フィル・スペクターが獄中死し、何となく周囲の音楽好きと話題にしようとしたのですが、割とマニアックな方々も、スペクターの印象ってあんまりないもんだなーとしみじみ。
スペクターをビートルズ関係者だと思っていたり。
音楽スタッフ、裏方で、アーティストを支えた存在だと思っていたり。
「奇才」「狂人」「音の壁」というキーワードから、とても聞けたもんじゃない音楽なんだろうと思っていたり。
いやいや、ビートルズにはむしろ、引導を渡されたぐらいでしょう。ヒットチャートの舞台から降ろされたというか。
確かに70年代は、ジョン・レノンやジョージ・ハリソンの重要作をプロデュースしてますが。
60年代の彼は、ミュージシャンそっちのけで、アーティストの存在など無きがごとくに、リード・ヴォーカルもしょっちゅう替えて、ひたすら自分が前面に出たプロデューサー。
複数アーティストによるコンピ・アルバムを、自分名義で出すようなプロデューサー。
そのアルバムの最後に、自分のメッセージを語り出す始末(笑)。
彼は、プロデュースという楽器を担当していたミュージシャンなんでしょう。
パッと聞けば、普通に古き良きアメリカンポップス。
「音の壁」と呼ばれるのは、楽器いっぱい、エコーいっぱい、お腹いっぱいな感じだから。
ヴォーカルも大体和声ハーモニーですから、たくさんの音が、モノラル録音でドカンと襲ってくる。
エコーかかりまくったエレキギターとか、そう聴く機会ないですよね。風呂場で弾いてるのかってぐらい。
音楽好きの方には是非一度聴いていただきたい。
ド定番から選んだ7曲がこちら。
YouTubeとかでも、大きな音量で聴いていただきたいものです。
The Crystals
「Da Doo Ron Ron」1963年、米3位
「Then He Kissed Me」同年、米5位
Darlene Love
「Wait 'til My Bobby Gets Home」同年、米26位
The Ronettes
「Be My Baby」同年、米2位
「Baby, I Love You」1964年、米24位
The Righteous Brothers
「You've Lost That Lovin' Feelin」1965年、米英1位
Ike & Tina Turner
「River Deep – Mountain High」1966年、英3位
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