■ Eric Reed / Cleopatra's Dream (M&I, Japan, MYCJ30211, 2003)
01. Django
02. Teddy's Tune
03. Tea For Two
04. Lush Life
05. Effendi
06. Waltz For Debby
07. 'Round Midnight
08. Scandal
09. I Loves You Porgy
10. Cleopatra's Dream
11. Prelude To A Kiss
12. The Sorcerer
Personal : Eric Reed (piano) / Ron Carter (bass) / Al Foster (drums)
1970年のフィラデルフィア生まれの新鋭ピアノ、エリック・リードの「M&I」第一弾。ロン・カーター(b)アル・フォスター(ds)という70年代のピアノ・トリオの最高のリズムを従えた、リード自身にとってはやや時代を逆行したコンセプトの作品だが、ここでのロン・カーターが素晴らしい。ソロでの何気ないフレーズ、バッキングでの音数を省略したベースライン、そして、コードで奏でるカウンターラインと、明らかにレイ・ブラウンの後の「ベースの王者」は俺だ、とばかりにベースの持つすべての素晴らしさを披露してくれる。やっぱり、ロンって上手かったんですね。
リードも欧州のレーベルにおける、やや、無理からのハイテンション比べると、ずっとリラックスして内容的には全然いい。
リードもモーダルなアプローチを止めて、メロディランに注意した演奏を繰り広げている。ただ、急速調ではやや苦しいフレーズが目立つ。
ピアノ・トリオとしては、いままでのリードのベスト・プレイ。
フォスターの様々な「技」も場面場面で光っており、時代を隔てて、マイルス・バンドで活躍した二人のヴァーチュオーソの実力を見せ付けてくれる。(HMV)