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「しっぽ?」
「うむ。カグムレンのしっぽって、
どんな感触なんだろう」
「ちょいと、やってみます?」
そう言うと、
先程それをごとき呼ばわりした男は、
それの方へ向かっていった。
それは、また振り向こうとしたが、
振り向くのをやめた。
それは、小さく震えて見えた。
「おい、やっぱやめとこうぜ」
「なに、いいんですよ。
こら、出せ! しっぽを!」
ごとき男は、
それから豊富に生えている
鮮やかな緑色の毛をかき分け始めた。
それは、やはり震えていた。
「おい、もういいよ」
「なに言ってんですか。
さあ、どうぞ!」
緑色のグラデーションの奥から、
それの首と同様に長すぎるしっぽが覗いていた。
比喩ではない。
文字通り、覗いていたのである。
(つづく)
「しっぽ?」
「うむ。カグムレンのしっぽって、
どんな感触なんだろう」
「ちょいと、やってみます?」
そう言うと、
先程それをごとき呼ばわりした男は、
それの方へ向かっていった。
それは、また振り向こうとしたが、
振り向くのをやめた。
それは、小さく震えて見えた。
「おい、やっぱやめとこうぜ」
「なに、いいんですよ。
こら、出せ! しっぽを!」
ごとき男は、
それから豊富に生えている
鮮やかな緑色の毛をかき分け始めた。
それは、やはり震えていた。
「おい、もういいよ」
「なに言ってんですか。
さあ、どうぞ!」
緑色のグラデーションの奥から、
それの首と同様に長すぎるしっぽが覗いていた。
比喩ではない。
文字通り、覗いていたのである。
(つづく)
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