晴れ時々APE

ただより高いものはものはない…

雀鬼

2008-05-01 01:11:50 | 麻雀・競馬
この世の生が完全であった時代には誰も価値ある人間に敬意を払うこともなく、
能力ある人を敬うこともなかった。

支配者とは樹の天辺の枝にすぎず、人民は森の鹿のようだった。

彼らは誠実で正しかったが、自分たちが「義務を果たしている」という
認識はなかった。
彼らは互いに愛し合い、しかもそれが「隣人愛」だとは知らなかった。

彼らは誰も欺くことはなかったが、それでも自分たちが「信頼すべき人間」だとは
認識していなかった。彼らは頼りになる人間だったが、それが「誠」だとはしらなかった。

また与えたり受けとったりしながら、自由に生きていたが、自分たちが「寛大」だとは知らなかった。

このゆえに彼らの行為は語られたことがない。

彼らは歴史を作らなかった。




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