野球小僧

町田樹 / フィギュアスケート・男子日本代表

「timshel (ティムシェル)」

彼は別名“氷上の哲学者”と呼ばれています。近世ドイツの哲学者ヘーゲルの「美学講義」が愛読書だとのこと。
氷上で自分を表現するフィギュアスケートとともに豊富なボキャブラリーによる独特の世界観を持っているようです。

「僕にとって現状維持は退化」
「さなぎからチョウへ、羽化するような進化をお見せしたい」
「昨日改めて気づきました。僕の立場は1歩でも下がれば、もうそこは死なんだと。SPの後に断崖絶壁を見ました。絶景でした。怖かったです」
「『おい、町田樹、どうするんだ!』と自分に挑戦状をたたきつけた」

哲学的で言っていることが難しいです。
でも、これらは自分が期待されていることを承知し、計算して発言を用意しているそうです。

「期待されるようになったので『ネタ』を考えていました。でも毎試合キャッチフレーズを作ることは、セルフプロデュースをする上でキーとしてやっていましたから」

そんな町田のショートプログラム(SP)は「エデンの東」。「エデンの東」はジョン・スタインベックの原作でジェームズ・ディーン主演映画でも有名です(とても古いですが)。

コネティカットの農家に長男として生まれたアダム・トラスク。暴力を嫌い、つねに平穏を求める従順な青年に育ったが、厳格な父サイラスの愛を渇望する腹違いの弟チャールズに虐げられ、辛い日々を送っていた。

このアダムには双子の息子アロンとカレブがいます。ただし、実はこの双子は弟チャールズが父親だったのです。
穏やかで優しいアロンと悪に惹かれたカレブ。ただ、カレブは父に愛されたいのですが、その思いは届かず、嫉妬したカレブはアロンに自分達の出生の秘密を暴露してしまいます。そして、ショックを受けたアロンは軍隊に志願し、戦地で命を落としてしまいます。

アロンの戦死のショックでアダムは倒れてしまいます。カレブはアロンの死に責任を感じ、自分の罪を父に告白し、許しを求めます。このときにアダムはヘブライ語で「ティムシェル」と呟きます。

「汝(なんじ)、治むること能(あた)う」と訳されるこの言葉。昨年の開幕前に今シーズンのテーマとして掲げました。

この「ティムシェル(timshel)」という意味は,元々旧約聖書で神がカインに言った言葉に含まれ、

「あなたは罪を治めるだろう」
「あなたは罪を治めなければならない」

という2とおりの説があります。

しかし、これを

「自分の運命は自分で切り開く」

と解釈したのが町田選手。その解釈どおり、シーズン前の“第6の男”から3つしかない出場枠をもぎ取る。

人間に自分の人生は自分で選ぶ権利があるとともに選んだ責任が与えられているのです。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
eco坊主さん、こんばんは。


第3グループ終了時点で2位。
第4グループは強敵揃いなので・・・


でも、まだまだこれから伸びて行くことでしょうから。
この先に期待です。


さあ、高橋、羽生に注目です(JST03:23)。


eco坊主
おはようございます。
おはようございます。


昨日の「ひるおび」で3人の特集やっており
そこで初めて「timshel (ティムシェル)」とか“氷上の哲学者”と呼ばれていることを知りました。
インタビューも取り上げられていましたが「なるほどなぁ~」と思いましたよ!
SPは残念ながら11位ですが、メダル圏内とは3.5ポイント差。
「自分の運命は自分で切り開く」ために頑張って欲しいです。


『フリー次第でメダルに手が届く位置にいると思うので、絶対にあきらめずに進みます。明日、バレンタインデーですよね。逆バレンタインデーにできるように頑張ります』
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