週末のメルボルンでは、
広々とした公園のあちらこちらに
クリケットに興じる人々の姿をよく見かけます。
クリケットは、イギリスが発祥の伝統あるスポーツです。
その起源は16世紀にまでさかのぼります。
英語の「Cricket クリケット 」 という言葉には、
『公明正大 』 という意味合いが含まれているそうです。
真っ白なユニフォームで戦うクリケットには、
ラグビーの (ラグビーもイギリスが発祥 )
『no side ノー サイド (試合が終われば敵味方なし ) 』 と同様、
イギリス紳士の哲学が込められています。
日本ではあまり馴染みのないクリケットですが、
オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、インドなど
いわゆるイギリス連邦といわれる国々では、
盛んに行われているスポーツです。
Melbourne Cricket Ground メルボルン クリケット グランド
10万人以上が収容できる巨大なスタジアムです。
19世紀半ばにクリケットのためにつくられた競技場は、
その後何度も再建が繰り返され、今日に至っています。
(1956年
メルボルン オリンピックの開閉会式が行われたメイン会場 )
オーストラリアの代表がイギリスと戦う
『Test Match テスト マッチ 』 の時には、
スタジアムが大観衆に包まれます。
『テスト マッチ 』 とは、
主にクリケットとラグビーにおいて使われる言葉です。
植民地のチームが本国 イギリスに対抗する試合 ・・
つまり、植民地チームの実力がイギリス チームに対して
どの程度通用するのかを 『テスト 』 する ・・
というところから生まれた言葉です。
世界中に領土を広げ、『太陽の沈まない国 』 と呼ばれた
大英帝国の威信が伝わってくる言葉です。
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