雨傘

人は見かけによらないと申しますが、今日はびっくりしました。

バスで中山まででかけたのですが、帰りがけに、私とあまり変

わらないくらいのお年のおばあちゃまと隣り合わせに坐りました。

ごく普通の感じの方で、特に生活に困っておられるようには見え

ませんでしたけれど・・・。

こんな年になるまで生きているとは思わなかったし、お金を使い

すぎたと言われました。

私達が生まれた昭和のはじめはもっと良い世の中だったと思う

と言われたので、テレビで殺人だなんていう話がでていると、

嫌なので、そんなときには消してしまうんですよ、テレビで

何回も放映されるのは時間帯によって聞けない方もあるから

仕方がないのでしょうが、時には手口を教えているような

気がしますよと私は言いました。

そこで急に話をやめてパッとバスを降りていかれたのですが、

なんと私の目の前の柱にかけてあったわたしの雨傘を取って

降りていかれたのです。

あまりのことに信じられずに、自分の目を疑い、周りを見回して

しまいました。

持っていかれたのを見ていたのに、そんな方だとどうしても

信じられなかったので、そこらにあるのではないかとあちこち

探してしまいましたっけ。