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キーワード(1)

2007-03-09 | 金・コトバの力
前回、「長い文章はとりあえず最後の部分に注目」という話をした。単純でマニュアル的な文章把握術には批判的な意見もあるが、こうした原則は、人が普通に話すときにできる自然な文章構造の理に適っている。そこで今回はもう1つ、長い文章や難解な文章を読み解くときの原則を。いつの間にか「簡単読解教室」へとなだれ込んでいこう。

2つ目の原則は、「文章中からキーワードを探す」だ。これもよく国語のあんちょこ本にあるが、問題は「キーワード」とは何かだ。これは単純で、実は文章中に何度も繰り返し出てくる言葉をキーワードと考えればよい。こう書くと、何度も出ているからと言ってキーワードとは限らない。丁寧に流れを追って整理しないと…という意見が必ず出てくるが、こうした意見は「キーワード」というものを取り違えている。

キーワードというのは、文章を読み解くために便宜上設定する目印に過ぎないのであって、「これがキーワードだ」などという正解は存在しない。文章によっては、キーワードになりそうな頻出の言葉が複数ある場合もめずらしくないから、極端な話、人によってキーワードが違っても構わないのだ。まぁ、入試に使われる論説の素材文などは、うまい具合にキーワードが1つに絞れてしまうものが多いが。

文章をサーッと斜め読みして、何度も出てきている言葉に目星をつける。複数の候補がある場合は、「よりキーワードっぽい言葉」を優先すればよいが、その見極めはまたいつか機会のあるときに。さて、具体例もなく話を進めても分かりづらいので、実際に考えてみよう。時間のある人は先週の金曜ブログ『文章末に注目?』を斜め読みしてキーワードを設定してみてほしい。

実際にキーワードを探して、その後どうするのかはまた来週に。


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