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はっぴー委員会 議事録

はっぴー農産を構成する各委員会より、日々の活動からの報告をつづります。

雑草つくし と除草剤

2007年03月23日 | 稲作委員会
 
 はっぴー農産では、寒風を耐え抜いたつくしたちが、今日は陽の下でのびのびした様子。
 最近では、このように辺り1面のつくしに出会うことは少なくなりましたね。
 なぜでしょうか?

 つくしは別名を「スギナ」といいます。
 このスギナは繁殖力が強く、取っても取っても生えてくるしつこい(本当に!)雑草として、農業や家庭菜園などに関わる多くの人を悩ませてきました(私は今でも・・・)。

 さて、「雑草」とはどの草を指すのでしょうか?
 「雑草」とは、人間の意図に反して勝手に生え、成長し、繁殖する植物のことです。
 例えば、花壇に植えた花苗以外に自然に勝手に生えてきた草は「雑草」ということになります。
 お米を作る田んぼでは、稲以外はヒエも他も全て雑草。
 桃畑に生えるヨモギもタンポポも、もちろんつくしも雑草!

 雑草が伸び放題の田んぼでは、雑草に栄養を取られ、日当たりも場所争い、草の中で繁殖した虫のついたお米は、味も収量もぐんと落ちます。
 手で草を刈る(けっこう大変)のですが、生産者が生活していくのに必要な田んぼを十分に管理するには、労働力や経済的な問題など、だれでも簡単にはいかないのが現状です。

 そこで登場する、名前を聞いただけで悪者扱いになりがちな「除草剤」。確かに、つくしが減ってきた原因の1つです。
 今では、除草剤の成分も使用方法も、より安全に使われるために大きく変わってきています。現在の農業用除草剤は、昔と違い、散布後短時間で分解するように調製されています。これは、現在目的とする作物の次に栽培する作物への影響を減らすためです。
  
 生産者も農業資材メーカーも研究者も、農業に関わる多くの人が工夫を重ね、毎年新しい技術や資材、生物農薬(化学物質でない自然由来の成分・菌類・虫などを利用)が発表され、現場に取り入れられています。

 さらに近年、雑草の根が防止の一端となっている土の流出や、劣悪環境の修復役としての働きなど、雑草の持つ環境保全への可能性についても研究が進められています!
 かわいい花が咲かない雑草だって、土の下の力持ち。そこに存在する意味がしっかりあるのですね。
 
 おいしくて、安心・安全で、食糧として必要量を国内へ十分に供給するため。そして生産者が収入を得て、自身と家族の健康と生活を成り立たせる農業のため。
 生産者は、雑草と除草剤の正しい知識と役割を理解すべきです。
 そしてそれを食べる消費者の皆さんにも、ぜひ知ってもらいたいと思います。
 (はっぴー農産の栽培指針は こちら

 はっぴー農産では、桃畑に生えてくるタンポポやつくし、ツユクサを摘んだり、ヨモギはよもぎ餅にしていただいています。
 私たちが楽しむ目的があるから「雑草」ではないことになりますね(^^)
 
 雑草代表、日本中のつくしよ。(繁殖しすぎずほどほどに・・・)がんばれ。

 (稲作委員会みち草くう課 ハシモト)


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