株価の動きを見通すために必要なデータに「PER」というものがあります。
日本語では「株価収益率」と言っています。
これは、その会社の利益を一株あたりの利益で割ったものです。
PERが小さい会社は利益が大きい割には株価が安い会社だと言えます。
利益が大きいけれど、成長期待が低いために、株価は割安になっています。
PERが小さい会社は、これから株価が上がる余地が大きいということが言えます。
逆に、PERが大きい会社は利益が小さい割には株価が高い会社だと言えます。
成長期待が高いために、株価が割高になっています。
ですので、これから株価が下がる余地が大きいということが言えます。
一般的に、新興市場の株などは、成長期待が高ければPERが高く、成熟企業は
PERが低くなります。
PERは株価と利益を対比して、株価が上がりそうか下がりそうかということを
読み解くカギとなります。
企業のPERを確認したいときは、Yahooファイナンスのようなページを見るか、
証券会社のホームページを見れば、情報を得ることが出来ます。
株を購入するときは、PERが小さいからと言って買うのではなく、業績面とか
いろいろなことを考慮する必要があります。
NYダウとは、アメリカの株の動きを示す代表的な株価指数のことです。
日本の株価にも大きく影響することが多く、株価のニュースなどでは、日経平均と
ともに、必ず株価が伝えられます。
アメリカのニュース通信社ダウ・ジョーンズ社が1896年に12銘柄による平均株価として
始め、現在は1928年から始まった30銘柄から計算した平均株価になっています。
NYダウに採用されている30の銘柄は、世界的にも有名な優良企業ばかりなので、世界を
代表する株価である、ということが出来ます。
ダウ平均株価、ダウ工業株30種平均、ニューヨーク株価平均、などとも呼ばれます。
30種の銘柄は時代に合わせて入れ替えが行われています。
工業株30種と銘打っていますが、工業株以外の物も、30種の中には含まれています。
日本でもお馴染みのマクドナルド社、マイクロソフト社、P&G、アメリカン・エキスプレス、
ジョンソン・エンド・ジョンソンなども含まれています。
算出が始まって以来、現在まで継続して構成銘柄に残っているのは、ゼネラル・
エレクトリック社のみとなっています。
株価の算出方法は、原則的には各銘柄の株価を足して、銘柄数で割った単純計算と
なっています。
IPO(Initial Public Offering)というのは、株の新規公開・新規上場のことです。
今まで上場していなかった株が、証券取引所に上場することなのですが、このIPOが
今、ものすごい人気なのです。
なぜ人気なのかと言うと、ほとんどの株において、公募価格よりも初値が高くなると
いう傾向があるからです。
例えば、公募価格が50万円で初値が100万円だと、50万円の利益になります。
IPO株を公募で買って、上場日に成行注文を出すだけで、かなりの確立で
大きな利益が出るのですから、人気になるのはわかりますね。
昨年の比較.comが新規公開株に公募したときの価格は45万円、初値が270万円となって
225万円もの利益になったことがありました。
これは特別な例ではなく、値上がり方の差はありますが、大きく利益が出ることの
ほうが多いとなると、買いたい人が多くなるのは当然です。
IPO株を買うのには証券会社を通して、大概の場合は抽選となります。
当選率は高いとは言えませんので、宝くじのような感じもします。
挑戦することに費用はかかりませんので、一度挑戦したいものですね。
これから予定のIPO株の情報はYahooファイナンスや新規上場企業情報として
載っているので参考にすると良いと思います。
投資信託の中でも、比較的新しい投資方法でETFというものがあります。
ETFという言葉は(Exchange Traded Fund)「株価指数連動型上場投資信託」から来ています。
日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)に連動することを目的に運用される投資信託です。
株式と同じように、証券取引所に上場され、証券取引所を介して売買されます。
株価指数と連動しているので、価格がわかりやすく、投資信託の特徴である幅広い投資が
出来るので、リスクの分散が出来ます。
個別の株を買うのが敷居が高いと思う人には、向いている投資方法だと思います。
購入の仕方は個別銘柄の株を買うときと、全く同じです。
具体的に、どのような商品があるのかと言いますと、TOPIXに連動する「TOPIX連動型
上場投資信託」、日経225に連動する「ダイワ上場投信−日経225」、また東証電気機器
株価指数や、東証銀行業株価指数に連動する商品、TOPIX Core30に連動する商品などが
あります。
通常の投資信託よりも低コストで取引が出来るのと、資金があまりないという人には
ETFのミニ株を扱っている証券会社もあるので、それを利用すると良いと思います。
BRICsというのは、経済成長が著しいブラジル(Brasil)、ロシア(Russia)、インド(India)、
中国(China)の4ヶ国を指すレンガ(brick)をもじった造語です。
アメリカの証券会社ゴールドマン・サックス社が「BRICsとともに見る2050年への道」という
投資家向けレポートで初めて使われて以来、広く使われるようになったということです。
株の世界でも、この4ヶ国は、今大注目を浴びています。
現在、この4ヵ国の人口の合計は約26億人で、全世界の人口の4割強にもなっています。
また国土が広く、天然資源も豊富なので、さらなる急成長が見込まれることから、投資の
対象になっています。
BRICsの株式市場は先進諸国並とはいかないまでも、銘柄数や株式時価総額において、十分な
レベルに達しているということです。
でも個人で、BRICsの個々の株式に投資するのは大変です。
中国株やインド株は証券会社を通して、個人で投資していくことも出来ますが、4ヶ国すべてに
投資したいということになれば、証券会社から、いくつかの投資信託の商品があります。
BRICsの株式市場を投資対象としたファンドで、人気を集めているようです。