、再びエネルギーを回復して、東まわり軌道で再び僕らの前に戻ってきてくれることがあるだろうか。
充足。落胆。燃え尽き方もいろいろあるだろう。
どんな場合でも、ひとまわりして戻ってきたなら、おかえり、ってあたたかな声と笑顔で迎えてあげよう。
