鯖虎亭銀次郎でございます

本日も晴天なり

詩とメルヘン

2011-07-30 07:49:56 | 今日の出来事
母校の坂をのぼる制服の後ろ姿を追い越しながら

思い出しました

ご存知の方もいるかと思います

やなせたかし先生が編集長をされていた「詩とメルヘン」

という オーディション雑誌がむかしありました

その中の 一編の詩をおもいだしたので 紹介しますね



夢の跡



僕らのそれは

落ちこぼれて行き場のないやつらの

シュウヨウジョだった

一クラスわずか三十人足らずの

一学年二クラスきりのおんぼろだった

大人たちの多くは名前を口にすることさえ嫌った

それでも僕らはそれを愛した

わけのわからない数学なんかより

もっと教わりたいことがあった

ひまつぶしの生活指導よりもっと

やってほしいことがあった

この落書きだらけのオンボロ校舎は

僕らの大事な城だった

僕らの武器は幼い夢と向こう見ずな悪あがきで

先生や大人たちの武器は前例と常識だった

時が過ぎて僕らは 嫌いだったはずの大人になった


久しぶり坂を登る

校舎に会う

夢の跡にあう


私たちの頃とはスカートの丈も髪の色も違う

今の子供たちも私たちが抱えていたような

夢や 希望や 漠然とした不安を抱えて

いるだろうか


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