♪Tin Pan Alley♪

50~70年代のロック・ポップス、ソフトロック周辺についてのブログです

フィル・スペクターという存在

2021-01-21 | 

フィル・スペクターが獄中死し、何となく周囲の音楽好きと話題にしようとしたのですが、割とマニアックな方々も、スペクターの印象ってあんまりないもんだなーとしみじみ。

 

スペクターをビートルズ関係者だと思っていたり。

音楽スタッフ、裏方で、アーティストを支えた存在だと思っていたり。

「奇才」「狂人」「音の壁」というキーワードから、とても聞けたもんじゃない音楽なんだろうと思っていたり。

 

いやいや、ビートルズにはむしろ、引導を渡されたぐらいでしょう。ヒットチャートの舞台から降ろされたというか。

確かに70年代は、ジョン・レノンやジョージ・ハリソンの重要作をプロデュースしてますが。

 

60年代の彼は、ミュージシャンそっちのけで、アーティストの存在など無きがごとくに、リード・ヴォーカルもしょっちゅう替えて、ひたすら自分が前面に出たプロデューサー。

複数アーティストによるコンピ・アルバムを、自分名義で出すようなプロデューサー。

そのアルバムの最後に、自分のメッセージを語り出す始末(笑)。

彼は、プロデュースという楽器を担当していたミュージシャンなんでしょう。

 

パッと聞けば、普通に古き良きアメリカンポップス。

「音の壁」と呼ばれるのは、楽器いっぱい、エコーいっぱい、お腹いっぱいな感じだから。

ヴォーカルも大体和声ハーモニーですから、たくさんの音が、モノラル録音でドカンと襲ってくる。

エコーかかりまくったエレキギターとか、そう聴く機会ないですよね。風呂場で弾いてるのかってぐらい。

 

音楽好きの方には是非一度聴いていただきたい。

ド定番から選んだ7曲がこちら。

YouTubeとかでも、大きな音量で聴いていただきたいものです。

 

The Crystals

「Da Doo Ron Ron」1963年、米3位

「Then He Kissed Me」同年、米5位

 

Darlene Love 

「Wait 'til My Bobby Gets Home」同年、米26位

 

The Ronettes

「Be My Baby」同年、米2位

「Baby, I Love You」1964年、米24位

 

The Righteous Brothers

「You've Lost That Lovin' Feelin」1965年、米英1位

 

Ike & Tina Turner

「River Deep – Mountain High」1966年、英3位

 



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