今頃になりましたが、8月19日マチネ 「春のめざめ」を観て来ました。
(ネタバレありです。)
ティンエイジャーの性のめざめ、戸惑いがテーマ。
ファミリーとか優等生的なイメージのある劇団四季らしくないミュージカルであるということ、
そしてトニー賞をたくさん受賞した話題作ということで、気になりつつも、迷っていました。
でも、曲がいい!との話だったし、私はたぶん、回りののミュージカル通な人に比べると、
脚本とか演出の色々よりも、楽曲重視指向で、いい曲をいい声で楽しめることが好き・・・なのだと思う。
もちろん、曲以外の部分でもバランスの取れた良い作品であることに越したことはないけれど・・・。
CDを聞いているうちに、一度行っておこうかなーという気になりました。
でも、チケット貧乏なので今回はB席にしました。会場も小さいみたいだし。
予習派の私、原作の戯曲も読みました。
読んでみて思ったのは、内容が19世紀のドイツの時代の話なので、現代の若者の性に対する意識も、取り巻く環境も全く違うわけであって・・・
今、これをミュージカルにする意味は?と、思ったりもしました。
観劇する数日前、タイミングよく テレビで春のめざめの特集、というか、
主役の柿澤君特集?とでもいうような番組を見ました。
男性キャストが全員出演していましたが、柿澤君だけが、すごくきらびやかに取り上げられていて、仲間の子たちが、その他扱いされていることが、
ちょっと気の毒に思いました。
・・・が、やはり柿澤君は、主役オーラというのか、熱い目をした青年だなーと、好印象でした。
(それにしても、友人が言っていたけれど、アンジャッシュの渡部さんに似てるー!・・・で、私、渡部さん好きです。)
さて、自由劇場は初めて。
ゆりかもめで、竹芝駅から行ってみたのですが、全く劇場への表示とか見当たらなくて、劇場へ行くらしき人々も見当たらなくて、ちょっと迷ってしまいましたー!
浜松町か大門から行く人がほとんどなのでしょうか?
しかし、なんとか間に合いました。あせったー。
さて、感想です。
演出が斬新でした。
舞台装置はほとんど大きな変化がないのですが、舞台上に客席を設け、観客をもキャストとミックスさせて舞台の一部としてしまうという、憎い演出だったり。
(これ、ステージシートに何も知らずに座っていると、ビックリですよね!
あ、そういえば、「ベガーズ・オペラ」というミュージカルでも、これに似たことがありました。)
それから、自分の内面の心情を歌う時には、突然ハンドマイクを取り出して歌う、そしてその他のキャストはストップモーション状態になる。
ダンスというか、独特のムーブメントがなんとも個性的で、若さはじける振り付けも面白かった。
「大人の女性」「大人の男性」がそれぞれ1人のキャストが何役も兼ねていた。
それも、同じ衣装のままで、さっきまでピアノの先生だったのに、次には女の子のママになったり、直後に男の子のママになったりする。
私は原作を読んでいたので、今、誰の役を演じているのか、わかったけれど、
初めて観る人には、今、誰役なの?と混乱するんじゃないかな?とか、
キャスト節約しすぎじゃないの?なんて思ったのですが。
しかし、あるブログさんを読んで なるほどと思ったのですが・・・
「子供」から見た「何も理解してくれない大人」というひとくくりの役として、あえて
1人のキャストが服も着替えずに演じているというところに「大人なんて、みんな同じさ!」的な意味を表している、とも解釈できるかな?と思いました。
英語版のCDを聴いていて、歌詞の訳も読んでいたけれど、英語版は比喩的な表現、抽象的な歌詞で、舞台を観ないで歌詞を読んでもよく何を歌っているのか、意味がわからないような、歌詞が多いように感じた。
日本語にすると、どうしたって、意味がたくさん入らなくなるので、相当、訳が難しいだろう・・・とは想像できたけれど。
四季版の歌詞は、やはり かなり英語とは違う表現が多いのではないかな?
日本語版のほうが、意味が直接的でわかりやすいような気がした。
わかりやすいのはいいのだけど、ミュージカル曲としては、こんな歌詞、初めて!というくらい、聴いていて恥ずかしくなってしまうようなフレーズもあり、もうちょっと違う表現はなかったのかな?と思うような部分も・・・。
英語でも、そんな感じになっているのかな?
ネイティブじゃないから、感覚的にはわからないけれど。
ハンシェンが1人○するシーンや、メルヒとベンドラが結ばれるシーンなどは、
え?そこまでするのか!のビックリな体当たりシーンでした。
それこそ、こ、これは四季の舞台だよね?すご・・・と、眠気も吹き飛ぶというか。(笑)
しかし、アメリカだと、ハンシェンのそんなシーンも、会場がケラケラ笑っていたりするから、ちょっとコメディーらしい雰囲気になるみたいだけど、なんせ、日本人は静かだし、「え・・・いいの?これって?あり?」的な雰囲気で、じーっと凝視しているという・・・妙な空気でありました。
メルヒ役の柿澤君は、キラキラしていて魅力的だったけれど、歌の印象は回りのキャストの方が強かったかも。
曲はモーリッツの歌うナンバーが好き。(BWのCDのモーリッツ役の子の声がいい!)
あとは、頭にロールケーキ乗せている(笑)太目のゲオルグ役の白瀬君の声がとてもよくて、印象的でした。
女性キャスト、主役のベンドラは、わりに普通な印象。
歌で一番印象に残ったのは、イルゼ役の金平さんでした。
なんか、憂いがあって胸に響きました。
舞台衣装や、ヘアスタイルは19世紀ドイツ風なのかな?三つあみとか、七三分けとか。
(とてもそうは思えないヘアスタイルの人もいますが。)
キャストたちを、パンフレットのプロフィール写真で見たら、全然顔が違ってビックリしました。
あの舞台でのヘアスタイルだと、あまりかっこいい、とは思わなかったけれど、プロフィール写真を見ると、結構みんな今時の男の子風で、かっこいいのね、と思いました。
本当に、みんな若い。舞台に若いエネルギーが満ち溢れていました。
しかし、意外に静かな曲も多いんですよね。
お昼を抜いてしまったので、シーンとしている中、(ラブシーンとか・・)
お腹がグーーーっとなってしまい、恥ずかしかったー!要注意ですね。
エルンスト役は、ファーストさんじゃなくて、伊藤君という方でしたが、どうも、見たことがある・・・と思ったら、ウィキッドの「ボック」だ!と、気がつきました。
ちょっと気弱そうなキャラも、セリフの言い方もボックと重なってしまって、
ボックがBoys Loveですかー?なんて、妙な気分になってしまいました。
あのキスシーンもなかなかすごいし・・・(笑)
それで、四季じゃないけれど、ミュージカルスターの山崎育三郎君が、前にブログで
高校時代の友人が「春のめざめ」に出演している、と書いていたのですが、誰だったかな?と思って確認してみたら、伊藤君のことでした。
その頃から、伊藤君は、四季に入りたい!
育三郎君は、レミゼがやりたい!という夢を語っていたそうですが、今、こうしてお互いに夢を実現させているなんて、なんて素晴らしいのでしょうか! 素敵ですね。
http://ameblo.jp/1936-yamazaki/entry-10259273180.html
さて、四季独特の「セリフは母音をはっきり」というこだわり。
ラブシーンで愛を囁くときにも、そうなっちゃうの?と、残念に思ってしまいますが、
こればかりは、四季だからね・・・と思うしかないみたいですね。
小さい会場だったので、2階の後ろの方でも、ちゃんと見えたけれど、
かなり上から目線だったので、もう一度同じ目線で見たいなー。
ステージシート、座ってみたーい!と思ったけれど、もう9月上旬で終わりなんですね。
もう、日にちがないので、残念ですが、あきらめることにしました。
また、再演することがあったら、ちょっと成長した彼らにまた会ってみたいです。
それにしても・・・
今年の夏は、舞台で「あるもの」を見る回数が多かったなぁ・・・
ダンスオブヴァンパイアのヘルベルトで2回。
RENTのモーリーンで2回。(まだ2回目はこれからだけど)
そして、春のめざめの メルヒ。
5回もだよ。珍しいよね。
でも、みんな綺麗よね・・・(笑)
最初はあの四季口調、もっとひどかったんだから・・・。でも最近はほとんど気にならなくなった、という四季ファン多し。
”慣れると”良さが見えてくるというか・・・
曲の良さと、キャストの成長が楽しみでした。最近の上演はほぼ完成に近づいているんじゃないかと思います。
再演があったら是非ステージシート座って下さい。
迫力がありますよ。
モリッツ良かったでしょう?日本語が母国語ではないとは思えない。
私も、金平さんのイルゼと三雲さんのモリッツが二人で歌うシーン泣けます。
「歌も歌ったし、海賊ごっこもした。もう逝こう。」
悲しいよね。
そうですかー。
ストライクではまったのですね!
なかなか面白い作品でした。
映像で見ていた時は どうかな?と思ったのだけど、舞台で観たら、やはり映像では味わえないものがあったし。
四季口調、確かにたくさん観ていればそのうち、慣れてしまうのかも・・・
でも、時々、すごくセリフ回しが子供っぽく感じてしまって、そこまではっきり口あけて言わなくてもー・・・と思ってしまうんですよねー。
モリッツ、日本語が母国語じゃないって、jardineさんの日記で知りました。
全然わからないですね!
>「歌も歌ったし、海賊ごっこもした。もう逝こう。」悲しいよね。
たくさん通っているだけあって、よく歌詞も入っているんですねー。
本当、もう一度観たかったのだけど、他の予定が色々とあって、断念しました。
再演されたら、ステージシート、絶対座るわ!
観れないまま千秋楽を迎えそうです。
作品自体過激なシーンが多いという点はモチロン、
出演者がほとんど若手というのも、四季らしくなくて、
とても興味深く思っていました。
(ウエストサイドなんて、若者のお話ですが、おっちゃんがやりますから(笑))
楽曲の良さ、若いエネルギーの爆発・・・あぁ観たかった。
ぜひ関西での公演を希望しますが、自由劇場でも客入りが
イマイチだったとの事ですから、難しいかなぁ・・・。
私も夏はたくさんチケット買っていたし、ずっと迷っていてギリギリに決めました。
私が行った時はかなりお客さん入ってましたよ。
テレビ効果&閉幕間近…でチケット売れているのかも!
客層がいつもよりかなり若い気もしました。
なんか独特の雰囲気のあるミュージカルでした。
若さ溢れる爆発感がある一方で、抑圧的な暗さも漂い…
また観られるチャンスがあるといいですね!
今度の遠征はどの演目かしら?
レミゼとアイーダあたりですか?
私は明日、またアダムとアンソニーに会いに行ってきます~!