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everlastのBLOG

読んだ本とかマンガとかの話とか日々の話とか

魔法使いの嫁 / ヤマザキコレ

2015-01-07 00:00:00 | Weblog
■あらすじ
身寄りのいない孤独な少女・羽鳥智世。
「あなたの人生を誰かに預けてみますか?」
という誘いのもと、競売にかけられた彼女を破格の値段で落札したのは
頭が動物の骨である一風変わった紳士、エリアス・エインズワースだった。
エリアスは自分は魔法使いでありチセを弟子(と嫁)にするというが…。

■レビュー
14年末現在、2巻まで発売済。
人外×少女のファンタジーもの。

「今時珍しい」はずの魔法使いが次から次へと出てきたり
孤独少女のチセがあっというまにエリアスになついたりするのは
ちょっとご都合主義的かな…と若干気になる気はしますが(^^;
ファンタジーとしては、なかなか面白いです。

チセの謎(スレイベガの能力や母親の死等)は大体明らかになる…もしくは想像がついてきたのですが
エリアスはなぜ「半端者」なのか、なぜ「肉を持った」のか、まだ色々不明。
伏線が多いのですが同人出身作家さんという事でそこまで書ききれるか、ちょい心配。

魔術師との対決エピソードもいいのですが
個人的にはエリアスとチセのLOVE展開の方が進んでほしい。

「10年前にエリアスに買われてたら良かったのに」
「これから10年じゃきかない時を過ごすのに?」
「実験が成功しますかね」
「させるよ」

辺りはかなりニヤニヤしますね…。

限定版の話もベタだけど良かった。
エリアスのする怖い話ってむちゃくちゃ怖そうですけど。。。

妖精王夫婦や銀の君が
「二人が一緒にいられるかより子供が何人できるか賭けた方がいい」とか
「一緒のベッドで寝るのはいつごろデショウカ」とか
意外と下世話に期待しているのも良い(笑)

ところで、エリアスの骨頭ですが
中身は空洞のはずなのに目が光っているのはなんでだろう
と鋼錬のアルの時と同様に思っていたのですが
2巻でエリアスが怪我したチセをべろんと舐めたところを見ると
あの骨の中は空洞ではない模様…。
へぇぇぇ・・・。
まぁよく考えると食事したりお茶飲んだりしてるもんね。

ちなみに、タイターニアとかオベロンとか言われちゃうと
どうしてもガラスの仮面を思い出してしまう自分が非常に痛い…。。


高台家の人々 / 森本梢子

2015-01-06 00:00:00 | Weblog
■あらすじ
 平凡でさえないOL・平野木絵。
 口下手で地味な彼女のささやかな趣味は奇想天外な妄想をする事。
 ある日彼女の職場に高台正光がニューヨークから異動してくる。
 元華族とイギリス人とのクオーターで碧眼黒髪、スーパーエリートな彼はさっそく
 女子社員の注目の的だが、なぜか「高台何たら様」は木絵に興味があるようで??

■レビュー
 「研修医ななこ」「ごくせん」の森本梢子の最新作。
 この人の本はどれもレベルが高く安定してますよね。実は「私がママよ」からファンです…。
 アシガールと同時に連載しているのでページ数が少なく
 なかなか進まないのがもどかしいところなのですが(^^;;ホント面白いです。

 高台何たら様こと正光とその弟妹は実はテレパスで
 彼らは木絵のものすごい妄想に触れ、彼女の妄想(と人柄)を好きになっていくのですが
 確かに木絵の妄想がもうとにかくくだらなくて楽しい。
 
 ランプの精や動物たちも良かったですが、個人的には
 「平凡の平に、野グソの野で平野でゲス」
 がものっ凄いツボで…(思い出し笑い中)
 もし私の苗字が平野だったらこう紹介したいです←嘘

 テレパスに愛されるという事は木絵は本当に心が豊かな人間なんだな…
 と心の卑しい私はいつもうらやましく思います。
 
 例えば、木絵は、妹の茂子に「自分の茂子って名前が可愛くなくて嫌だ」
 という風に言われた時に
 「(黒い髪、青い目、抜群のプロポーション。
  その外見に茂子という古風な名前。その意外性が素晴らしくて)
  …いいと思う…けど」
 と言うのですが、これは茂子以外には「いいと思う…けど」しか聞こえないのですよ。
 でも茂子はテレパスだから、その木絵の言葉が決して適当に「いいと思う」って言ったわけではないことがわかるし
 木絵が本当に素晴らしいと思っていることが伝わって、彼女の優しさに触れて喜ぶんですよ。

 まさに木絵にとっても茂子にとってもナイスな関係。

 高台三兄弟(+アン)と一緒に、毎回、木絵の妄想を楽しみにしているワタシです…。