バブル経済崩壊以降、増え続けてきたロストジェネレーション。
雇用の劣化は、現在まで引き続き継続しており、コロナウィルス禍で、貧困層がさらに増加するのはまちがいない。企業のみならず、病院や社会福祉事業者も倒産、廃業を余儀なくされていく。大学の専門職養成課程はその存在価値を喪失する。
社会経済的弱者、およびその予備軍が、さらなる社会経済的弱者を叩く、「抑圧の移譲」は、韓国や中国へのヘイト、「日本スゴイおれスゴイ」の事大主義につながり(「歴史修正主義」)、日本の前近代社会にあった「施しを受ける者の差別と排除」を復活させる。
いまなにが起こっているのか、ロスジェネの経験は過去のものではなく、現在ある、これから深刻化していく問題だ。
対談を文字起こしした論考なので、とてもわかりやすい。ぜひおすすめしたい。
目次
まえがき
序章 ロスジェネをめぐるこの十数年 (雨宮処凛)
第1章 ロスジェネと『戦争論』、そして歴史修正主義 (倉橋耕平×雨宮処凛)
第2章 ロスジェネ女性、私たちの身に起きたこと (貴戸理恵×雨宮処凛)
第3章 「自己責任」と江戸時代 (木下光生×雨宮処凛)
第4章 貧乏だけど世界中に友達がいるロスジェネ (松本哉×雨宮処凛)
あとがき
失われた世代、就職氷河期世代、貧乏くじ世代、非正規第一世代、自己責任呪縛世代、そして「戦争論」世代…。ロスジェネをめぐるすべてを、ロスジェネ5人が徹底的に語り合った、あまりにも刺激的な対話の記録。
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