富樫春生の音楽日記

富樫春生 Official brog

内橋和久

2011-11-23 12:49:04 | Weblog
日曜日はGtrの内橋和久とDuoだった。
内橋和久はワシがあれこれ説明する事もない有名人?
だから彼の仕事っぷりについてここにあれこれ書いても始まらない。

面白いのはお互い同士が知っていても、
会ったり、勿論一緒に演奏した事もなかった事だ。

Facebookで知り合い、『セッションでもしたいね』の一言で今回のDuoになった。
そんなつながりも面白いし、内橋のライトなスタンスもイイ。

彼はずっとアヴァンギャルドな人生を歩んできたのかと思ったが、
「ボクは結構、歌も好きなんだよね」と言われて、
へええええ~っと思った訳だが、
UAのプロデユースもしていると聞いて納得。
何も知らなかったのはワシだけだ。

又、「サンタナのロータスって知ってます?スゴイ、イイんだよね」と
実はポップな所もあるのだった。

ワシはGtrじゃないのでサンタナのアルバムを買って聞く事もしなかったし、
ましてや、マイルスのエレクトリックでジャズ?に目覚めた少年時代だったし、
『都会の孤独』とか『青年の苦悩』とかいうのがワシの心の根底に流れていたので
あの甘ったるい音色は好きになれなかったのだ。

ま、もっとも『ロータス以外は余り好きでない』と言っていたので
逆にロータスというアルバムに興味がひかれたので今度聞いてみたい。

そんな内橋とのDuoは約一時間、2セット。
完全即興。

これが又、今迄で一番時間の流れが早かった即興だった。
気がついたら1セット約一時間演奏していた、という感じだった。

それはやはり彼の音楽的素養の深さによるものだ。

アヴァンギャルドの中にもポップな素養が見え隠れするのは彼のそういう音楽性に裏打ちされたものだろう。
ちょっとブラボー小松に通ずる所も感じた。

そしてその改造しまくったGtr,から繰り出される多彩な音色と奏法は刺激的だったし、
面白かったのは目の前の机に置かれた雑多な(失礼)エフェクターをいじくる時の
手の速さだ。

あれではエフェクターがしょっちゅう壊れるのもむべなるかな。

そんな内橋の日本滞在中(彼はウィーン在住)、
殆ど毎日どこかで演奏しているのだが、
今日はピアノの高瀬アキ(学生時代一緒にコピーしまくってその譜面を見せ合った仲だ)、
井野信義とピットイン。
そして明日からアルタードステーツでのピットイン三連ちゃん。
最終日の土曜は大歌謡大会というのだからこれも目を離せない。

ゲストにおおたか静流、ふちがみとふなとのふちがみ女史、そして巻上公一。

これは目が離せないな。

今日の吉伊富

2011-11-05 18:30:27 | Weblog
御陰様でちらほろとお客様もなにげに増えて来た。

今日の
「吉伊富」(伊藤大地、富樫春生、吉野弘志)
はいつもと違う不思議な感じで演奏を終わった。

この
いつもと違うはなんなのだろうか。

うまく口では説明できないが、、、

例えば
『今日はやりきった』とか
『全てのエネルギーを放出した』とか
『イキきった』とかではなく、

ステージが終わったあとから

なんとなく自分の心の中に
暖かくものすごく拡がっていくモノがあり、

ステージが終わった後の
エネルギーの残滓がまだ燻っているのとも違って、

なにやらジワジワ静かに広がっていくのです。

それはなんだろう?
と思って考えてみると

今日、そこに居た人達(お客さんとか)の全ての人の心に
何か暖かいモノが湧き上がって?
それがあとから自分の中にもホノカに湧き上がってきて、
しかもそれは大きな燃え盛る火ではないけれど、
まるでインデイアンのテントの中で静かにチロチロと消える事なく
静かに皆を見守っている
いろり
の様な感じなのです。

それは
何かいつもの「音楽」をやった時の達成感の様なものでなく、
もっと大変大きなモノ。

何かわからないが新しく地球を動かしていくであろう
エネルギー、でも優しい力、

みたいなのを後から後からじわじわ感じました。

全く新しい地平を見る事ができ、
しかもそれは輝かしい未来の一片の様な感じでした!!

吉伊富