おらの人生 空回り。 骨折り損…ですわ

功徳

今日、菩提寺で作業があった。内容は、壊れてばらばらになった三十三観音様の修復。昭和初期に菩提寺に隣接する観音堂にあったもの。この観音堂はうちの物ではなく、元々は隣とお寺だったのがいつの頃かうちのお寺で面倒を見ることになったようだ。そこが寺史でも実はよくわかっていないそうだ。もともと我が地区のお寺の中でも一番寺域が広く藩主の庇護を受けていた菩提寺だったようだが、聞いた話によると戦後悪徳坊主がいて檀家が知らぬ間に借金のかたに寺域をうっぱらって金に換えていたようで、この糞坊主がいなかったら今頃、土地を売るか土地を貸して、あるいは駐車場なりにして恒常的収入か売却益だけでもあればお寺の財産が増えていたんだろうが、ほんまにどうしようもない糞坊主だったらしい。
現在、檀家は帳面上45軒ほどあるが、実際寺への負担金を納めてお墓があってお参りにくる檀家が30軒ほど、いろんな行事に参加する檀家さんは15軒程度。つまり町外に居を構えている檀家さんが多いということで、この町に残った者でお寺を維持している状態。住職はここから70㎞離れたお寺、うちのお寺の上級のお寺さんの住職が兼務しているので、お寺は無人状態なので、これが建物の傷む原因になる。さらに観音堂は本堂から離れて山の中腹にあって昨今手入れが行き届かずに廃墟に近い状態になっている。そこで、再建をあきらめ・・・って、金が無いので致し方ない。だれぞ寄付してくれれば話は別だが…その観音堂の中に鎮座していた観音様のほかに件の三十三観音様があり、この春先にそれらを本堂に移し、なんとか組み立て直してという目的だ。業者に頼めばお金がかかるので、檀家で行おうと今日集合となったわけだ。
さて、件の三十三観音様は、その観音様を含めると大きなもので高さ50㎝前後、台が横幅25㎝×奥行12㎝×高さ10㎝の大きさで、その上に竜頭観音様や延命観音様が鎮座されているんだが、中にはこの箱自体がバラバラになってしまい、その部品を頭を使いながら組み立てるとかいう作業になる。残念ながら、俺が選んだ塊がそれで、幸い仏様の手足や飾りなどは傷んではなかったが、ともかく台がバラバラで、どうも何枚か側壁も割れていたりと、難易度の高いパズルに当たってしまった。
二時間ほど悪戦苦闘してなんとか台は修復したが、観音様が板の上に載っているんだがそれがはがれてしまい、接着剤だけでは無理があるので、どうしたものかと思案しているうちに時間切れで次の機会にということになった。
部品を見ていると昭和初期ぐらいの作品で街中の住人の寄進のようだ。製法としてくぎを使わずにおそらく「にかわ」での接着・・・今回はグルーガンと木工ボンドで対応したが、おれのは観音像まで台となる板からはがれてしまったので、本来なら、仏像と台の板を釘かなんかで接合しないと倒れてしまうので、これも次回にうまい方法を検討しないといけない・・・いずれにせよ。素人さんの修復なので、なんとか形になればいいという住職や檀家総代さんからの要望なので、仏像修復という気合いれずに次回頑張ろう!(笑)

しかし、今回は12人もの檀家さんが集まっていた。近年まれにみる参加者だったが、長老が今日は人が多くてありがたいな ともらいしたんだが、おらが通知はがきに「(修復の手伝いをして)功徳を積んでください」と書いてあったでしょ。みんな極楽浄土に行きたいんで功徳を積みに来たんやで。なんせお迎えの近い人ばかりやからね・・・
爆笑…おあとがよろしいようで…
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