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雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「青い海の伝説」第8話④






 韓国ドラマ「青い海の伝説」第8話④
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 8 ④



第8話③
 

 ジュンジェははっと目を開けた。額に汗が浮いていた。大きく息をついた。それらの夢はリアルで生々しかった。
「大丈夫か?」
「…」
「何を見た?」
「先生…」
「何を見たか話してみなさい」
「以前、こうおっしゃいましたね。催眠状態で記憶を遡った場合――空想を見ることもあると…?」
 医師は頷く。
「おそらくこれは…空想のようです。そうでないと…」
 シムチョンに似た女を思い浮かべて、ジュンジェは一度首を振った。
「こんなことはありえない…」
 それから大きく息をついた。

★★★


 テオが一心にゲームに打ち込んでいる。ナムドゥは傍らに寝そべりそれを眺めている。
「そのゲームでお前が世界1位なんだって?」
 そこへ仰々しい表情でジュンジェが帰ってきた。セファが迎えで顔を出す。
 夢で見た女の顔が目の前の彼女と重なった。 
 似ている…いや、それ以上だ。
 セファは笑顔でジュンジェを迎えた。
「出かけるのか?」
「ええ、用事で」
「俺には関係ないよな。どうぞ、行ってこい」
 セファは嬉しそうに返事して出かけようとする。
「しかしだ…」
 セファは振り返る。
「門限がある」
「門限だって?」
 ナムドゥやテオも反応を見せる。
「今日からな」
「何時?」とテオ。
 ジュンジェは腕時計を見る。
「8時だな…」
 セファを見る。
「帰りが遅れたら閉めだすからな」
「何言ってる? 今7時半だぞ」とナムドゥ。
「だから、8時までに戻ればいい」
「あと30分しかないぞ。行くなって言ってるのと同じだ」
 ジュンジェは笑う。
「そんなわけないだろ」
 セファを見て、
「行って来いよ。誰と会うのか知らないが」
「…」






「とにかく、あの男…いや、男か女か知らないが…とにかく、8時までに戻れってことだ。それが嫌なら出ていけ」
 ナムドゥは身体を起こす。
「ところでこれは誰の本だ?」
 ジュンジェは慌ててその本をナムドゥの手から取り返そうとする。
 ナムドゥはすばやく逃れた。離れた場所で本の中を見る。
「ほほう、公務員を目指すのか?」
「まさか…仕事に役立つかと思って買ってきたんだ。どんな問題が出てるのか、出題傾向を見ただけだ」
 そう言ってセファを見た。
「行かないのか?」 
 セファは髪に手をやった。
「いいえ、やめておくわ。明日にする」
「そうか」ジュンジェの嫉妬心は緩む。しかしそれを見せまいとして突き放した口調になる。
「勝手にしろ」
 そう言って部屋に消えた。
 ジュンジェを見送ったところでナムドゥはつぶやく。
「あいつの様子は何か変だ」
 セファを見た。
「どこへ行く気だったんだ?」
「稼ぎに」
「稼ぎに? アルバイトか?」
 セファは手にした黒い包みを見せた。
「違うわ。これを売ったお金をジュンジェに上げるの」
「一体何を?」
 ナムドゥはセファのそばに行った。セファから包みを受け取り、中を覗きこむ。入っていたのは真珠だった。
「何、これ?」
 ナムドゥの表情は変わる。真珠を一個つまんで取り出す。
「どこで手に入れた?」
 セファは答える。
「努力の成果よ」



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