それとなく

fuku改めginsuisenです。
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源氏物語にますます

2008-04-23 21:53:48 | 雑記
源氏物語の1,000年紀とやらで、今年はあちこちで催しが多いとか。
我らが三田村雅子先生も、30の講演があるという。
残念だけど、検索しても、その概要がわからない。

先日は、そんな中の千葉カルチャーのレクチャーに行ってきた。
千葉・遠かったです。横須賀線で延々。降りてからまた広い道をだいぶ歩いたところに千葉カルチャー(三井ガーデンホテル千葉内)に。

この催しは千葉カルチャー主催の源氏1000年、記念講演。
その最初が三田村先生で「源氏物語のはじまり」桐壺の巻の仕掛けが副タイトル。
ホテルの一室に、13時からの始まりなのに、30分も前からみなさんいらしている。
結構お年の方も・・隣のご婦人は円池文子さんの本を持参、三田村先生って?などどと会話している。さらに隣の女性は三田村先生のフェリスで出した本を手に。
それを見た、さきほどの婦人が声をかけて・・そのうち、私も混ざってしまって、三田村先生のすばらしさを語ってしまった。
フェリスの本を持っている若いミズは、あちこちの講演会や公開講座に行っていてかなり詳しい。
どうやらかなりの源氏フリーク。しかし、こういう会話は偶然の出会いとはいえ、
楽しい。

で、この日・・なんと先生が遅れていらした~。時間を勘違いされたらしい。
おお急ぎで始められた先生。
マシンガントーク並みで、バンバン話されましたー。

源氏物語の始まりは
「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひける中に、いとやむごとなき
際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。~」と
始まるわけだけど、ここに隠れている意味がどっさりー。
なのだというお話。

桐壺帝の天皇のポジション。皇太子がいまだにいないらしい。
そして、なぜ、桐壺の更衣を愛したか・・それは政治的な後ろ盾がいないこと=
自立した王権をへの志向を表している。
つまり、紫式部の政治的な考え方まで表れているのだそう。

そして、この最初の章で、全ての先々への伏線が含まれている・・
オー、なんとすごいか。

桐壺の更衣の父の立場、
更衣の位置づけへのこだわり
皇位継承への道を奪われた皇子
それが源氏物語の始発点へとなっていく。

そして、皇位継承への思いは、藤壺密通へとつながっていく。

あー、ドキドキですね、相変わらず。

別の源氏を読む講義は、
今、ちょうど藤壺の死後冷泉帝が、出生の秘密を知ったところ。
このところの天変地変の全ては、その出生の秘密とかかわると思う。
藤壺の死の文章は、嵯峨天皇の娘・淳和天皇の后・正子内親王の生涯と重なる。
正子内親王の死の前後地震が多かった、天変地異が多い。
おそらく、紫式部はそれを知っていて、重ね合わせて書いているのだろうとも。

大覚寺、仁和寺、醍醐寺・・嵯峨天皇、正子内親王の祈祷と関わっている。

祀りのほとんどは、疫病払いの意味から、立派なお寺は、天皇家の祈り(嫉妬も含めた祈りもあり)と関わっている。
歴史の街・京都。まんべんなく、いいわーと見ていてはわからないこと多しのようですね。

さて、源氏物語の講義はまだまだ続きます。
ついていけるといいのですが。



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2 コメント

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Unknown (つきのこ)
2008-04-28 09:49:27
お久しぶりに遊びに来ました!
「源氏物語」、ますます精通されていくようで、
好きなことに夢中になれるっていいですよね♪
私は今度「玉葛」を教えていただきます。
「源氏物語」に登場する夕顔は好きな女性です。
その娘の霊は妄執に狂乱・・・なんですよね^^;
果たしてどこまで気持ちを向けることができるのか
・・・・・・?・?

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Unknown (ginsuisen)
2008-05-23 11:28:26
つきのこさん、お返事遅くなりましたー。

夕顔いいですねー。
夕顔は、中国故事からのお話を源氏で再現。
本来、男が訪ねていくわけですが、
夕顔は、源氏が夕顔を連れ出してしまいます。
それがそもそも、怨霊を呼び出す元に。
そして、あのお化け御殿に連れていってしまう。
死後も隠れて、葬る。
だから、なかなか勤行をつむしかない・・

同じような古事を知っていた紫式部のすごさを見せているよう。
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