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シゲチャンの山と花の日記

中高年登山とガーデニングを始めました

秩父御岳山と猪狩山を結ぶ山旅

2008-05-03 08:36:20 | Weblog
 【各写真の上でクリックすると写真が拡大します】

秩父御岳山は、木曽御嶽山の王滝口を開山したこの地(秩父大滝村)出身の普寛上人が開いた山で、木曽御嶽山の兄弟とも言える信仰の山で、もう一方の猪狩山は、日本武尊命が東征の折、この地を荒らす猪の群れを退治したと言われる所で、どちらも由緒ある山。また、猪狩山にはイワカガミを大型にしたイワウチワが群生していると評判の山。
今回は、この二つの山を結ぶ次のコースとした。

古池集落ー(0:05)-猪狩神社ー(0:45)-奥宮ー(0:15)-猪狩山ー(1:20)-強石分岐ー(0:03)-秩父御岳山ー(1:20)-落合集落





秩父鉄道終点・三峰口駅よりバスで古池集落へ。ここから歩き始める。
古池周辺は、まさに山里の春到来の感あり。
サクラ、カイドウ、ハナズオウ、ウメ、モモ、レンギョウ、ユキヤナギ等、彩々の花が咲き、まさに百花繚乱の体。

すぐ鳥居が現れ急な石段を上るとイザナギ、イザナミ、ヤマトタケルノミコトを合祀した猪狩神社に到着する。 道中の安全を祈願し神社の左側から山道に入る。

ここから、いきなりの急登で、猪狩神社奥宮まで息つくヒマもない。
杉木立の中、ジグザクに作られた落葉に埋もれた山道を喘ぎながら登る。
足元に各種スミレ、ミミガタテンナンショウ、カキトオシ、ハルリンドウ等が咲く道を黙々と行く。 山道にピンクの落花が散っているので見上げると、そこここにミツバツツジが咲いている。 鮮やかなピンク色で、周りの木々が芽吹いていない中で、そこだけがパッと明るく浮き立っている。
立ち止まり一休みする場所もないような細く急な道を木に掴りよじ登るようにして行く。 神社から45分辛抱の登りを続けると数個の祠のある奥宮のピークに着く。



そこは小広場で、満開のミツバツツジに囲まれている。
アセビの白い花も見られる。

一休み後、西側のヤセ尾根を猪狩山へ向い進む。
白いアセビとピンクのミツバツツジが咲く尾根道を少し下り、アップダウンを繰り返し進むと約20分で猪狩山山頂に着く。





狭い猪狩山山頂には、山頂を示す道標も三角点もなく、ウッカリすると通り過ぎてしまうような所。
ヒョット山頂の北側をみると白い可愛い花が咲いているのに気がつく。
イワウチワだ。 コイワカガミを大ぶりにした花で、ギザギザのフリルが可愛らしい。北の急斜面を覗き込むように見ると、この白い花が点々と咲いている。
この山行のお目当ての一つが、このイワウチワに出会うことであったが、満開の花の時期に合わせることは難しく、また、日陰に咲くこの花は、北の急傾斜にあり遠くから眺めるものと思っていたが、すぐ近くで群生した姿を見ることができ、ラッキーの一言。好運に感謝しカメラに収める。




猪狩山から秩父御岳山への道は、両方の山をつなぐ尾根道で、緩やかに上下を繰り返す。概ね道の左側(南)は植林の杉林、右側(北)は広葉樹の雑木林。
足元には、ポツポツ、カタクリが精一杯花を反り返らせ春の日を浴びている姿が見えるようになり、右の雑木には点々とヤマザクラが白く咲いているのが見える。
広葉樹林も芽吹き始めており、山が新緑に覆われるのももう間近か。

突然、視界が開け、林道に出会う。地図には未だない道で、横切っている林道の先に山道が続いている。木々が開けた向こう(右前方)に大きなヤマザクラと三角形の山が見える。目指す秩父御岳山のようで、三角形の左半分が濃い杉林、右半分が淡い雑木林に色分けられている。

ここから暫く進むと、山の斜面を斜めに横切るように作られた急な道となる。
秩父御岳山への登りである。暫く緩やかな尾根道が続いたので、この急登は堪えるが、急がずゆっくりと登る。 やがて強石方面への分岐が現れると、頂上も間近。

鳥居をくぐり、左右の狛犬が守る普寛神社奥宮が祭られた秩父御岳山山頂に至る。
ここの山頂も狭いが、展望は良い。
北側には、ギザギザの山容は両神山、その右隣には2月に登った四阿屋山が続く。
浅間山が両神山の右には望めるハズだが、今日は春霞の中、とても無理か。
南側は、秩父湖が望め、その左に雲取山、飛竜山、三峰山、白石山等奥秩父の山々が見える。

人が多いと狭い山頂は休む所もない感じだが、今日は平日、訪れる人もない山頂を独占し展望をおかずに昼食、大休止とする。
フッ傍らを見ると社の裏手に黄色いヒカゲツツジが咲いていた。ヤマツツジ、レンゲツツジ等赤色系のツツジは多いが黄色のツツジは珍しい。


昼食後、落合集落へ向かい下山開始。
南西へ向う道は痩せた岩稜の道。鎖やロープが設えられており、これらに掴り慎重に下る。鎖場を下りきると、杉木立の道に下り立つ。ガイドブックでは、この辺りにカタクリの群生が見られるとあるが、全く見当たらず。
この辺りの杉は大きく育っており、杉木立の中、伐採作業のためか幅広い急な道が続いている。












コマメに立てられた道標に従い、急な道を下ると再びトンネル脇の林道に出会う。
トンネルには普寛トンネルの名があるが、ここも地図にはなく先程の建設中の林道が続いているようだ。
トンネル脇の山道を更に下るとやがて道は沢に近づいていく。沢の縁にはニリンソウが目立つようになり、また、スミレやミヤマキケマンも多くなる。
左岸を渡る辺りの沢に、大きな岩の上を走り下る滑滝が現れる。
この辺りは、新緑が進んでおり、気持ちよい沢沿いの道。道に設けられた丸木の間から白いヒトリシズカの花が覗いていた。

再び沢を右岸に渡りかえし、右岸を進むと車道に出る。もう落合も近い。
普寛上人を祭る普寛神社に立ち寄り、今日の山行の締めくくりとした。


今回の山行は、猪狩神社奥宮への登り、秩父御岳山山頂直下の登りと急登があり、大いに汗をかかされたが、イワウチワを始めいろいろの花に出会え、春の山を満喫した山旅であった。




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