かわえうた 

3rdアルバム「letters」
いよいよ9月10日発売です~☆
8曲入りでお得な2000円!

1123 渋谷タカギクラヴィア “松濤サロン”

2007年11月25日 | LIVE
川江美奈子スペシャルライブ&トーク
日程:2007年11月23日(金・祝)16:00開演
会場:渋谷タカギクラヴィア“松濤サロン”

渋谷区の超高級住宅街のはずれにある今回の会場
50名という参加人数からすれば、通常のインストアー・ライブ
の感覚ですが、違うのは・・・

道路とは、機材搬入用のガラス扉で遮られただけですが
天井や左右の壁は、ちゃんとした音響施設としての造りになっていて
簡単な照明機材や音響機材が使えるようになっている部屋でした。

そして何より違うのは、多分この部屋の環境に
ちゃんとセッティングされているんであろう、
「タカギクラヴィア」と刻印された、グランドピアノ。
BARKS用の映像を撮る、家庭用のビデオ・カメラが3台。
そして、NHKのTV用VTRカメラ・クルーが2・3人、
これは、例の「プロフェッショナル・仕事の流儀」スタッフでしょうネ
武部さんの回、まだ未発表ですが本当に楽しみです。

開演までの間は、
頂いた、1207川江の森「夜想フ会」の告知チラシをワクワクと眺め
アンケート用紙に「ギャンちゃんへの質問」を書いてました。
ライブのあと、この質問にギャンちゃんが答える、トーク・コーナーが
あるらしい・・・


■定刻をちょっと過ぎたところで
ライブ会場のように(?)客席側の照明が落とされ
ピアノにライトが落ち、ス~ッと音を立てて会場が本番モードになりました。

「ドリーのお姉さん」のMCの後、
紫色のミニドレスに網タイツ、髪は山野楽器の時と同じ前上げダンゴ状態。
席とギャンちゃんの距離がとても近く、閉鎖された空間なのでさらに近く感じ
普通に話せば声は聞こえちゃうので
「ギャンちゃ~ん!」て叫ぶほどの事もありませんでした。

そして1曲目、何度も書いてますが
イントロのピアノが本当に綺麗な曲

1.誰かが誰かを
そのピアノの音とギャンちゃんの声が会場に流れ出したとたんに
とっても清々しくて、ちょっとヒンヤリした清潔感あふれる空気が流れました。
組んでた腕をあわてて解いて、ひざの上の合わせました。

この凛とした音と、もうすぐ来るであろう
ギャンちゃんの暴走&ポイズン・トークとのカタルシスが
ギャンちゃん最大のカウンター・フックであり
曲の中に様々なフックを仕掛けて、心に投げかける窈ちゃんとは違い
ちょっと理解に時間がかかり、迷宮に迷いこむ原因です。
神と悪魔、毒と媚薬、花と棘・・・こういう歌世界は
異性・同性を問わず、心にちょっと隙間があると入り込んできて
なんともいえない快感を与えてくれます。 


で、案の定
終わって10秒もたたないうちに
「こんばんは~、あ!こんにちはか!?~うぎゃ」と
一転して会場は爆笑と拍手のうず・・・
奇妙な世界だな・・・でも、ものすごい「ツカミ」だ。
と、笑いながら頭の中が妙に冷静な、歌会の始まりでした。

「お休みの貴重な時間に会いに来てくださって、ありがとうございます」
「抽選に応募して?当たったラッキーなみなさん・・・
お待ち申し上げておりました~」
ギャンちゃんも初めての会場らしくて
凄く客席がよく見えるってビックリしてました。
「今までにない不思議な気持ち」とか言ってましたが
自分よりお客さんが緊張してない感じなんで、
それにあやかってお付き合い下さい・・・と
相変わらずのまったりMCで、始まりました。


そして、なんと
ギャンちゃんの曲のなかでも「誰かが・・・」に負けず劣らずの
強烈なピアノ・イントロをもつこの曲が、続けて演奏されました。
「最近リリースしてから、あんまりライブではやってない曲」
って紹介で・・・

2.旋律
この硬質な単音のイントロは、ホント強烈!
「ピアノ」買ったひとでも
こっちの方が入り込み易い人って、結構いそうです。
ギャンちゃんの描く「雨」は、いつも想像を絶する美しさです、
僕は、リドリー・スコットの映画「ブレード・ランナー」の
「雨」をいつも想起してしまいます。

そして、こんな美しい曲のあと・・・

「あの~今日は、珍しく
話すこと何にも考えて来なかったんです」でまたギャハハ!
「皆さんの顔を見て・・・出たとこ(勝負?)・・・」だそうです。

「私は・・・ちゃんと睡眠時間をとって、朝は早起きで
朝の15分の連続ドラマを必ず見るのを日課に」なんて話があり、
今朝は、ヒューイ・ルイスの「カップル・デイズ・オフ」を聞いて
テンションをあげて来たらしい・・・気合入ってます!

「冬の朝、起き辛いときは、私のこの曲でも聞いて
暖かくなっていただければ・・・冬の一曲を」
凄いイントロ2曲が続いたあとは、いきなりイントロなし
ギャンちゃんのボーカルから入る冬の名曲。

3.ぬくもり
グランド・ピアノならではの、ピロロ~ンってタッチ始まった
わりとリラックスした感じの、今日の「ぬくもり」でした。
でも、その分
ギャンちゃんの声がいつにも増して暖かく響きわたりました。
さりげなく「暖かい言葉」を織り込んだ詩が「巧」です♪

そして「ピアノ」

「この曲はタイトルを「ピアノ」にしたけど
「ピアノ」についての歌ではなく・・・
極端に言っちゃうと、ピアノじゃなくても良かったんですね
なんか、もしかしたら近くにあるかも知れない大切なもの
具体的なものじゃないかも知れないけど
大切な人を思うとき、その間をつなぐもの・・・
に置き換えて聞いていただくのもいいかと思って書きました」

「今日はこんなに大そうな本物のピアノでやるので・・・
特に意識する事はないんだけど、ちょっと緊張します、
とっても幸せな事です」と言って歌い始めるのかと思いきや・・・

「ここで、ちょっとお水を飲みます」

思わず「偉い!」って思って拍手しちゃいました。
「そう、私の中では水を飲めるようになったというのは大きな進歩で・・・」
ギャンちゃん流石、自分でわかってました。

そして・・・始まりました。

4.ピアノ
何回目のライブか忘れましたが
この曲は、歌うほどにギャンちゃんの声が明るくなります。
あの千葉イクスピアリのお披露目は、僕ら自身の問題もあったけど
あまりに重い曲として現れて
あの日から時が経つにつれ、やっぱり曲が一人歩きして来てるんだな
・・・と実感。名曲ならではの運命。

と、終わったあと珍しく、そして「ピアノ」では初めて
もう一度、この曲について神妙に話し始めました。

「この曲は悲しい曲ではなくて、明日があるなら
清々しい気持ちで歌っていけるような歌にしてゆきたいなと思ってます」
「みなさんも、ちょっと行き詰った時とか
明日に希望が見出せないときに、ちょっと聞いてみてください」
「きっと別れとか、そういうことを真正面から見ることで
逆に気がつくことがいっぱいあるな・・・と
私も思った一年でした」

と、なんか勝手に締めくくってまた笑われてました。

多分、歌いながらイロイロ考えていたんでしょうかね?
ピン!ときたのかな?
「ピアノ」が歩き始めた瞬間でした。

ここで「夜想フ会」の告知があり
会場の説明や、まだ内容が1割ぐらいしか決まってなくて
なんて話があり
「ここからが勝負」だそうです。期待してます。


「そして次の曲で最後なんですね」
「え~!!!」
・・・に対し 
「私もちょっと短いかな?って思うんですけど」っていう
いかにもギャンちゃん!の返しがあり・・・

本当にずっと長く付き合っている曲
どんな時でもピンと来るとこがある曲
との紹介で・・・

5.ずっとはるかあなたと
「ピアノ」が出来たことで、ひとまわり大きくなった名曲
・・・にして、ギャンちゃんの不変のテーマを解きほぐす重要曲。
ギャンちゃんが大きくなるにつれ、ずっと寄り添う曲です。


 と、終わったところで
ピアノの前にイスが置かれ、「ドリーのお姉さん」とギャンちゃんが座り
みんなの質問に答える「トーク・コーナー」が始まりました。
緊張気味の「ドリーのお姉さん」に比べ
ライブが終わり、すっかり緊張感がなくなり手足ブラブラ状態のギャンちゃん
ご自分でも言ってた通りの「暴走仕切り魔」が、ここから暴れ始めました。

書くと長くなるので省きますが
自分で「ドリーのお姉さん」って勝手に紹介し始めるし
どっちがMCなのか解らない、腰の据わった貫禄ある
トークの楽しいお時間でした。

「ピアノ」のレコーディングの話や
ぐりこさん、キラ星さんや、めいさんの質問に、とっても丁寧に
らしく答えていただきました。

「ピアノ」について
「もうあんまり、ヘビーな話はするつもりなない」って言ってたのが
らしくて、
そのヘビーな時に
「大好きなレコーディングの時間を入れてくれてドリーに感謝」
みたいなことも言ってました。
また、黒猫のジャケット写真が、実は狙いではなく
デザイナーさんが偶然もってきたモノであることも「へえ~?」でした。

ただ、それでも「ドリーのお姉さん」がなんとなく???で、
妙に盛り上げようともせず、短時間で終わらせようとするので
「????」と、思っていたら・・・

 ここで何と
「フォト・セッションを行いま~す」コール!
会場の50人が、全員ひとりずつギャンちゃんとの2ショット・ポラを
撮り始めました、もちろんひとことふたことみんな話して握手して・・・
それはそれは、幸せなひとときでした。
オマケにクリスマス・プレゼントまでいただいちゃって~☆

ピアノを弾きまくった後の、サイン会は山野楽器でもちょっとキツそうでしたが
こういう、ファンとの交流ならちょっとは楽なのかな・・・と、思いました。
誰の発想なのかは分かりませんが、ギャンちゃんのライブの根底にいつも流れてる
スタッフの方々の、ファン最優先の考え方や、
ファンの立場になったお仕事の様子には、本当に頭が下がります。


■オフ会の会場のオープン待ちをしている間に、
調度、ギャンちゃんが会場から出てきて「お疲れさま」の挨拶も出来ました。
決してギャンちゃんを待っていたのではなく(スミマセン)
店が開くまでの時間をつぶしていたんですが、
そのリンク具合にも、今日の日のスペシャルの名残を感じました。
こういうつながりの嬉しさは、「考えすぎ」と言われようが嬉しいもんです。

ライブは時間や演奏曲数、会場の大きさや客数ではないな・・・
と、改めて感じました。

最後の最後のメッセージとして
「もし、万が一私がすご~く大きなステージで歌うことになっても、
このぐらいの距離で歌う場所はもち続けたいと思います。
これからも歌、聞きに来てください」
みたいなこと言ってくれました。

みんなそういう事は言うけど、ギャンちゃんの言葉にはとても重く深いものがあり
僕の心には、ひとつの約束と決意として「ズン」と音をたてて残ったのでした。

今夜初めて「心に決めた」ファン、多かったと思います。

end
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