藝藩志・藝藩志拾遺研究会

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竈門炭次郎という名前について

2020年11月11日 21時07分36秒 | オピニオン的解説
書くに当って先に云って於くと、
世間では「鬼滅の刃」が流行っているらしいが、
どうも見る気にはなれない。
だから内容は洩れ聞く程度の知識です。
どんなに緻密に考えて描いていても、
オカルト的な物語は低層世界を描いているに過ぎないからだ。
そういう世界に同通したくもないし。
そもそも鬼というのは、実際に居るわけではない。
鬼そのものは、人間の心を映像化して表現したものなのだから。
見ながらツッコミ入れてしまう様では、
描いている内容に入っていけない可能性も高い。

扨、表題の「竈門炭次郎」だが、
「そこまで言って委員会NP」で、
「鬼滅の刃」を全く見た事の無いパネリストから、
「登場人物の名前が難しい。何であんな難しい名前にしたのか。」
という声が上がったが、誰も答えられなかった。
現代では日常で使われる事は殆ど無い漢字なので、
無理もないかなという気はする。

現在では「釜」という字に置き換えられていて、
海水から食塩を作り出す為の釜から来ているという説明もあるが・・・。

「竈」と聞いてまず一番に思い浮かべるのは「日本書紀 神代上」。
伊弉諾、伊弉冉が國産み、神産みをする場面で3回のみ出てくる。
國産み、神産みの話自体が呪術的要素を感じさせる内容であるが、
注目すべきなのは、その字。
「竈」(かまど)の旧字は「龗 」と書く。
「竈」では判らないが、「龗 」だと解り易い。
上半分は  (霊のバリエーションのひとつ
下半分が 龍 になっています。
*因みにの下半分は霊媒…巫覡(ふげき) を意味します

竈の火を龍に見立てているという見方をするなら、
竈の神様は火龍であるという事を表わしていることになります。
昔は竈の神をお祀りしていたので、
呪術的要素を感じるというのは立派に根拠があるわけです。

つまり、竈門炭次郎という名前は何となく付けたわけではない。
なので、もっと簡単な名前にすれば良いというものではない。
これくらいの解釈は話題にして欲しかったですね。




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