書くに当って先に云って於くと、
世間では「鬼滅の刃」が流行っているらしいが、
どうも見る気にはなれない。
だから内容は洩れ聞く程度の知識です。
どんなに緻密に考えて描いていても、
オカルト的な物語は低層世界を描いているに過ぎないからだ。
そういう世界に同通したくもないし。
そもそも鬼というのは、実際に居るわけではない。
鬼そのものは、人間の心を映像化して表現したものなのだから。
見ながらツッコミ入れてしまう様では、
描いている内容に入っていけない可能性も高い。
扨、表題の「竈門炭次郎」だが、
「そこまで言って委員会NP」で、
「鬼滅の刃」を全く見た事の無いパネリストから、
「登場人物の名前が難しい。何であんな難しい名前にしたのか。」
という声が上がったが、誰も答えられなかった。
現代では日常で使われる事は殆ど無い漢字なので、
無理もないかなという気はする。
現在では「釜」という字に置き換えられていて、
海水から食塩を作り出す為の釜から来ているという説明もあるが・・・。
「竈」と聞いてまず一番に思い浮かべるのは「日本書紀 神代上」。
伊弉諾、伊弉冉が國産み、神産みをする場面で3回のみ出てくる。
國産み、神産みの話自体が呪術的要素を感じさせる内容であるが、
注目すべきなのは、その字。
「竈」(かまど)の旧字は「龗 」と書く。
「竈」では判らないが、「龗 」だと解り易い。
上半分は (霊のバリエーションのひとつ)
下半分が 龍 になっています。
*因みに霊の下半分は霊媒…巫覡(ふげき) を意味します
竈の火を龍に見立てているという見方をするなら、
竈の神様は火龍であるという事を表わしていることになります。
昔は竈の神をお祀りしていたので、
呪術的要素を感じるというのは立派に根拠があるわけです。
つまり、竈門炭次郎という名前は何となく付けたわけではない。
なので、もっと簡単な名前にすれば良いというものではない。
これくらいの解釈は話題にして欲しかったですね。