山田洋次監督の東京家族ロケ隊が坂道を上がった
円妙寺に初日の撮影がスタートする。
早朝からの濃霧で東、西、の港はフェリー船が欠航だ。
ようやく7時頃霧が晴れる。
豪華俳優さんと撮影現場をひと目見たくて大勢の人たちが集まる。
駐車場はロケ班関連の車しか入れない海岸まで車を下ろしテクテク上る。
霧がようやく晴れてのどかに高速艇も航き交う島浦の全景が現れる。
双子の赤ちゃんの親子、小学生たちも見学にくる。老若男女の島あげての歓迎だ。
大型バスが急な坂を登れず、重い機材を担いだ人たちが、途中でみんな降りてもらい、
軽く空にして上ってくる。
大きな機材が運びいれられる。大変な大道具だ。
撮影中は私語は禁止される、
静かにしていると、鶯の声がこぼれ、みかんの花の香が一段とかぐわしく広がる。
チョツトびっくり。
途中われわれの近くの空き缶に突然、橋爪功さん、タバコの休憩に現れる。
にこやかな、やさしい笑顔を頂く。
暫くすると、西村雅彦さんがやはりタバコの休憩に見える。
近くにいた私たちに握手を頂く。
みんな男前で温かい気配りの笑みを返す。
山田監督は「島には見飽きない美しさがあると」
大崎上島をロケ地にした
理由を残してお寺の撮影が終わった。
撮影が終わりようやく境内に入れた。
それぞれの分担できれいに片付けられている。
花みかん 東京家族の ロケの寺 千紗子