COME TO LIFE

漫画家的なアキさんが日記・仕事・映画・作法術・テニス・漫画日記をUP。

アンリ・ルソー展にいきました。

2006年10月22日 | 【昨日日記】昨日のことを書きます
美術館なんて何年ぶりでしょ。

世界の名画のレプリカが実物大で大量に展示してあるある意味贅沢な大塚美術館に一年半前に行った以来です。

本当はダリ展にでも行きたかったのですが混んでるようなのでパスしてこちらの少し地味でそれでいてうちから近い方を選びました。

あまり期待せずに行ったのですがルソー展よかったです。
たしかにルソーの絵画じたいはそれほど多くはなかったのですがそれ以外の影響を受けた日本人画家の絵や素朴派と呼ばれるルソーの流れを汲む画家たちの絵が見れたのが刺激になりました。TVで見た絵の実物が見れるうれしさ。

私は普段せこいのですが、上の写真の図録2200円と、音声ガイド500円は躊躇なくぽんと購入。

音声を聞きながらかみさんと別行動で自分のペースで歩きました。割と早く家を出たので一通り見終わり、さらにもう一回りする時間がありました。

有意義なひと時を過ごせて満足です。

私の唯一の単行本の表紙は少し、アンリ・ルソーを意識して描いただけに、ルソーのことを少し好きぐらいの私としては今回、ある程度素朴派に触れられてこれからはルソーを意識して描いたことを公言できそうです。

少々コジンマリした美術館に居心地の良さを感じつつ、夜は演奏会も開かれるオシャレな喫茶店でケーキセットをたのみ、2階展示室でやっているイギリス的なるものという展示会も同じ半券で見れるらしいので見て周り、心地よい疲れとともに家に帰りました。

これからもなるべく暇を見つけて小さくてもいいから博物館、美術館にいきたいと思います。 

(企画展 - 世田谷美術館 より)開館20周年記念 ルソーの見た夢、ルソーに見る夢
アンリ・ルソーと素朴派、ルソーに魅せられた日本人美術家たち

2006年10月7日(土)-12月10日(日) 1階展示室
「夢」をキーワードに、ルソーの魅力とその影響を探る

世田谷美術館は、今年開館20周年を迎えます。1986年に「芸術と素朴」展をもって開館。以来、芸術における素朴なるもの、ひいては芸術における初心とは何かを問いかけることを活動の核としてまいりました。この秋、世田谷美術館では、20周年を記念して、活動の象徴的な存在ともいえるアンリ・ルソーを正面からとりあげる企画展を開催いたします。この不思議な魅力にあふれる画家の世界をご紹介すると同時に、アンリ・ルソーが私たち日本人にどのように捉えられてきたのかを検証し、ご紹介する企画です。素朴なる一老画人の見た夢は、いかにして日本にたどり着き、現在の私たちの心に触れるのでしょうか。そして、ルソーの夢は、日本の芸術家たちにどのような夢を描かせたのでしょうか。
本展においては、第1章で日本のコレクションに入ったルソー作品、第2章でルソーに続き、素朴派の発掘の端緒を開いた「聖なる心の画家たち」の作品、第3章で日本近代の画家・写真家とルソーの関わり、そして終章として、現代作家とルソーをそれぞれ紹介展示いたします。ルソーの人と作品が内包する「夢の力」を多くの皆様にご鑑賞いただければ幸いです。

会期: 2006年10月7日(土)~12月10日(日)
休館日: 毎週月曜日[ただし10月9日[月・祝]は開館、翌10日(火)は休館]
開館時間: 午前10時~午後6時(入館は閉館の30分前まで)
会場: 世田谷美術館1階企画展示室
観覧料: 一般1,200(950)円、大高生/65歳以上900(700)円、中小生400(300)円
( )内は20名以上の団体料金、障害者割引あり
主催: 世田谷美術館、東京新聞、NHK、NHKプロモーション

展覧会構成

第1章 ルソーの見た夢
20世紀西洋近代美術史の中でも特異な存在であるアンリ・ルソー(1844-1910)。素人絵描きとして、揶揄と嘲笑にはじまった彼の画業は、無審査を旨とし、近代美術を育む土壌となったアンデパンダン展で、少しずつ画家や評論家たちに注目されるようになります。中でも、ピカソ、アポリネール、ドローネーといった若い芸術家たちは、ルソーの意図せぬ革新性に強く惹かれ、60歳を越していた老画家を彼らの仲間の一員とみなすようになります。近代の革命者によって「発見」されたことにより、ルソーは、近代美術史の中に確固たる位置を獲得してゆくことになりますが、老いてなお、恋を求め、また見知らぬ異国に夢を描く画家は、謎めいたエピソードに包まれたまま孤独のうちに世を去りました。あくまでもユニークなルソー芸術への憧憬は、欧米のみにとどまりませんでした。夢と現実が奇妙に混交する独特の世界は、パリを訪れた多くの日本人画家、美術評論家、美術史家、そしてコレクターたちを魅了し続けます。本章では、遠くは土田麦僊が日本へ持ち帰ったルソー作品、そして戦後の近代美術活動の中で、日本の公立・私立の美術館、個人により日本へもたらされたルソー作品を展示いたします。

第2章 素朴派たちの夢
アンリ・ルソーの発見者でもあり、最初の伝記作者であるヴィルヘルム・ウーデは、1927年ルソー、ボーシャン、ボンボワ、セラフィーヌ・ルイ、ヴィヴァンの5人の作家を集めて展示し、彼らを「聖なる心の画家たち」と呼びました。いわゆる素朴派(パントル・ナイーフ)の作家たちが美術の世界に登場する発端です。花々と神話の世界に生きた庭師ボーシャン、丸々とした女性たちのパリの日常をつづったボンボワ、魔術的な植物を描いた家政婦セラフィーヌ、パリの街角を丹念に取材した郵便配達夫ヴィヴァン。ここでは、ルソーにつづいた4人の画家たちの個性的な世界を展示します。

第3章 ルソーに見る夢 日本人作家たちとルソー
1914年、パリにわたったばかりの藤田嗣治はピカソのアトリエでルソーの作品を見せられ、これまでの芸術観を覆されるほどの衝撃を受けました。彼の初期作品は稚拙で素朴な味わいのあるパリ風景から出発しています。パリの藤田の下に集まった日本人画家たちは、この藤田のルソー観に大小の影響を受けているといえるでしょう。その中の一人、岡鹿之助は、ルソーおよび素朴派を日本に紹介するに最も功績のあった画家であり、生涯ルソーに愛着を持ちつづけました。他にルソーに関心をよせた洋画家たちあるいはルソー風と評された画家たちとして、海老原喜之助、小出楢重、清水登之、長谷川三郎らがあげられます。加えて春陽会時代の三岸好太郎、俣野第四郎ら、そしてルソーの静謐な都市風景に共鳴した松本竣介、ルソーを「我が師父」と呼んだ川上澄生の作品を紹介いたします。
一方、西洋美術の流入に刺激され、日本画の革新をめざす画家たちにとってもルソーは特別な存在でした。1922年ヨーロッパ旅行に出かけた土田麦僊、小野竹喬はそろってルソー作品を日本へもたらそうとします。《牧場》は麦僊がこの時購入した作品です。この時期の日本画家には、ルソー風の画趣を指摘される作品が見受けられます。また戦後の日本画の動向の中でも、吉岡堅二、加山又造、稗田一穂らの作品にルソーの影響を指摘できるでしょう。
ルソーへの憧憬は、絵画のみにとどまりません。詩的情感にあふれる絵画的ないわゆる「芸術写真」を目指したアマチュア写真家たちの間では、しばしばルソー作品が話題になりました。「日本光画協会」の山本牧彦、渡邊淳らの人物や風景には、やわらかなモノクロームの諧調の中に素朴なものへの志向を読み取ることができます。彼らに大いに影響を受けた写真家植田正治は、初期からルソーを愛好し、それは生涯つづくものでした。

第4部 現代のルソー像
ルソーへ寄せる関心は、現代美術の世界でも多くの例を見ることができます。60年代のパロディーとしての横尾忠則の一連のシリーズで始まるこの章は、虹の画家靉嘔、イラストレーションの矢吹申彦、情緒あふれる詩を志した有元利夫や小杉小二郎の作品、そしてルソーの記念切手によるコラージュやルソー作品の立体化の試みなど、現代人の心をとらえたルソー像を紹介します。


イギリス的なるもの
平成18年度第2期収蔵品展

7月14日(金)~10月22日(日) 2階展示室
当館の収蔵品から、トニー・クラッグ、リチャード・ロング、デイヴィッド・ナッシュ、デイヴィッド・ホックニーらを中心とするイギリスの現代美術を展示、“イギリス的なるもの The Englishness”とは何かを考察します。
後援:ブリティッシュ・カウンシル
※梅原龍三郎らが描いた高峰秀子の肖像画も特別展示。
観覧料: 一般/200円(160円)
大・高生/150円(120円)
中・小生、65歳以上/100(80円)
( )内は20名以上の団体料金、障害者割引あり
休館日: 毎週月曜日(休日の場合は翌日)
作品: 展示作品一覧


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