ＣＬ５００の整備もサスペンション関係にへと移ります。タイムリミットがあるため連日連夜遅くまで作業は続きます
サスペンション関係ではＡＢＣのショックアブソーバーのみならず、ストラットアーム・ロワアーム・ボールジョイントの全てを取り替えます。
しかし足回りを分解する前から困難が待っています。フロント右ローターを固定するボルトの頭が無残にも、潰され工具を使って取り外す事が困難となっています。恐らく以前ブレーキを交換した所がネジを斜めに入れてしまったようで、ネジが途中で止まってしまい切れたのか、入りきらなかったことで頭を潰したのか定かではありませんが、次にここを触る人は運が悪かったと諦めるしかありません
何とかローターを取り外しフロントのアーム類からブッシュ、そしてお宝のＡＢＣサスペンションを交換いたします。取り外したショックは上部が剥離しています。ショック一本当たりの重量は結構あり、フロントで１０ｋｇ強ほどあるので、キロ当たりフロント25,000円とかなり高価になります
サスペンションの全てを交換できたところで、ＡＢＣオイルを入れ替えます。この時ＡＢＣのフィルターも交換いたします。
エンジンマウントも取り外して新品と比べてみればご覧の通りです。これだけマウントがつぶれると、エンジンの振動は嫌がおうにでも室内にまで伝わってきます。同時にミッションマウントも交換いたします。
シフトロックのカムが一旦折れてしまえば、シフトは全く動かなくなり車を動かせなくなります。そうなると厄介で積車に載せ修理工場へも運ぶ事が出来なくなります。そこで転ばぬ先の杖として、ミッションのシフトロックを強化タイプへと交換することで、今後そんな心配もご無用です
同じく転ばぬ先の杖としてクランク角センサーの交換を致します。これが悪くなるとエンジンが突然止まったり、エンジンが始動できなくなるなどの症状が出ます。これもこのまま使用していれば、いずれかは必ずといっていいほど出る症状です。これも交換することでしばらくは心配することはありません。
硬く硬化してしまったホース類も新品に交換です。こういったボースがひび割れる事からエアーを吸ってしまい、エンジンの振動が出たりと調子が悪くなります。今回は同様な状態のホースを数本交換いたしました。
オーナー様がほとんど手を加えていないと言われていたほどで、今回は徹底的に手を入れてあげます。このほかにもＡＴオイルの交換からデフオイル、エンジンオイルに至るまで油脂類からブレーキに至るまで、掘れば掘るほど怪しいところはドンドン出てきます。最後にはオーナー様に相談する事もなく、事後報告となったところもあったりと徹底できです
約２週間に渡りお預かりさせて頂いていたにも関らず、オーナー様にお渡しする際には更なる次回メンテナンスの予定が組まれる程でした
お待ちどう様でした
