灰鉄柘榴石(Andradite)

2009-09-22 | スカルン


 珍しいと言えば頗る珍しいのが、新潟県柿崎の黒岩にあった採石場から産出した、かなりのチタンを含む灰鉄柘榴石(Andradite)で、チタン柘榴石(Schorlomite)としても良い試料。結晶の大きさは最大で2ミリほど。真黒で光沢が強く、菱形の結晶面が顕著。写真の試料には、石榴石の他にも、トムソン沸石、珪灰石、ダトー石、透輝石が観察される。
 火山岩の一部にスカルンを伴った採石場で、そのスカルンから沸石類やスカルン鉱物が採集されたのだが、現在は採石を止めて久しく、新たな鉱物は採集されていないようだ。それでも採石を止めた数年後に採集したのが下の試料。白いのが針状結晶の放射状集合になるスコレス沸石。その隙間に灰鉄柘榴石(Andradite)が観察される。この試料片には、真黒でわずかに柱状に見える微細な粒状の結晶が散在しており、チタン柘榴石を疑ったが、角閃石であった。スカルン鉱物は運に頼らねばならないが、薄い板状のレビ沸石や輝沸石は採集できそうだ。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿