大震災で浄水器は使えるか

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【余談】水の値段

2012-02-21 21:44:51 | 知っておきたい水の知識

最近は、ミネラルウォーターを購入して水道水をほとんど飲まない人が増えているようです。

また家庭用のウォーターサーバーも普及しているようです。

 

個人的にはミネラルウォーターはあまり感心していません。

出かけ先などで自販機やコンビニでお茶やジュースの代わりに買って飲むのであれば大いに結構だと考えているのですが、

日ごろ家の中で飲む水や料理に使う水もすべてミネラルウォーターを使っている人がいたら少し考えて見てほしいなと思うことがあります。

 

ミネラルウォーターの購買層の人は、健康に気を使っていて、さらに環境にも気を使っている人が多いというイメージがあります。

しかしながらミネラルウォーターが健康や環境によいものとは決していえない事実があります。

 

ミネラルウォーターの原料は水です。当たり前ですね。

この水をどこからくみ上げるかというと、そのほとんどがメーカーが所有する土地の地下から吸い上げています。

 

日本は非常に水に恵まれた場所がある国です。各メーカーもそのような場所を選んで工場を建てているのでしょうが、

日本中で消費される水が特定の場所で集中してくみ上げられるとその地下水が枯渇して地盤沈下を起こす可能性があります。

 

また水は比重が重く、体積あたりの重量が重いものの代表格です。

この重たい水をペットボトルにつめて、日本各地に送るエネルギー消費量はいったいどれくらいになるのでしょうか。

ましてや輸入されているミネラルウォーターなどは遠い国からはるばる送られてきます。

日本人が飲むミネラルウォーターだけでいったいどれだけの温暖化ガスを排出していることになるのでしょうか。

 

もし水道水の水がキレイでおいしくて、誰もミネラルウォーターを飲むことがなかったら、

これらの膨大なエネルギーは無駄に消費されずにすんでいたはずです。

 

少しペットボトルの厚みを薄くしてエコをアピールするだけでミネラルウォーターがバカ売れしたりしている一方で、

その裏でどれだけのCO2ガスを出していたのか考えてみれば、

地球に優しいということばがどれだけ欺瞞に満ちた言葉であるかがわかっていただけると思います。

エコのつもりがエゴに踊らされてただけになってはいないでしょうか。

 

また、水道水とミネラルウォーターの値段の差がいくらになるかご存知でしょうか。

東京都の水道水の値段と一般的な市販のミネラルウォーターの値段は、

実に1000倍の開きがあるのです。

 

東京都水道水料金 1m3あたり180.6円(水量10m3未満、呼び径13mmの条件)

ミネラルウォーター 500mlあたり100円で計算すると

 

1m3=1000000ml

1000000÷500=2000倍

 

1m3のミネラルウォーターの値段は

2000×100=200000円

 

ミネラルウォーターと水道水の値段の差は

200000円÷180.6円=1107.4倍

 

 

ミネラルウォーターに水道水の1000倍もの価値が本当にあるのでしょうか。

ミネラルウォーターの作り方はくみ上げた水を浄水処理して、味を調整するために少しミネラル分を添加しているだけに過ぎません。

その量も本当に微々たるもので、ミネラルウォーターからミネラルを補給していると漠然と考えているとしたら見事に裏切られることになります。

 

参考資料⇒ミネラルウォーターwikipedia

 

水道水だって浄水器をつかって不純物と臭いを除去してしまえばほとんど差がない品質の水を得ることができます。

ミネラルが足りないというなら麦茶にして飲めば十分に摂取できるというだけの話です。

市販のにがりをちょっと入れてもいいですね。ミネラルの主成分はマグネシウムやカルシウムなどですからほとんど同じようなものです。

そもそもミネラル分は食品からとるのが一番ですが。

 

健康によいというイメージも疑う必要があります。

ミネラルウォーターの水質基準は水道水よりも管理が緩く、含まれる砒素の濃度が水道水よりも5倍も緩いという実態があります。

飲料水としてしか使用しないと想定されているため水道水よりも規制が緩いためですが、

残念ながら水道水よりも安全性に疑問があるといわざるを得ません。

 

個人的にミネラルウォーターは、健康的なイメージだけで水を高く売りつけているようにしか思えません。

 

浄水器を使えば、一本のカートリッジで約450Lの浄水をつくることができます。

これを全部ミネラルウォーターとして購入したとしたら、いったいいくらの金額になるのでしょう。

 

仮にコンビニで500ml100円で売っているとすると、90000円も支払うことになります。

浄水器ならカートリッジ1本2~3千円程度です。

参考資料⇒三菱レイヨンクリンスイホームページ

 

味の違いがあるかないかわからないくらいのものにそれだけの金額を払うのはあまりにももったいない話だと思います。

 

ミネラルウォーターのメーカーは本当にウハウハ状態だったでしょうね。これこそまさに水商売。

夜の水商売ならまだいい気分にさせてくれるんですけどね。

 

ポット型浄水器 浄水性能比較データ

 


【余談】塩素では死なない病原虫

2012-02-20 22:13:04 | 知っておきたい水の知識

水道水の作り方で述べたように、水道水は砂で不純物をろ過して、完全に取り除くことができなかったバクテリア類を塩素消毒によって殺菌しています。

これによってしっかり塩素濃度が管理された水道水であれば、水あたりをおこすなどということは考えられないはずでした。

 

しかし、これを覆す事件が平成14年(2002年)に北海道で発生しました。

スキーの修学旅行に来ていた高校生らが集団で腹痛、下痢、発熱などを訴え、医療機関で受診する事件が起きたのです。

 

患者からは大方の予想を裏切って、一般的なな食中毒の原因といわれるバクテリア類は検出されず、

その代わりに、同地域の保険所による検査で検体からクリプトスポリジウムという病原性原虫が検出されました。

 

驚くべきことにこのクリプトスポリジウムは次亜塩素酸ナトリウムによる塩素消毒が効かないものだったのです。

 

こういったケースは非常に稀なケースなのですが、

現状の水道水を作る方法ではこのクリプトスポリジウムを完全に除去することはできず、

今もこのような事例が発生するリスクがある状態が続いています。

 

 

しかし、浄水器を用いた水道水であれば、

このクリプトスポリジウムも物理的に除去することが可能です。

 

クリプトスポリジウムは3マイクロメートルから8マイクロメートルほどの大きさですので、

中空糸膜フィルターを用いている浄水器の公称孔径0.1マイクロメートルの実力であれば、余裕で除去できる大きさです。

 

塩素で殺菌されなかった原虫もしっかりと除去して、

残っている塩素もしっかりと除去をする。

こういった点でも浄水器は水の安心に役立っていると思います。

 

 

 

 

 

ポット型浄水器 浄水性能比較データ