医療機関で主流となった電子カルテですが、そのシステムに種類があることはご存じでしょうか。
一つ目が「オンプレミス型」です。
オンプレミス型は、医療機関内でサーバーを保有・管理しインターネットを使わない状態、いわゆるオフラインでカルテを使用できるシステムです。情報漏洩の心配がない点が特徴です。電子カルテが使いやすいよう、医療機関ごとに自由に中身をカスタマイズすることができます。開発企業がカスタマイズの要望に対応してくれたり、管理の点でもサポートしてくれます。オフラインのため、定期的にシステムのアップデートやデータのバックアップなどを行う必要があります。また導入時、院内にサーバー設置が必要なため、数十万円の導入コストがかかります。
もう一つは「クラウド型」と言い、こちらはサーバーを保有せずオンラインでカルテを使用するタイプです。
クラウド業者のインターネット上のサーバーでデータを保存・運用するため、データ紛失の心配はありません。安定したインターネット回線さえ整っていれば利用できます。こちらは常にオンラインのため、院外からもデータにアクセスが可能です。そのため、訪問診療時や他の医療機関との連携などが期待できます。また、アプリなどで患者本人と連携することも可能です。もちろんセキュリティ対策は取られていますが、オフラインであるオンプレミス型に比べるとセキュリティ強度は落ちます。導入時のサーバー設置等が必要ないため、低コストでの導入が可能です。
導入コストやカスタマイズ、セキュリティ強度などシステムごとの強みが違います。それぞれの特徴やリスクを理解した上で、吟味して導入する必要があるでしょう。
今回種類について初耳だった方や、種類は知っていたがあまり深く知らないという方は、電子カルテに特化したサイトを見つけたのでこちら(http://electronic-medicalrecord.com)を見ていただければと思います。