八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信401号をアップします。

2024年01月30日 | 八障連通信
八障連通信401号をアップします。


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2024年新年号ご挨拶 八障連代表 杉浦 貢
今年も、八王子障害者団体連絡協議会の代表として、新しい年の幕開けを皆様と共に迎えられることを心より嬉しく感じております。
ここ数年来、国内外の世相は混沌とし、何かと先の見通しの立ちにくい日々が続いております。一年を通じて…困難な状況にあって、なお八障連の活動が継続しえたのも、加盟団体及び関係各位の皆様の変わらぬご支援とご協力のおかげと心得ております。昨年中は誠にありがとうございました。
本年も、私たち八障連は、障害のある人の暮らしを見つめながら、地域社会の中で一人ひとりが自分らしい生き方を実現できるよう、さまざまな活動を展開してまいります。私たちの活動は、障害のある人たちに限らず、八王子のまち全体の発展に寄与するものと信じております。
私たちは、障害者の方々が直面する課題に真摯に向き合い、八王子をより暮らしやすくするための解決策を模索し続けます。私たちの歩みは決して早くはありませんし、進む道のりも、なかなかに容易なものではありません。しかし、常に前に進むこと、明るい未来を考え続けることだけは、ずっと諦めない決意であります。本年も変わらぬご支援ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
最後に、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます!(八障連代表 杉浦)


八王子市障害者差別に関する取り組み
八王子市では、H24 年4月1日から「障害のある人もない人も共に安心して暮らせる八王子づくり条例」を施行し、差別解消に取り組んでいます。またH28 年4月からは「障害者差別解消法」が施行される等、障害者への差別解消に対する取組は全国に広がりを見せています。
①障害のある人もない人も共に安心して暮らせる八王子づくり条例
八王子市では、障害者に対する市民及び事業者の理解を深め、差別をなくすため指定都市を除く市町村では初となる条例を制定しました。市、市民及び事業者それぞれの責務を明らかにし、障害の有無を問わず、地域社会で共に支えあい、安心して暮らせるまちづくりを目指しています。
②不当な差別的取扱いの禁止
「障害者差別解消法」及び「障害のある人もない人も共に安心して暮らせる八王子づくり条例」では不当な差別的取扱いが禁止されています。障害者
に対して正当な理由なく、財・サービスや各種機会の提供を拒否又は提供に当たって場所、時間帯を制限する、障害者以外の者に付さない条件を付けることなど障害者の権利利益を侵害することです。これは差別ではないかと思ったら、別紙の表の相談窓口にご相談下さい。
③合理的な配慮について
「障害のある人もない人も共に安心して暮らせる八王子づくり条例」では、日常生活又は社会生活を営む上での社会的障壁を除去するため「合理的な
配慮」について規定しています。「合理的な配慮」とは、障害のある人が障害のない人が同じことをする時、周りの人が障害のある人に合わせ、状況に応じた変更や調整を、お金や労力の負担が掛かりすぎない範囲で行う事を言い
ます。例えば、お店で視覚障害のある人に商品の説明や値段を音声で伝えることや、医師が知的障害のある方に診断の結果を伝える際、やさしい言葉で説明すること等が挙げられます。
※八王子市では、R2年に条例を改正し、市内すべての事業者に対して合理的配慮を義務化するとともに、障害及び障害者に対する理解について従業員研修を行うことを努力義務化しました。そこで市では、障害者サポーター養成講座を開催をしたり、障害特性や障害者が必要としている支援や適切な接し方などについてのガイドブック「みんなちがってみんないい」や「合理的配慮の好事例集」を発行しました。市のホームページでダウンロードできます。https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/welfare/005/014/009/p021337.html
④差別に関する相談
障害者は、本人に係る差別に該当すると思われる事案の相談ができます。市は相談があった時、事実の確認・調査 、助言・情報提供 、関係者間の調整 、関係行政機関の紹介などを行います。
⑤八王子市障害者の権利擁護に関する調整委員会
この委員会は、差別に該当すると思われる事案に係る申立てについて調査審議し、差別事案に適切に対応するため、弁護士や有識者等で構成される市長の附属機関です。差別に該当すると思われる事案を市長に申し立てた際、市長から諮問を受け、適否について判断します。市長はその判断を受け必要と認められる場合には助言又はあっせんを行います。(文責:土居)
                                                                                                                                                                                
            相談窓口
        
            電話番号
        
            八王子市役所障害者福祉課
            
            八王子市障害者虐待防止センター
        
            TEL042-620-7367
            
            FAX042-623-2444
        
            (特非)ヒューマンケア協会 障害者
            
            相談支援センター ぴあらいふ
        
            TEL042-646-4991
            
            FAX042-646-4876
        
            (特非)サポート南多摩 障害者
            
            生活支援センターサポート南多摩
        
            TEL042-682-5343
            
            FAX042-682-5342
        
            (福)もくば会
            
            八王子市地域生活支援室 高尾
        
            TEL042-629-9088
            
            FAX042-629-9089
        
            (特非)わかくさ福祉会
            
            地域活動支援センターあくせす
        
            TEL042-631-1022
            
            FAX042-649-1276
        
            (特非)多摩草むらの会
            
            相談支援センター待夢(たいむ)
        
            TEL042-682-4670
            
            FAX042-682-4056
        


障害者の権利に関する条約(略称:障害者権利条約)
2006年12月13日に国連総会で採択され、2008年5月3日に発効された障害者権利条約ですが、日本では2007年9月28日に署名、2014年2月19日に効力が発生したとされています。外務省のホームページでは、『障害者権利条約は、障害者の人権及び基本的自由の享有を確保し、障害者の固有の尊厳の尊重を促進することを目的として、障害者の権利の実現のための措置等について定める条約です。
この条約の主な内容としては、
(1)一般原則(障害者の尊厳、自律及び自立の尊重、無差別、社会への完全かつ効果的な参加及び包容等)
(2)一般的義務(合理的配慮の実施を怠ることを含め、障害に基づくいかなる差別もなしに、すべての障害者のあらゆる人権及び基本的自由を完全に実現することを確保し、及び促進すること等)
(3)障害者の権利実現のための措置(身体の自由、拷問の禁止、表現の自由等の自由権的権利及び教育、労働等の社会権的権利について締約国がとるべき措置等を規定。社会権的権利の実現については漸進的に達成することを許容)
(4)条約の実施のための仕組み(条約の実施及び監視のための国内の枠
組みの設置。障害者の権利に関する委員会における各締約国からの報告の検討)、となっています。』
条約締結に先立ち,障害当事者の意見も聴きながら,国内法令の整備を推進し、2011年 8月 障害者基本法が改正。2012年 6月 障害者総合支援法が成立。
2013年 6月 障害者差別解消法が成立、障害者雇用促進法が改正。と準備を進めてきたと国は説明をしています。
これを読むと権利や自由に関することは、それが保障されて当たり前とも思える事柄ですが、現実的にはそれが担保されていない課題が昔から問題提起され続けてきたようにも思えます。「施設から地域へ」「社会的入院から地域へ」と少しずつ社会制度も価値観も変化しているようにも思えますが、未だに権利が蹂躙されていることはないでしょうか。例えば、第9条の「安易さ」とはどの程度を「安易」とするのでしょうか。
施策やサービス提供する側からの感覚の「安易」と利用するユーザー側の「安易」には隔たりがあり、立場に関わらず個人でも意識の差があります。加えて、どこまで「安易さ」を実現するかは経済的な影響を背景とする要因もあります。21条の情報の利用は、今回の八王子市の障害者計画への意見でもアクセシビリティコミュニケーションの視点から問題提起されている状況があります。例をあげればきりがありませんが、八王子市内の精神科病院「滝山病院」問題などは象徴的に思えます。精神科の病院も入所施設も本質的には同じで、社会からの隔離的な役割を担っているポジションがあり、それを「必要悪」という片づけ方をする考え方があります。安楽死の承認が臓器移植の問題にもつながり、更には医療費削減という経済的、政治的な合理主義的な解決に向かい、生命の尊厳をわきにしてしまう、まさに大昔の「口
減らし」「姥捨て山」という亡霊が現代にも色濃く息づいている印象です。重度障害者、強度行動障害の方の受け入れ事業者が少ない現状は現状の課題となっています。これは虐待や暴力などの犯罪行為は別ですが、地域の福祉サービス従事者の課題でもあり、予算も含めて施策の問題でもあり、そうした施策(予算配分も含めた)を認める市民である我々一人一人の問題でもあり、そうした課題を私たち一人ひとりが突きつけられている問題でもあります。(文責 有賀)
*以下、日本DPIホームページから国連からの勧
告内容の抜粋がご覧になれます。
https://www.dpi-japan.org/blog/workinggroup/crpd/recommendations-for-japan/

事務局通信 Vol.92
福祉フォーラム開催します!
日時:2024年2月12日(月)13:30~15:30
場所:生涯学習センター5階 クリエイトホール
福祉フォーラムを開催いたします。今回は障害者ダンスをテーマにブラインドダンス、手話ダンス、車いすダンスなど多様な形態のダンスで活動している皆様に演舞いただき、ダンスの紹介とダンス体験をできる機会を企画しております。田中副代表が中心となり、各団体へ交渉を行い、今のところ、「八王子ブラインドダンスチームSHINE」「シュワダンス・with・スロー」の皆さんの出演が確定しており、更に車いすダンスや手話コーラスなどの出演を調整中です。
「八王子ブラインドダンスチームSHINE」は八王子視覚障害者福祉協会のクラブチームで全国大会出場経験者も所属する実力のチームです。視覚に障害がある人が行うブラインドダンスは世界に先駆けて日本で競技会が開催されたそうです。「シュワダンス・with・スロー」は八王子市内のサークルで、本格的な手話ではなく、手話を原型に柔軟な表現で行うため、手話ができない方も参加しやすい形体で行っており、このダンスをきっかけに手話への関心が高まり、手話を習い始めた方もいらっしゃるようです。手話ダンスは八王子市内だけでも複数の団体が活動しており、本格的な手話を用いて行うダンスも勿論あります。全国的には「手話ダンス甲子園」など大会も開催され
ており、多くの方が楽しまれています。車いすダンスは1960年代にヨーロッパで始まり、日本には1990年代頃に輸入されたそうです.
東京パラリンピック開会式でもダンスが披露されました。いろいろな経緯を背景にして、多種多様な形体でダンスをとおした創作、表現の活動が多くの団体で行われています。障害というバリアをバリアとせずに生まれたダンス、もはや障害という枠も取り払って誰でも参加しやすい形にしたダンスなど、人の数だけ創られた表現活動があります。今回のフォーラムでは一部ですが、そうした活動をされている皆様の姿をとおして、ダンスとの出会いの機会を提供できればと思います。
今回の福祉フォーラム「障害者ダンスの集い」は事前予約も必要なく誰でも参加できますし、体験の機会を用意しています。ご参加をお待ちしております。
市議懇談会を開催します!
日時:2024年2月8日(木)19:00~21:00
場所:生涯学習センター10階 第2学習室
八王子市議との懇談会を久しぶりに開催いたします。新型コロナウイルス流行によるコロナ禍により、数年間延期しておりましたが、今年度は対面とリモートのハイブリット形式で開催いたします。今回は遠津運営委員を中心に準備を進めております。今年は市長選挙もあり、日程調整に苦慮しましたが、開催へ向けて取り組んでいただいております。
テーマとしては、
▷障害者生活圏域と社会資源・福祉サービスについて
▷障害福祉施設への家賃補助継続について
▷障害者移動支援制度利用対象年齢引き下げについて
以上を予定しております。
八王子市議の皆様も前回選挙で世代交代もあり、初めての参加の方もあります。直接会場での参加は難しい場合はzoomリモートでも参加できますので、是非ご参加いただければと思います。今回も各会派の方々からご参加いただく予定です。市民の代表たる市議の皆様と地域福祉、障害当事者の状況について共有できればと考えております。(文責 有賀)

通信本文はここまで。

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