イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

読書の習慣

2015年11月13日 22時18分12秒 | イタリア・文学

探し物というのはどうして探している時には出て来なくて、必要がない時に現れるのだろう???
朝から本当にどうでもいいものなんだけど、見つかったら有効活用できるのに、というものを結構必死で探していたのに見つからなかった。
小さいものだけど、最後に見たのは2週間前…
ひょいとどこかに置いてしまう悪い癖があるのは確かだけど、ここしか置くところないんだよなぁ…というところは何度も探したけどなかった。
まぁ、これがなくてもどうってことないので諦めたんだけ、そんなことが有るとなんとなく一日気乗りしない…
これも単なるいいわけですが。

話は全然違いますが、先日日本語を教えているハーフの高校生が
「僕9月から一日15分、勉強には関係ない本を読む習慣を付けたんだ」と自慢げに言ってきた。
「おお、すごいね。何日続いているの?」と聞くと、恥ずかしそうに
「実は21日で終わっちゃった」と
何でも21日目、夜遅くなって、勉強も忙しくて、ここで止めちゃおうと思ったものの、ここで止めたらまた21日頑張らないと22日目にはならないと何とか頑張ったとか。
でも翌日は学校の宿題が多くてダメだったと。
最近の若い子はこういう予定を忘れないようにするアプリを携帯に入れているのねぇ。
21日まで頑張った記録を見せてくれた。
結果は21日だったけど、何かを続けるのは良いことだし(日本語の本だったら先生はなおうれしいが)
「気分転換にもなったでしょう?」と言うと「また頑張る」、と言っていた。

イタリアも日本同様活字離れは激しくて、本を読む人が減っている。
街から”いい”本屋がどんどん減っている。(今騒がれているTSUTAYA問題みたいなもの、こちらにもあるもんね) 
この本、日本に帰る時はどうすんだろう…と心配するくらい本好きな私にとっては、本当に寂しい話だわ。 

ということで、この子を見習って私も秋の夜長にちょっと読書をすることに。
いやいや、手を付けていない本は山ほどあるし、一日卒論の事を考えてると頭が石化するからねぇ。
ということであまり頭を使わなくていい本を夜少しだけ(大体すぐ眠くなる)読んでいるんです。

今日読み終わったのがこちら

”イタリアが出来る前のイタリアの歴史 ”という本。
これは子供向けの本なんだけど、内容はローマ時代以前にイタリア半島に住んでいた先住民の神話や伝説ばかり。
これを読むと、世界中の神話や伝記って似てるなぁと思わざるを得ない。
ありとあらゆるものに神が宿っているとか、今のキリスト教では考えられないよね、なんて思ったり。
ローマ建国と似たような伝説がローマ建国の数百年前に有ったりとか…
なかなか面白い本でした。
言葉も文法的にも非常に分かりやすい一冊でした。

子供向きの本で読んでないもの、まだ何冊か有るんだけど、別の本を買いに行って、ついでに買ってしまったこちらを読み始めることにした。

La donoscenza fa la differenza
こういうタイトルは訳しにくいね。
う~ん、私がこの本を翻訳して、タイトルを付けるとしたら…「知ることこそ長生きの秘訣」 ていうのはどうでしょう?
このタイトルじゃ売れないかな?

作者のBeppe Bigazzi氏はイタリアでも名の知れた食の専門家。
私が何度か口にしてたイタリアの”笑っていいとも”のようなポジションにある、お昼の料理番組”La prova del cuoco”にも出ている。
私はこの番組結構好きなんだけど、多くのイタリア人から「マンネリ」「料理番組ばかり」と言われている。
食べることがあなたたちの一番の興味じゃん、と言いたいのですが…
それに日本人でもいるんだけど、嫌なら見なきゃいいでしょう?
視聴者には番組を選ぶ自由が有るんだから…と思わずにはいられないんですよ。

話が逸れちゃったので戻りますが、
数年前この番組でこのおじいさん(失礼!)、「戦後食糧不足で猫を食べた」と言ったことが問題になり、しばらくテレビから遠ざけられていました。
私はその時丁度帰国していたので、現場を見たわけではありませんが、その後結構話題になっていて…
中国人だった食べるんだから良いじゃん、と私は思いますけどね。
でもそこら辺はイタリアですわ。
動物愛護団体とかかからたたかれたみたいです。
いやいや、捕鯨の事もそうだけど、何でこうなるんですかね?

でもほとぼりが冷めたのか、2年くらい前から少しずつ復活していて、最近は週1、2回番組で見かけます。
色々知識が有るのはみんな知ってるんだけど、トスカーナ特有のイロニーのある毒舌が敵を作るんじゃないなぁと思わせるところも。
ただこの番組の司会者はそこらへんとってもうまくもっていっていると思うんですよね。
実は猫問題の時、彼女が産休に入っていたんです。
いつもの司会者ならうまくそこら辺は問題にならないようにもって行けたのではないかとその時は思ったものでした。

とまたまた脱線しちゃいましたが、この本はレシピではないんです。
私はレシピ本は基本的に買わないもん。レシピ見るほど真面目な料理はしないですからねぇ。
この本には今まで私が知らなかった食べ物の色々な面白いことが書いて有るんです。
それにしても専門分野ではないから辞書を引かないといけないのが、睡眠導入剤としてはちょっと残念なところかな?
どんな本か知りたい人はこのビデオを見ると良いですよ。

<!-- Beppe Bigazzi -->


まだ最初の数ページしか読んでないのですが最初はGrano(穀類)についてです。
イタリアで一番食べられている食物群で、イタリア人で穀物を食べない人はいないと言い切り。
一日一人約260グラム摂取しているそうです。
あっ、でもちょっと古い調査しか見当たらなかったけど(探すのが面倒で)日本人も結構同じくらい食べてるんですね。
最近はお米の消費量が減っていると聞くけど…

それからGrano duro(硬質小麦)とgrano tenero(軟質小麦)の違いが出ていました。
更に、アメリカで生産されている軟質小麦が恐ろしい、という話も。

まだ読み始めたばかりだし、分からない専門用語も結構あるので、時間は掛かりそうですが、また面白いことが有ったら報告したいと思います。
さて、PCの電源を落として、本の虫に変身! 



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