Sette colli di Roma(ローマの7つの丘)とは本来
Aventino(アヴェンティーノ)
Campidoglio(カンピドーリオ)
Celio(チェリオ)
Esquilino(エスクイリーノ)
Palatino(パラティーノ)
Quirinale(クイリナーレ)
Viminale(ヴィミナーレ)だった。
7つの丘に囲まれた古代ローマ
その後都市の発展でCostantino(コスタンティヌ帝)の時代にQuirinaleとViminaleの替わりに
Vaticano(ヴァチカン)
Gianicolo(ジャニコロ)になる、現在"7つの丘"といえばこっちを指すらしい。
そして地図をよ~く見てみたら今回私この丘のうち5つを制覇していたんですね・・・あれ?6箇所?
そうだ、Campidoglioには上らなかったね。
これは実は計画して起こったことではないんです。
結果としてこうなっただけ・・・
今回なぜこの時期(1年でも観光客が特に多い時期)にわざわざローマに行ったのか、と言いますと。
第一の目的は「ローマのクリスマスっていつ見たっけ?」「久々にヴァチカンのPresepioが見たい」だったのですが、これだけなら止めようと、年末ギリギリまでは思っていたんです。
ところがそんな私の背中を押したのが、今週末までScuderia QuirinaleでやっているMemlingの展覧会。
Memlingと言われてもまずなんて読むの?っていう感じだし、誰?という人が大半だと思いますが
Hans Memling(ハンス・メムリンク)は
"15世紀フランドルの画家。
15世紀後半にブルッヘで活躍した画家。
ヤン・ファン・エイク、ロヒール・ファン・デル・ウェイデンに続く世代の北方絵画を代表する画家である。
宗教的な主題を、華麗な色彩と、北方絵画特有の細部までゆるがせにしない徹底した写実表現をもって描いた。
ドイツのフランクフルト近郊ゼーリゲンシュタットの生まれだが、主にフランドルのブルッヘで活動している。
生年ははっきりしていない。
ブリュッセルのファン・デル・ウェイデンの工房で修業したと推定され、1465年にはブルッヘの市民権を得ている。
ファン・エイクの影響が感じられる宗教画のほか、寄進者像を中心とした肖像画にも優れたものが残っている。
メムリンクの作品には、師のファン・デル・ウェイデンのような激しい情感の表出は見られず、画面は静寂感に満ちている。
細部の精密描写は北方絵画全般に見られる特色だが、メムリンクは、金属製の鎧の表面に映った鏡像までも執拗に描写している。"(wikipediaより)
Fiammingo(フランドル)かぁ・・・なら見なくてもいいや、って本当に年末までは思っていたのですが、
「良かったですよ」という友人の一言で気持ちが大きく揺らいでしまったのです。
今年も見たいものは見る、食べたいものは食べる!をモットーとしていますのでここは行かずにはいられないでしょう。
ローマのクリスマスはたぶん10年くらい見てないし・・・ということで今年初の逃避行はRoma、ってことに。
珍しく時間通り、Italoだったので9時前にTibrutina(ティブルティーナ)に到着。
そこから第一の目的地Piazza del Popoloへ地下鉄で移動。
Termini(テルミニ)で乗換えが必要です。
地下鉄にノ乗ったのはこの行きと帰りのみ!
さて、Piazza Popoloに着いたのは9時15分を回ったところ。
最初の目的地のオープンは9時半なので、ちょっと寄り道・・・ということでSanta Maria del Popolo(サンタ・マリア・デル・ポポロ教会)へ
NOOOOOO
そうですよねぇ、ガイドブックは帰ってきてから読むものではないんですよね・・・とほほ。
今ガイドブックを開いてびっくり!
また見逃しが・・・
年末片付け物をしながら日本のテレビを見ていたら、東京ディズニーランドの戦略についてやっていて、
一日で全部見られるようにしてはだめ、かと言って全然見れないようだとだめ、ということを言っていましたがまさにそれ。
見逃しが有るからまた行きたいと思うわけですが・・・
それにしてもまだまだだな私。
入ってすぐ右側には見所があるのですが、人がいっぱいたまっているので、左から見て行くことにしました。
ここにも当然ありますね。
で、その隣の礼拝堂で足が止まる。
実はこの教会ってそんじょそこいらの美術館より重要な美術品をいっぱい所有しています。
保存という点で考えるとどうなの?と思う反面、やはり作品はもと有った場所においておいて欲しいと思ってしまうんですよね。
まさに2番目の礼拝堂はこの教会で2番目?3番目?に重要。
名前を聞けばその重要性はさすがにわかったのですが・・・
Cappella Chigi(キージ家の礼拝堂)
Chigi家はもともとシエナの出身で、法王も輩出している重要な家柄。
ここにはAgostino Chigiのお墓が有ります。
このAgostino Chigi(アゴスティーノ・キージ)は芸術愛好家としても知られ、特にRaffaello, Baldassarre Peruzzi, Sebastiano del Piombo、Sodomaを庇護をしています。
そして彼の子孫である法王AlessandroVII(アレクサンデル7世)はGian Lorenzo Bernini(ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ)のパトロン。
ということで、Agostino Chigiの墓をBerniniに作らせたのは当然のことでしょう。
このお墓と左に写ってるいる彫刻はBerniniの作品。
そして礼拝堂の中央祭壇画は
Sebastiano del Piombo(セバスティアーノ・デル・ピオンボ)
そして
丸天井のモザイクのデザインはRaffaello(ラファエロ)でした。
余談ですがこの礼拝堂ダン・ブラウンの"天使と悪魔"にも登場していましたね。
ってもう本を読んだのかなり前なので、内容がいまいち思い出せないのですが(昨年読んだ"インフェルノ"すらあいまい・・・)
確かここで1人目の枢機卿が殺されるんでしたよね。
あれが一番情景が思い浮かんで面白かったはずなのに・・・
そしてこの教会で一番有名なのはこちらだと思うのですが
Cappella Cerasi、カラバッジョの礼拝堂って呼ばれてるらしいけど・・・
一番奥ですが人が集まっているのですぐわかります。
これはCaravaggioではなく、Annibale Carracci(アンニバレ・カラッチ)のl’Assunzione della Vergine(聖母昇天)
こちらだって十分重要な作品なんですけどねぇ・・・
脇の2枚がCaravaggio
la Conversione di San Paolo(聖パオロの改宗)と
la Crocifissione di san Pietro(聖ピエトロの逆さ磔)
CaravaggioとCarracciはほぼ同期。
背中合わせで作品を制作していたのでしょうか???(違うな確か)
バロック時代に古典回帰を確立させた重要な画家なんですよ。
ここはお金をいれないとライトが点きません。
たまたま私が行った時は団体さんがいて得しちゃいました。
この他に忘れてはならないのが
こちらのCappella del Presepio(プレゼピオの礼拝堂)
このネーミングは当然中央の絵がNativita'(キリスト誕生)のシーンだからなんでしょね。
こちらはcardinale Domenico Della Rovere(ドメニコ・デッラ・ローベレ枢機卿)の依頼で1488年から1490年の間に作られたsan Girolamo(聖ヒエロニムス)に捧げられた礼拝堂。
Tiberio d'Assisi(ティベリオ・ダシージ)による聖人の人生を描いたフレスコ画
中央祭壇画はla Natività con san Girolamo(キリスト誕生と聖ヒエロニムス。"ジローラモ"がなぜ"ヒエロニムス"になるのかわからん) はPinturicchio(ピントゥリッキオ)の手による。
他にも礼拝堂の中には1506年に死亡したGiovanni de Castroと1478年に死亡したCristoforo、1501年に亡くなったDomenico della Rovereの墓がある。
個人的にはこの隣のCappella Basso Della Rovere(バッソ・デッラ・ローベレの礼拝堂)に興味あるんだよね。
こちらの装飾はPinturicchio(ピントゥリッキオ)と工房作なんだけど、
気になるのはこのモノクロのフレスコ画
気になりますねぇ、これ。
まぁそんなこんなで今調べたことはどこかに残しておかねば・・・はぁ。
ちょっと寄るだけのつもりがアッという間に30分以上過ぎてしまい、ほぼ10時。
目的の場所は実はこの教会の中から行けたんです。
写真ではわからないね。
100 presepiということで100種類のpresepiが展示されているというニュースをテレビで見て、「これ見たい~」となったわけ。
翌日が最終日だから行列しているかなぁ、なんて思ったけど、なんと言うことはない、会場には私のほかにカップル2組
ゆっくり見ることが出来ました。
残念ながら撮影は不可だったので、興味がある人はこちらのサイトをご覧ください。
本当に100種類あったのかはちょっと疑問。
中でも全部パスタで出来たやつ・・・イタリアらしくて良かったね。
個人のコレクションの中に日本のPresepiがあった。
和紙で出来てて・・・誰かが特別に作ったものとしか思えないんだけど・・・なんとなく日本人としては不思議でしたね。
これ教会の建物だと思うんだけど、この一角でやっていました。
係りの人たちは全然やる気がなくて、翌日の仕事が終わったらどうするかとか、夏海はどこに行くかとか、この日亡くなった歌手の話とかに夢中。
これがイタリアなんですけどね。
正直8ユーロはちょっと高いんじゃないですか?(1400円くらいだもんね)というのが感想でした。
そしてここから次はヴァチカンに向かいます。
もちろん徒歩で。
この続きはまた後日。
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