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為替介入限度額31兆円から46兆円に引き上げ

2011-09-30 14:20:30 | 相場動向
 [東京 30日 ロイター]  安住淳財務相は30日朝の閣議後会見で、2011年度第3次補正予算で、為替介入の原資となる政府短期証券(FB)の発行限度額を15兆円引き上げるよう指示したことを明らかにした。同時に、為替市場動向を監視するため主要金融機関に課している持ち高の報告義務を、12月末まで延長する方針も示した。

 <持ち高報告も12月まで延長、ドル76円台「経済に冷や水」>

 財務省によると、FBの発行限度額は現在150兆円で、8月末段階の発行残高は119兆円。3次補正が成立すれば、今後の為替介入の原資は現在の31兆円から46兆円と過去最大規模に膨らむ。いわゆる介入枠の上限を引き上げるのは、昨年末に策定した11年度の本予算以来。

 8月に導入した円高対応策で、9月末までとしていた持ち高報告の期間も12月末まで延長する。財務相は「足元で一方的に偏った円高の動きが続いている。日々の為替市場のモニタリングをする上で極めて有益なひとつの情報」と延長の背景を説明。こうした対策を通じて「為替市場のモニタリング強化を図り、機動的に投機的な動きがないか監視していくとともに、あらゆる措置を排除せず、必要な場合には断固として行動していく」方針を示した。

 財務相はドルが76円台で推移する現在の為替水準に関し「日本経済の上昇志向に冷や水を浴びせかねないレート。ここに投機的な動きが加わるのは何としても防がないといけない」と表明。「機動的に断固たる措置を取るのに、十分な対応をするため措置を指示した」と説明した。

 さらに財務相は、フィンランドに続き29日に独連邦議会が欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の機能拡充法案を可決したことに言及。「ギリシャ救済のスキームが固まってきた。欧州が市場に安心感を持たせることが、為替の適正化に大きく役立つ」と評価した。その上で「ギリシャに対する市場の見方は大変厳しく、底の抜けたバケツのような状態ではないかとの不信感がある」として、一義的には欧州当局による対策が不可欠との認識を重ねて示した。

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