八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信402号をアップします。

2024年03月01日 | 八障連通信
八障連通信402号をアップします。


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2023八障連 市議懇談会が開催されました
2024年2月8日(木)19:00~20:30 クリエイトホール第2会議室 進行:遠津氏        記録:有賀氏
参加者:川村奈緒美市議、馬場貴大市議、久保井博美市議、小林秀司市議、西室真希市議、山本たかし市議、金子亜希子市議、舟木翔平市議、望月翔平市議、市川克宏市議、長谷川順子市議、玉正彩加市議、綿林夕夏市議、九鬼ともみ市議、立川寛之市議
恒川氏・増田氏(難病ネットワーク)、土居氏(CES)、恒川氏(筋無力症患者会)、鈴木氏(ハーネス八王子)、松岡氏(草むら)、小林氏(工房みどりの風)、榛澤氏(ほっとスペース八王子)、田中氏(八視協)、光岡氏(ヒューマンケア協会)、山岡氏(八王子いちょうの会)、遠津氏(草むら)、有賀氏(マインドはちおうじ)

代表挨拶:杉浦代表
本日、お集まりいただきありがとうございます。今回の催しは懇談の場であり、要望や陳情とは趣がことなります。現状の課題について共有できればと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

障害者の生活圏域と社会資源・福祉サービスについて
資料に沿って遠津氏より説明。
説明概要
  • 八王子未来デザイン2040では「地域の自主性・主体性、新しい地域のつながりを行政は支援し、圏域や中学校区単位での多様な施策・事業の展開、役割とニーズを踏まえた『地域共生サービス』を実施する」としている。
  • 第3期八王子市地域福祉計画(2018~2023年度)(現在見直し中)では「現状では民児協地区に基づき、身近な地域でサービスや相談を受けられるよう、高齢者や子ども、障害者等、対象者別・目的別に施設を設置し、事業・施策を展開している」としている。
  • 高齢者あんしん相談センターの圏域では、「民生・児童委員協議会の活動地区と合わせた形の21圏域としている。」
  • 社会福祉協議会の圏域では、「「はちまるサポート(福祉推進拠点)」は、第3次いきいきプラン八王子(地域福祉推進計画)で計21か所の開設を目指しています。」としている。
  • 八王子市障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画(令和3~5年度)では圏域に関する記載はありません。
  • 歴史的経緯があり現在の6地域に分かれているが、様々な分野で圏域地域が異なっているため、人口も行政窓口業務サービス、障害福祉サービス地域によっても偏りがある。
  • 財政など経済的な理由とサービスを担う人的な要因もあり、なかなか圏域の整備は進んでいない現状がある。
  • 圏域がないまま進むことによる弊害として、「他が圏域で纏まろうとする中、障害者だけが取り残されてしまう」「地域の福祉サービスの過疎化、特に中心部から離れた地域」が考えられる。
  • 町田市では圏域ごとに全ての福祉サービスの相談、手続きなどマルチに対応しているところもある。委託で事業者が担っている。
  • 圏域ごとに地域課題を考える際に、障害当事者や障害者分野について意見が言える人がいない、もしくは取り残されており、不在のまま地域課題の話が進んでしまっている現状がある。
(会場からの意見)
  • 令和6年(2024年)の障害者福祉計画については圏域をつくるという文言が記載される予定。しかし具体的には今後検討となる。
  • この問題を考えると常に「予算がない」ということで次に進められない現状がある。
  • 市長が交代して、新市長にもこの状況を把握してもらいたい。
  • 一般の市民の方は現状の圏域で困っていないのか?
    →例えば高齢者あんしん相談センターがあるので相談できるが、障害分野はない。子ども家庭支援センターも複数ある。
  • 精神障害の方は公共機関が利用できない方も多く、近くでの行政サービスなど受けれない事での弊害は大きい
  • 身体障害の方も移動については大きな問題である。本庁にいかないと出来ないことが多い。電動車いすなどで移動はできても、その日の体調で長時間椅子に座れなかったり、外に出れなかったりする場合がある。車いすが使えるからよい、公共移動機関が使えるからということではない。
  • IT活用がもっとすすめられると良い。
  • 専門職が確保できないという市の理由はあるが、毎日でなくても配置は出来ないかという意見は伝えてはいるが、なかなか解決できていない。
  • システムダウンがあり、保険証がもらえないという体験があった。次の日に通院があり、長時間待ってなんとか保険証がもらえたが、多くは明日来てくれと言われて帰っていったが、障害などあると簡単には来れないことも考慮してほしい。
障害福祉施設への家賃補助継続について
資料概要
家賃助成については補助額削減など市から話題がでているが、現状として、家賃補助がなくなることで事業継続が難しい事業所もある。人件費や車両など経費を削減することにも限界がある。家賃の低いところへ移転すればよいという話もあるが、地域住人の理解や環境変化することでの利用者への負担など簡単な話ではない現状がある。実際に閉鎖される長沼通所センターから移転しなくてはならない事業所も新しい活動場所がなかなか見つからない状況がある。経営努力をすればよいと補助削減の方向に向かっているが、経営努力をしても経営的には難しい事業所があり、運営安定には必ずしも向かっていない現状がある。
(会場からの意見)
  • 通所する人数に応じて給付費が支給されている制度の中で、精神障害の方は障害特性から通所が安定しない場合がある。更にコロナ禍となり外出が不安になってしまった方もいらっしゃる。そのような状況下で家賃補助が減ってしまい、なんとか運営していた。年間100万円〜120万円減らされて職員の確保にも影響している。もしつぶれてしまう事業所があった場合に、その事業所だから通える方、そこがないと行き場所が無くなってしまう方がいる。財政の問題はわかるが、現場をしっかりみて欲しい。
  • 障害者の事業所の運営は介護給付等で成り立っている。支援区分が1~6まであり、日割りで支払われている。尚且つ今回の報酬改定で日ではなく時間に応じて支払うように変更されている。介護給付等が運営費になるが、利用者さんが毎日来てもらわないと収入がない。特に精神障害者の方は病状に波があり、収入が少なくなる。家賃補助の運営安定化事業について市は旧自立支援法を安定化するための補助と説明しているが、もとをただせば市が市営の福祉サービスを作ってこなかったことで家賃補助が継続されてきた経過がある。予算が1億を超えてふくらんだため、減額して重度障害者の支援にその減額した分をまわすと市は言っていたが、重度障害者日中活動系サービス受入促進事業補助金は区分6と5の方を対象にしているが、補助額があまりにも低く、対象者が定員20名の事業所に半分いたとしても年間30万円の補助しかない。市の調査では半分は黒字という説明であったが、ほとんどはちょっとすれば赤字に転落する状況だと思う。今の10万円の家賃補助がこれ以上減額されるのは好ましくない。
  • 会派としても家賃補助カットは反対をしてきた。市としてもカットの代わりに重度障害者への支援を厚くして、カットしても大丈夫という話であったが、現状をお伺いしても運営が安定しているとは思えない。経営実態をしっかり見ながら進めてもらいたいと思う。

障害者の移動支援制度利用対象年齢引き下げについて
説明の概要
八王子市の移動支援の利用年齢は中学生から。町田市、稲城市以外の市町村の利用年齢は7歳から。
基本的には障害児・者ともに利用可能で、年齢制限はない地域が多い
◆障害児の移動支援利用状況
数年前に、緊急通学支援を作り、年に8時間の利用が可能になりましたが、あまり使われていないのが現状です。
また、数年前に利用年齢を15歳から中学生に引き下げましたが、
あまり利用がありません。
障害児を抱える家庭では、放課後等デイサービスを掛け持ちで
使用したりしているのが現状です。
◆障害児の移動支援の目的
1障害児が家族でもなく、学校関係者でもない、第三者のヘルパーと行動することで社会性を身に着けることに寄与します。
2障害児が移動支援で出かけている時に家族のレスパイトの時間
になるということです。
特に母親が家事を含めいろいろとこなすことが可能となります。
(会場からの意見)
  • 保護者の方と懇談する機会があったが、自分のお子さんは自分で守るという親御さんが多かった印象がある。しかしなるべくなら親の保護だけではなく、家族以外のコミュニティと繋がって自立に繋がると思うが、サービスがないがために子を思うが親心から子の自立を妨げてしまうことが懸念される。そのためにも7歳からサービスを受けて慣れていくことで家族の自立にも繋がると思う。
  • 個人の人格の尊重というのは早い段階で必要だと思う。八王子でも15歳以上が対象で少ない実態があるという話だが、利用しづらいというのも確かだと思う。
  • 立川市での制度では小学生から利用できることで、家族でも学校経験者でもない複数のヘルパーと関わることで社会性が広がる。今は放課後デイサービスがあるが、学校が終わると家庭でケアしなくてはならず家事なども大変な状況になり、レスパイトとしてもメリットとなる。
  • 小学生だと自身の判断というよりかは親御さんの判断になることが多いかと思うが、基本的には保護者が代弁してサービスを選んで申し込むということになる。しかし、いずれにしても障害児の活動の幅、社会性が広がると考える。
  • 対応できる事業所が少ないということも根本的な課題だと思っている。対応できる事業所を増やしていくことが必要だと思う。
(情報共有) 
NPO法人八王子視覚障害者福祉協会(八視協)より2016年以降に製造されたJバス(日野自動車といすず自動車の合同会社)のバスの問題
西東京バスなどで多く使われていますが、バスの規格的な問題で現状のバス停に合わないことが解りました。前の扉をガードレールの隙間に合わせると後ろ扉はガードレールの隙間に合わない逆に後ろを合わせると前が合わない西東京バスは、
基本的に車いすの方の対応などを優先させるため後ろを合わせる事にしている。
そうなると降りるときに柱にぶつけたり、そのような事案が多く発生しています。
高齢者などにも危険かと思いますのでなんらかの改善が必要かと思われます。
(会場からの意見)
  • 車いすユーザーとしては、まっすぐバスを止めずに斜めに止められたりするとスロープが安全に出せないことがあるので、運転手さんにお願いすることがある。スロープに時間がかかると他のお客さんから苦情がでたりする。
  • バスはワンマンなので乗務員は大変な状況ということも察して、意見など声にしづらい状況がある。
  • 権利擁護に関する調整委員会でバスに関する苦情が2件あった。公共バスで差別的な対応があったこと、スクールバスが空いている時間でないと乗車できないと言われたことと報告があった。移動支援の話にもつながるが、お母様が送迎している状態とのこと。移動の問題は重要な問題で、世の中は子育ても家族だけではなく社会が育んでいく、介護も家族だけではなく介護保険ができて介護を社会化されたので、障害も社会化していく必要がある。ベビーカーへの軋轢など乗客の問題もあったり、私たち社会のあり方をどう変えていくかということも大事だと思う。バス会社ともお互いに理解し合う機会として市のサポーター養成講座に出席してもらうのも良いかなという話もでている。圏域の話にも繋がりますが、八王子は広いので、市役所以外の場所でもやりたいと予算要求をしたが現時点では通らなかったと聞いている。予算に頼らずに市民と協力して別の形で知恵をだして行えたらと市に要望しているところである。

八王子市の精神科病院『滝山病院』における患者虐待事件
◆2023年2月25日にNHKのETV特集にて、八王子市の精神科病院「滝山病院」における患者への虐待が告発された。
その後、8月末までに都の支援で転院した人はわずか5人にとどまっている。その一方、事件発覚後の2~8月に新たに死亡した入院患者は22人にのぼっている。
会場からの意見
  • 誰もがその立場になるという前提で他人事ではなく見てほしい。
  • 社会からも家族からも見捨てられて長期入院となっている。透析もできるということで、行政も状況を分かっていて入院させてしまう状況があった。
  • 2001年に虐待で問題になった朝倉病院事件の朝倉院長が今の滝山病院の院長としていることはあり得ない話となっている。八王子市は精神科病院が多く、国連からも勧告を受けているが、一向に改善がされない。その理由は地域の受け皿が少ないということもあるが、精神障害者に対する差別的な思想が社会の根底にあると思える。
  • 議員さんも一番大変な困っている人のために議員になられたと思うし、虐待問題、差別問題など関心を持って、八王子が一番取り組んだという風に言われるくらいになってほしい。
以上。

その他、第19回ヘルシー・ソサエティ賞に恒川礼子氏が受賞されたことが紹介がされる。

田中副代表あいさつ 
本日はありがとうございました。このような機会で意見交換情報共有をさせていただき、ともにより良い市にしていければと思います。

以上。

通信作成・印刷発行の委託先を募集します。
これまで八障連通信の作成と印刷発送をお願いしていた委託先が委託終了となり、改めて通信作成と印刷発送を行っていただける団体を募集します。委託料などは下記のとおりです。ご興味ありましたら、事務局までご一報ください。通信は毎月発行となります。
通信作成料:5,000円(1回)/印刷発行手数料:5,000円(1回)
その他、用紙代、印刷代、郵送料などは実費分となります。
八障連事務局 090-6036-8400

令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に伴うパブリックコメント募集
令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に伴うパブリックコメントが募集されています。期日は3月6日と直前ですが、お伝えします。
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