職業駐在員のぼやき日記

日本を出て20数年、西回り世界一周の職業駐在員です。ヨーロッパ、アメリカ、アジア各国での経験談を語ります。

色彩感覚

2012年04月20日 | 日記

中国では、よくマッサージにいった。2時間の按摩でも邦貨1000円程度である。
足と全身を一時間ずつという組み合わせでもよい。

客は老若男女問わずで、おばさん同士の客もいる。向日葵かカボチャかは知らぬが、乾燥させた種の殻を飛ばしながら食べ、茶を飲み按摩してもらう。

我々は、ビールとアヒルの首や手羽を辛く煮込んだものを買い込んで持ち込む。至福の2時間である。

さて、このマッサージ店の個室に入ると、麻薬(毒)をしてはいけないと書いてある。カラオケの個室にも「毒は禁止」と書いてあるので、意味はわかる。毒すなわち麻薬のことである。

さらに「黄」も禁止と書いてある。さて、この「黄」とは何ぞや。聞いてみると、性的サービスのことだという。性的サービスが黄色と表現されているのがおもしろい。

日中辞典で調べると、「黄」の意味に、いやらしい、腐敗、堕落したものを表すとも書かれている。

小生の色の感覚には、黄色に対して、いやらしいとか、腐敗とかはないのだが、中国人との感性の違いなのであろうか。

そう言えば、香港のいわゆる風俗店のような店の看板は、ほとんどが「黄色」だと聞いたことがあった。

中国人の姓に黄(huang)さんというのがある。いや、この話とは全く関係ない。

昔の日本では、この手を表す色は「桃色」であった。50年ほど前の新聞に、中学生が「桃色遊戯で補導」などという記事が載ることがあった。この見出しをみただけで興奮したことを覚えている。「桃色遊戯」とは誰が言い出したものかは知らぬが、最初にこの言葉を使った方に敬意を表したい。もう死語となった言葉であろうが、何ともまあ、いやらしく恥ずかしいが、言いえて妙な言葉である。

一方、日本の子供のおもちゃには、よく桃色が使われている。欧米では子供のおもちゃには全く使われない色である。日本の幼児用おもちゃはなぜ「桃色(ピンク)」が多いのか、桃色から可愛さを感じることができないのは、小生だけであろうか。

田舎に行くと、幼稚園の外壁がピンクというのもある。如何なものかこの色彩感覚。

ピンクは、大人の女性によく似合う!

話しは飛ぶが、「良く似合う色」でいつも思い出すのが、エーゲ海をバックにギリシャの国旗を見たときのこと。この国旗はまさにギリシャにしか生まれまいと思ったものだ。白と青の二色のみ。